this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
天使と悪魔のロマネスク
<< もどる
1
…
25
26
27
28
29
…
66
つぎへ >>
桜の名所『桜源郷』(9)
「そもそも、何だって神が落ちてくるんだ……? しかも、寝子島だけに」
鮫ノ口 礼二郎
が口にしたのは、神魂などにまつわる諸々の騒動に巻き込まれた経験を持つなら、誰しも一度は思う疑問ではあったろう。
空になったカップを酒で満たしてやりながら、何気なく尋ねた彼へ、しかしナマズ神を始めとする神々は、揃って首を傾げた。
「何で……ちゅうと。何でかの……?」
「ののこちゃんだから、かねえ? あの子いつもあんな調子だし。それにほら、よくあそこの展望台、『下界ビュー・てんごく』の望遠鏡で、うらやましそーに下界を眺めてたろう?」
「あん、何じゃあの子、まーた落ちとったんか? 気付かんかったわい」
「まっ心配ないんじゃな~い? テオくんも一緒にいるんだし~」
「……あー。ちょっと待ってくれ。『また』、落ちた……?」
とりとめなく口にし始めた神さまたちを、礼二郎はひとまず遮り、ストップをかけた。そもそも彼らは酔っぱらっているし、言うことにはどうにも要領を得なかったりするのだが、時折ぽろりと、聞き捨てならないことを漏らしてくれる。
礼次郎にはかねてより、疑問があった。『落神とはなんぞや?』あるいは、『伝承に語られる落神と現代の落神は、別人なのか? それとも、同一の存在であるのか?』と。
神々の言葉はやがて、彼のそうした思考へと帰結した。
「つまり……もしかして。前の落神と、今の落神は……同一人物? ってことなのか?」
「……? どうなんじゃ?」
「あー、あー。そういや前にも落ちてたねえ、あの子。あれは……どのくらい前だっけ? 百年前? 千年前?」
「さあ……?」
こんな調子で、神々の時間の概念ときたらあまりにもスケールが大きすぎて、のんびりとしているあまり、どうにも細かいところは曖昧なのだった。
礼二郎が所在なく頭をかいていると、ナマズの神さまがヒレをぱたぱたと振り、
「おうい! この子らぁののこちゃんの友だちみたいじゃけえ、あんたも混ざらんかー?」
「あら、娘のお友だちだったの? それはぜひ、お話聞かせてもらいたいな~♪」
と、にこにこ。つまみの枝豆を山盛りで持ってきたのは、アホ毛の女神さま。
「…………むす、め?」
礼次郎は思わず目を剥いて、言葉に詰まってしまった。
何しろそれは、さりげなく明かされた、本日一番の驚きの事実であったので。
「はーいっ。私がののこの、お母さんでーす! お気軽に、ののこママって呼んでね♪」
「……何ーーーっ!?」
これには礼次郎のみならず、その場の寝子島住民たちが揃って声を上げたのも、無理は無かろうというものだ。
料理番の女神さまは、落神、
野々 ののこ
の母親! であった。よくよく見れば確かに、ぴょこんと立ったアホ毛は親譲りのようだし、顔立ちだってよく似ている。言ってみれば、後ろ髪が腰の当たりまで伸び、いくらか体型がふくよかになり、少しばかり大人びた、成長したののこの姿。といったところだ。
確かにみんな、どこか、誰かに似てるなー……とは思っていたのだろう。一様にぽかんと口を開けたままではありつつ、揃ってこくりとうなずいてしまった。
「ほうか、ののこちゃんは、えー……イヌジマ? ネコジマか。そっちで仲良うやっとるみたいじゃけえ、ママさんもワシらも安心じゃ。っちゅうわけで」
ナマズの神さまが不意に、ヒレで胸元をごそごそ。取り出した、鈍く輝く悪魂石の欠片を、こちらへと手渡してくれた。
「おかげで楽しい酒が飲めたけえ、約束通り、こりゃあ渡しちゃるわい。ありがとーの!」
「あの子ってば元気すぎて、みんなに迷惑かけてない? 大丈夫? 騒がしい娘だけど、良かったらこれからも、仲良くしてやってね。よろしくお願いしま~す!」
アホ毛の女神さま、改めののこママはそう言って、深々と頭を下げた。
神、などと言ってもこのように、彼らは実に気さくで気取らず、鼻にかけず、人に対しても礼節を忘れない、善き神々であるようだ。ののこがああして伸び伸びとした性格であるのも、きっとその影響にもよるものなのだろう。
大らかで雄大、そしてどこまでものんびりとした時の流れる、天界の風景。それはらっかみをも育んだ、素晴らしい故郷でもあった。
「なーんて、良い話……なのかな~」
維都月 茉菜
はその場には混ざらず、遠巻きに彼らの様子を眺めながらに、つぶやく。
「し、知らないニャー、良く分かんないニャ! はなすニャー、はなすニャー」
腕の中には、むぎゅうと抱え込んだ、ねこが一匹。手にした羽は、自身の背中に生えた翼から引っこ抜いたものだ。
それを、じたばたと暴れるねこのワキやら、足の裏やらへと……こちょこちょこちょこちょ!
「く、くっ、くすぐったいのニャー! ぶニャははははははーーー!」
「さあ! 最初の質問は、『ののことテオは、いつからこの天界にいたの』? 正直に答えないと、笑いすぎてこの子の腹筋がシックスパックになるまでくすぐっちゃうよ!」
「な、なんてひどいことを考えるんニャ! ボクら愛らしいねこの腹筋がムキムキのビキビキに割れてるなんて、そんなのイヤすぎニャー!」
じりじり、周囲を囲むねこたちは、戦慄! 茉菜の『くすぐりごうもん』は、効果ばつぐんのようだ。
とはいえ、相手はねこである。
「い、いつからいたんニャ? ののこちゃんとテオさまって」
「知らないニャ、ずーっと前からいるんじゃニャいの?」
「あっ! これならどうニャ、『ののこちゃんはいつでも、ボクたちの心の中にいる……』ニャっ!」
「どや顔で言ってもダメだと思うニャ……あっ待ってくすぐらニャいで、ふニャはははははは!」
彼らの話は曖昧に過ぎるものの、茉菜は考える。
神々にしろ、ねこたちにしろ、どうにも彼らは、時間の概念というものに乏しいように見えた。あまりにも長い、永い時を生きているからなのか……それは先ほどに聞こえてきた、『前の落神と今の落神は、同一の存在』という話からも読み取ることができる。人間には遠い昔のことであったとしても、神々にとっては気にすることも無いような、些細で他愛もない時の流れ、ほんの一瞬のことに過ぎないのかもしれない。
「ひい、ひい……腹筋が笑い死ぬかと思ったニャ」
リアクションが面白くて、返答はさておきしばらくこちょこちょとやってから、ねこを解放した後に。
茉菜はふと、尋ねる。
「『彼女』がこの世界に、元からいたのだとしても……ねえ。教えて。彼女は、『神様という存在にふさわしいと思う』?」
「? ののこちゃんのことニャ? もちろんニャ!」
受けた仕打ちはすぐにも忘れてしまったかのように、あっけらかんと答えたねこ。
胸によぎった感情は、ひとまず置いて……茉菜はその頭を撫でてやりながら、そっと静かにつぶやいた。
「……そっか」
誰ともなく、どこか遠くへ。
<< もどる
1
…
25
26
27
28
29
…
66
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
天使と悪魔のロマネスク
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ホワイトシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
バトル
神話・伝説
定員
1000人
参加キャラクター数
151人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年04月01日
参加申し込みの期限
2016年04月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年04月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!