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パーフェクトワールドⅠ ~音楽教師は白亜の鳥籠に眠る~
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異世界の丘の上、
八神 修
はデジタルカメラのファインダーを覗き込んだ。
辺りの乙女チックな様子からクローネの姿を思い浮かべた修である。
見た目通りに可愛い世界ではないだろうと、警戒を怠らない。
「八神君、何か見えた?」
修に問い掛けたのは、丘の上で合流した
恵御納 夏朝
だ。
光学望遠60倍のデジタルカメラ越しの世界から夏朝の方へと視線を戻して、修は薄く笑った。
「ああ、色々とわかったよ。とりあえず、俺たちが目指すべきはあの樹かな」
言って、修は天を突く世界樹を真っ直ぐに指で差す。
夏朝が、ことりと首を傾けた。
「樹? あそこに何があるの?」
「小さく鳥籠が見えるだろ? あの中に人がいる……ああ、知ってしまえば肉眼でもかろうじて分かるな」
捨て置いてはおけないとの言葉に、『誰か』の姿を見留めた夏朝も真剣な面持ちでこくと頷く。
故に、一応の目的地は定まった。後は、どうやってあの樹を目指すかだ。
「森は2つに分かれてるみたいだけど……どうしよう?」
「それは……目指してみてから考えるか。ここからじゃ、森の内部までは窺えなかった」
眉を寄せた修の耳に、もう一人の同行者の声が届いた。声の主は、
椿 美咲紀
である。
「うー、ねこったーは使えないみたいなのですよ……不思議な世界恐るべし、なのです」
修と夏朝が情報収集をしている間、美咲紀もまた、自分にできることをと動いていた。
彼女が最初に取った行動は、スマホを介しての情報共有を試みること。
成功すればこれからの異世界探索に資するとの判断だったが、
「ネット自体が繋がらないとは、残念なのです……ここはせめて!」
すちゃり、美咲紀が取り出したのはカメラである。
新聞部の一員たる彼女は、取材に必要な諸々を今日も持ち歩いていた。
「この世界の動植物を撮りまくるのです! 記事書くのに、資料はどれだけあっても良いのですよ!」
先ずは1枚、と美咲紀はシャッターを切ったが、映ったのは奇妙な異世界の風景ではなく桃色の砂嵐のみ。
美咲紀は、カメラを手にしたままがっくりとうなだれた。
「うう、完敗なのです……」
「美咲紀、あまり落ち込むなよ。取材は自分の目と耳でもできる」
「異世界の存在自体が、持ち帰れる形で姿を残されるのを拒んでいるのかも……」
修が慰めの言葉を掛け、口元に手を宛がった夏朝が起こった現象に仮説を立てる。
「とにかく、色々調べてみた方がいいかもしれない。テオ君の声も聞こえないし……」
この先も何が起こるかわからないという夏朝の言葉に、修と美咲紀も頷きで応えた。
「よし、じゃあ行こう。一先ずの目標は、あの森に辿り着くことだ」
否を唱える者は勿論なく、3人は森を目指して野っ原へと下っていくのだった。
野っ原の真ん中にも差し掛かる頃には、辺りに不可思議な生き物の姿が幾らも見られるようになっていた。
先ず3人が出会ったのは、白くてふかふかの毛玉のような小動物である。
足元に寄ってきてこちらを見上げるつぶらな瞳に、夏朝はその場にしゃがみ込んだ。
「見たことのない生き物だね。友好的に見えるけど……」
おいでとばかりに手を広げれば、毛玉は嬉しそうに夏朝の手に擦り寄ってくる。
けれどその瞬間、ちくりと針に刺されたような痛みが夏朝を襲った。
だらり、毛玉へと差し伸べられていた腕が地に垂れる。
「!? ……腕から先が痺れて、動かない……!」
夏朝の言葉に、目を丸くする美咲紀。毛玉は、いつの間にかいなくなっていた。
「え、恵御納さん大丈夫なのです!?」
「ええと、多分。……少しずつだけど、感覚が戻ってきてる気がする」
「厄介な世界だとは思っていたが……これは益々気をつけないといけないな」
修が真摯な面持ちで呟いた、その時である。
「わ、な、何かこっちに向かってきているのですよ!」
美咲紀が、慌てた声を出して修の服の裾を引っ張った。
見れば、ふよふよとこちら――正確には夏朝の元へと向かってきているのは、空飛ぶリスのぬいぐるみだ。
(腕が麻痺している恵御納を迷わず狙っているということは……あれも危険な生き物か!)
