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パーフェクトワールドⅠ ~音楽教師は白亜の鳥籠に眠る~
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そんなこんなでお菓子の森へとやってきた
御剣 刀
と
桜庭 円
。
入り口らしきものはないだろうかと周囲を見て回るうちに、
「あれ、ブランシェ」
「あら、御剣さんじゃない」
という具合に、刀は
エヴァ・ブランシェ
とばったり顔を突き合わせることとなった。
エヴァの方は、
恵御納 夏朝
や
八神 修
と行動を共にしている。
「腐れ縁は健在、だな」
「そのようね。……ところで、そっちに森の入り口はあったかしら?」
どちらかというと浅いこの森を抜けて巨大樹に向かうつもりなのだが、今来た側には森の入り口らしきものが見当たらなかったのだという旨を告げて、ちょっと難しい顔になるエヴァ。
エヴァの話を聞いて、刀も表情を引き締めた。
「そうか……こっちにも入り口はなかったな。本当に自然の森って感じなのかもな、見た目はともかく」
「ボクたちも、森を抜けてあの樹の根元に行くつもりなんだ」
円がひょこりと刀の後ろから顔を出せば、ぬいぐるみとじかに遭遇している夏朝と修がぎょっとした。
何せ、円は今はきゅーちゃんを胸元に抱いているのである。
修が、幾らか引きつった声で問いを漏らす。
「桜庭、それって……」
「ああ、さっき出会ったきゅーちゃんだよ。きゅーちゃん、皆にご挨拶!」
力なく、ぺこりと頭を下げるきゅーちゃん。完全に円に調教されている。
「さっき出会ったってことは、やっぱりあのぬいぐるみの仲間なんだね……」
夏朝が目を丸くしてそんなことを呟けば、
「何というか、恵御納さんから聞いた話とずいぶんイメージが違うわね」
と、エヴァはしげしげときゅーちゃんを観察した。縮こまるきゅーちゃん。
「あー……とにかく、入り口がないなら適当な場所から分け入るしかないな」
気を取り直して修が言う。
鳥籠に囚われている人がいるという情報も告げれば、刀と円の顔に乗るは真剣な色。
「そういうことなら、なおのことあの樹を目指さないといけないな」
俺たちも一緒に行って構わないだろうかとの言葉に、エヴァたちが頷かない理由はなく。
「仲間が増えて心強いわね、よろしく頼むわ。ところで、参考までにだけど……」
――御剣さんたちは、どんな理由でこの森を通っていくことを決めたのかしら?
森の深さ以外にもこのルートを選ぶ理由があるなら知っておきたいとの考えからのエヴァの問いだったが、
「いや、こっちの森の方が美味そうだろ?」
との刀の答えに、エヴァは青の瞳をぱちぱちと瞬かせることになった。
ともあれ、共にお菓子の森へと踏み入ることになった5人(+きゅーちゃん)。
ここまでに知り得た動植物についての情報を共有し合えば、遂に森へと突入だ。
お菓子の森の中は、甘ったるい香りに満ち溢れていた。
万一毒があってはとハンカチで口と鼻を覆っていた夏朝が濃い香りにくらりとするのを、
「っと、大丈夫か、恵御納」
と、同じくタオルで鼻と口を守っている修がかろうじて支えた。
弱々しくも気丈に、こくと頷いてみせる夏朝。
「うん、平気……すごい匂いだね、ここ」
そう応じて、夏朝は近くの木に油性ペンで『015』と印を付ける。
『001』から順に数字を記していくことで、道のない森で迷子になるのを防ごうという作戦だ。
「ほんと、匂いが半端ないなぁ。……って、きゅーちゃん、気を確かに!?」
ロープの先でふらふらしているきゅーちゃんの姿に、袖をマスク代わりにしている円が思わず叫ぶ。
よろよろと木に突撃して地面に墜落してしまったきゅーちゃんを、慌てて抱き上げる円。
きゅーちゃんのことは片手に抱き、匂い対策はもう一方の手で。
「そのぬいぐるみの嗅覚が特に鋭いのかもしれないけど、あたしたちも油断は禁物ね」
円の心情を、皆に倣って鼻と口を保護するエヴァが代弁した。
目を回しているきゅーちゃんの二の舞になっては事である。
「はあ……」
感覚が鈍りそうな匂いだと鼻を抑えるタオルの向こう側で、ため息を零すのは刀だ。
視界が木々に阻まれる森の中、刃引き刀をいつでも抜けるようにと周到に構えている刀なのだが、
(こんな見た目なのに食える物がなかった……匂いだけは甘いとか地獄だ)
と、胸の内は切ない気持ちでいっぱいだし、何よりお腹が空いている。
不慮の事態に対応できるようにと周囲への警戒を怠らない姿は凛々しいが、募る空しさは隠し切れない。
「……あれ」
そんな刀の想いを知ってか知らずか、油性ペンを手に木の前に立った夏朝が小さく呟きを漏らした。
「恵御納さん、どうしたの?」
「この木、もう数字が書いてある。『008』って、真っ直ぐに進んでいるのに、何で……」
この状況に半ば怯えたような目で、辺りを見回す夏朝。
夏朝に声を掛けたエヴァが、口元に扇子を宛がって眼差しを伏せた。
「きゅーちゃんの様子を鑑みると……この森には、方向感覚を鈍らせる作用があるのかもしれないわね」
一番に思い当たるのは、やはりこの強烈な匂いだろう。
胸を掠める不安に一同が顔を見合わせる中で――円が、きゅーちゃんを修に押し付けた。
そうして円は、殊更に明るく笑みを零してみせる。
「大丈夫だよ! ボク、ちょっと木を登ってあの大きな樹の方向を確かめてくる!」
きゅーちゃんをよろしくねと、さして苦もなくするすると木を登っていく円。
丈夫そうな枝に足を掛けて、円は世界樹を見上げた。
(上の方は匂いがマシだね。ちょっと頭がすっきりする)
世界中の方向をしっかりと確かめて、円は再び地に足を付けた……のだが。
「皆、あの樹はあっちだよ! ……あれ、ちょっと待って。こっち、だったかな……?」
考えれば考えるほど混乱して、頭にクエスチョンマークを乱舞させる円。
きゅーちゃんを腕に持て余しながら、修が思案げに声を漏らした。
「……ブランシェの仮説に間違いはないみたいだな」
弱ったな……と修が難しい顔になる横で、エヴァが軽く肩を竦める。
「元の世界の常識が通じるとは限らないから最後の手段だと思ってたけど……少し時間をもらえるかしら?」
言って、エヴァは私物であるアナログ腕時計を、確かな意図を持ってある方向へと向けた。
「アナログ時計を使えば、太陽の位置で南が割り出せるの。森へ入る前に、あの樹の方角は調べておいたわ」
森の中から太陽は臨めないが、影について知識があればある程度の位置は見通せる。
修からきゅーちゃんを受け取った円が、その瞳をきらと輝かせた。
「すごい! エヴァちゃんカッコいいね!」
「まあ、あてにし過ぎないで。重ねてになるけど、この世界の常識がわからないから」
真っ直ぐな称賛を受けて、やや面映ゆげに苦笑するエヴァだったが、
「この辺りの木には印がない……少なくとも、まだ通ってはいないってことだよな」
進んだ先の木々を検めた刀の声も、見出だした光明に少し明るくなる。と、その時だ。
――ガサリ。
野っ原にいた生き物の姿も見られない森の中に、葉と葉の擦れる音が確かに響いた。
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担当ゲームマスター
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シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年03月21日
参加申し込みの期限
2016年03月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年03月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
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