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パーフェクトワールドⅠ ~音楽教師は白亜の鳥籠に眠る~
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死んだ翼獣の弔いをと考えた者は少なくなかったが、翼獣たちはそれを望まなかった。
亡骸は自然のままに朽ちていくべきだというのが、彼らの考えであるらしい。
特に、野っ原の花を手向けにという案には、翼獣たちは難しい顔をした。
というより、正確には野っ原に咲く花そのものを彼らは嫌ったのだ。
「お花たちがせめてもの慰めになるように……と思ったのですが、この子たちの意思を尊重しますですよ」
提案者である
椿 美咲紀
は、翼獣たちの気持ちを知ってそう微笑する。
涙の跡は残っているが、彼女の顔には常のにこにことした笑顔が戻っていた。
「こんなひどい事が起きているというのも記録したかったですけど、カメラも使えないんですよねぇ」
ままならないことは多いが、それでも美咲紀は翼獣たちの信頼を確かに得ている。
特に彼女が最初に救った二頭のはぐれ翼獣は、美咲紀によく懐いていた。
尤も、この場にいる全員に翼獣たちは心を許していて、両者の間には確固たる信頼関係が築かれている。
故に、美咲紀がもたらした情報も考慮しての話し合いの場には、
「って、はは、だからくすぐったいってば!」
と、顔を舐められた
卯木 衛
が堪らず声を上げたように、翼獣たちが同席していた。
再び翼獣たちを危機が襲わぬようにと、
呉井 陽太
と
楢木 春彦
、そして
屋敷野 梢
の3名が、皆の話に耳を傾けながら、周囲の警戒に当たっている。
「先に、何人か向かっているんですよね……それに、他にも別行動をしている人がいる、かもしれません……」
考え考え発言するのは、
勅使河原 悠
。
その言葉に、その場にいる全員が頷いた。
自分たちの知らないところでこの世界に迷い込んだ人間が他にもいるということは、充分に考えられる。
その可能性を捨てられない程度には、この野っ原は、世界は広い。
「鳥籠の中に捕まっちゃってる人がいるっていうのも気になるよねぇ」
あそこに何かあるのかなぁと、鳥籠に視線を遣るのは
壬生 由貴奈
だ。
「目指すのはあの樹になりそうだけど……そも、この世界作ったのは誰なんだろ」
「うーん……元から存在した世界の一つ、なのかもしれない」
わからないことが多すぎるよねと、
ロベルト・エメリヤノフ
がちょっと難しい顔をする。
当面の目的地こそ定まったが、現実世界に帰る方法もまだ見つかってはいないのだ。
「それじゃあ、世界に誰かが手を加えたとか? この子たちもだけど、この世界にはミスマッチな存在が目立つんだよねぇ。どうにも違和感があるっていうか……」
言って、由貴奈は今度は空を見上げる。
黒い翼の騎士たちは、今も遠巻きにこちらのことを観察していた。
「……黒い翼から連想できて悪さする奴は、クローネくらいしか思い浮かばないけど」
由貴奈の呟きに反応するようにして、
茨城 音夢
がスケッチブックの頁を捲る。
そうして、音夢は開いた頁を仲間たちへとかざしてみせた。
「これ、さっきあの樹の望みを描いてみたんだけどー」
そこに描かれていたのは、巨大な樹が黒い鳥をその枝で包み込んでいるという奇妙な絵。
翼獣たちの望みを描いた絵ほど鮮明ではないが、嫌でも黒い鳥が目に留まる。
「この世界が元々獣さんたちのもの……かは、よくわからなくなってきたけど」
悪い奴らはあの樹にいるのかなー? という問いに、明確な答えを出せる者はいない。しかし。
「とにかく、何とかしないとヤバいんだろうね。早めに対処しないと」
ロベルトの言葉に、全員分の力強い頷きが返る。
その時――同席していた一頭の翼獣が、悠の服の裾を軽く引っ張った。
それは治療に入る前の接触でも同じ行動を取った若い翼獣で、だから悠は、
「何、でしょう……? 何か、訴えたいことがあるんですよね……?」
と、その意を察して小首を傾げる。
若い翼獣は、顎でくいと己の背中を示した。
まるで、「乗れ」とでも促しているように。
「無茶させちゃうかも、しれないけれど……一緒に、行って、くれるんですか?」
この先に何があるかまだわからない。
翼獣たちを傷付けた存在に出会うこともあるだろう。
恐れは抱きながらも先を行く仲間を案ずる悠の想いを汲んだように、若い翼獣は澄み切った瞳で悠を見る。
先ほどから衛にじゃれている翼獣――翠玉の葉を採集していた時に衛たちを助けに来たのと同じ個体だ――も、連れていけと言わんばかりに衛に頭を擦り付けた。
「ん……ありがとうな、何度も助けてくれて。よし、一緒に頑張ろうぜ!」
呼び掛けに応えるようにして、翼獣は嬉しげに衛の顔をぺろりと舐める。
その隣で、由貴奈はそっと寄り添ってきた翼獣をなでなでもふもふ。
「協力してくれるの? じゃあ、名前はタマ。……ダメ? じゃあ、ミケ?」
最終的に、ミケ(命名由貴奈)は、仕方がない、というふうに小さく喉を鳴らした。
「ボク、君らには活き活きしていてほしいんだよねー」
一緒に解決しにいこー、との音夢の言葉に、声を掛けられた翼獣が頷きを返す。
そんな仲間たちの様子を見遣って、美咲紀もドキドキしながら問いを零した。
「一緒に、来てくれる?」
勿論だとばかりに一声鳴いたのは、美咲紀が最初に出会った翼獣のうち無傷だった方だ。
ロベルトの傍らでも、一頭の翼獣が尻尾をピンと立てている。
その頭を撫でてやりながら、ロベルトはにこやかに言った。
「皆が一緒だから安心だね。……呉井たちはどうするの?」
水を向けられて、陽太と春彦が振り返る。
「オレたちはここに残ろうかと思ってるんだよねぃ。翼獣たちの護衛って感じで」
「危険な目には絶対遭わせねぇから、皆安心して行ってこいよ!」
にこにことして陽太が言い、春彦がとんと自身の胸を叩いた。
ふと、陽太の眼差しが梢へと投げられる。
「梢ちゃんは? どうするのん?」
口数少なく護衛に当たっていた梢の視線が、陽太の方へと流された。
その口元に、ふっといつも通りの笑みが浮かぶ。
「私も残ります。軽傷の子も最後まで治療して、終わったら追い掛けますよー。仲間を守りたいって子たちも多そうなので、怪我してる子はその子たちに任せて、とか考え中ですー」
皆さんの無事を祈っていますと、最後に真面目な声音で付け足す梢だ。
その後、音夢の提案で、樹へと向かう者たちは隊列を組んでいくことになった。
相談の結果決まった作戦は、ロベルトが絵にして行動を共にする翼獣たちに説明する。
そして、遂に彼らは空へと舞い上がった。
目指すは――森の向こうにそびえ立つ世界樹だ。
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担当ゲームマスター
巴めろ
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年03月21日
参加申し込みの期限
2016年03月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年03月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
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