咄嗟に判断して、夏朝の前に躍り出る修。
こちらの警戒に気づいてか、ぬいぐるみはもう本性を隠そうともせずに襲い掛かってきた。
ろっこんを発動させる余裕もなく、修の首筋に噛みつくぬいぐるみ。
瞬間、痛みに顔を顰めた修だったが――すぐにその瞳が、ぼんやりと曇る。
「あわわわ、シュー君、様子がおかしいのです! どうしたのです!?」
「……どう……した……? どう……俺は……どう……」
まともな反応は返ってこず、シュー君が変になっちゃった! と美咲紀はほとんど涙目だ。
夏朝はやっと調子の戻ってきた腕の具合を確かめながら立ち上がると、
「しっかりして!」
と、修の頬を思い切りはたいた。
美咲紀が驚きに固まる前で、修の瞳に光が戻る。
「あれ……? ええと……ありがとう恵御納、で合ってるだろうか?」
痛む頬を抑えて、ぬいぐるみに噛まれてからの状況を把握しきれていない修が首を傾げた。
ううん、と夏朝は緩く首を横に振る。
「ありがとうは僕の台詞。庇ってくれたのに、他の方法が思いつかなくて、ごめん」
2人の落ち着いたやり取りに、大きく息を吐く美咲紀。
「心臓が止まるかと思ったのですよ……危険がいっぱいすぎて、目が回りそうなのです」
「驚かせて悪かったな、美咲紀。これ以上何か起こる前に、先を急ごう」
襲撃を警戒しつつ先を急ぐ3人。
途中黒い騎士を修のろっこんで脅して追い払う等もしつつ、そのうちに彼らは、新たな生き物に出会った。
「……黒豹? 翼の生えた?」
夏朝の呟き通りの生き物――翼獣が2頭、寄り添い合うようにしてこちらを見ている。
「俺たちが通ってきたルートでは見かけなかった生き物だな……この2頭しか生息していない、というわけじゃないなら、群れからはぐれでもしたんだろうか?」
「見てください! あっちの子、酷い怪我してる!」
急ぎ治療をと一歩を進めた美咲紀だったが、途端、元気な方の個体が唸り声を上げた。
こちらへの警戒心が、明らかに見て取れる。
「私たちをこんなに警戒してるってことは、人型の何かに襲われたのかな?」
また、片方の個体は鋭利な刃物のような物で傷を負わされたのだと、遠目からでも痛々しいほどにわかった。
「この子を傷付けたのは、刃物系の武器を持った人型の存在、でしょうか」
何にせよ、美咲紀としては怪我をした生き物をこのまま放ってはおけない。
その意を汲んで、修はカバンから塩パンを取り出した。
安全であることを示そうと一口食べてみせた上で、目線を低くして翼獣に語り掛ける。
「聞いてくれ、俺たちは敵じゃない。協力してはもらえないだろうか?」
けれど、差し出された塩パンに、翼獣は目の色を変えた。
明らかに怒りの混じった声で低く唸られて、交渉は決裂かと修は身を引く。下手に刺激はしたくない。
「助けてあげたいけど……心を開いてもらうには、時間が掛かりそうだね。簡単にはいかない、と思う」
事態を見守っていた夏朝が、痛ましげにそんなことを言って目を伏せる。
ここであまり時間を取られては、森を抜けるのに支障をきたすかもしれない。
選択を迫られる中で、美咲紀はどこまでも真っ直ぐに、凛とした声を上げた。
「私が治します! だって、怪我してるのそのままにしていけないもん!」
「椿さん……でも……」
「大丈夫です! 2人は先に進んでください!」
気遣うような顔をする夏朝へと、美咲紀はにっこりと笑い掛ける。
「私の舞いなら、触れるほど近づかなくても傷を癒せます! 2人のことは、その後で追い掛けるのですよ」
ここまで2人と一緒でとっても心強かったと微笑む美咲紀。
厳しい判断を迫られた上で、けれど美咲紀は気丈だった。
「獣を恐れているのか、ぬいぐるみや騎士もこの辺りには寄ってこないが……美咲紀、本当に平気なのか?」
「怖くないとか、一緒に行きたくないと言えばきっと嘘になります。でも、私ならこの子を助けられるから」
美咲紀の言葉に修と夏朝は顔を見合わせて――やがて互いに頷き合う。
「わかった。また後で会おうね、椿さん」
そうして、それぞれに名残惜しさを感じながらも3人は道を異にした。
また確かに巡り合うのだと、胸の内に誓いを立てて。
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担当ゲームマスター
巴めろ
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ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年03月21日
参加申し込みの期限
2016年03月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年03月28日 11時00分
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