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12月の★ハッピーバースデー
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★
緋紅朱 赫乃
のBD(
朝比奈 岳人
)
大晦日。まさに今年1年が終わろうとするその日に。
The boy meets the girl again.
再び彼らは出会ったのだ。
帰省する人、帰省した人、観光に来た人、観光に行く人、買い出しに行く人、友人に会いに来た人。
様々な人でごった返す駅前で、
緋紅朱 赫乃
はその人を見上げ、
朝比奈 岳人
はその人を見下ろしていた。
ちょっとお互い見つめ合った後、やはりここは男が動くべきだと岳人は赫乃に若干口ごもりながらも話しかける。
「あ……えーと、久し振りだな。
その節
は……お世話になったな、緋紅朱さん」
「こちら、こそ。お久しぶり、です、朝比奈先輩」
にこりと可憐に赫乃が微笑む。その笑顔に岳人の表情も柔らかくなる。
「緋紅朱さんはこれからどこかに行くのか?」
「はい、実家に、帰省、するの、で」
岳人の目が見開かれる。
「実家? 中学に通うのにわざわざ下宿してるのか?!」
岳人の言葉に赫乃は2、3度瞬きをする。
「……私、寝子高、の、1年、です、先輩」
「ええっ?!」
小柄な赫乃を恐らく完全に勘違いしていたらしい岳人の驚きに、彼女は苦笑する。
「……うん、先輩、私が、ひとつだけ、年下なの、きづいて、なかった。そんな、気が、してました」
「え! いや、その…………すまん!」
慌てる岳人に赫乃は微笑む。
「よく、間違われる、から、気にして、いません、よ」
そこで冷たい北風が吹いた。師走の駅前は、皆コートの襟を立て、肩を竦めて行き交っている。岳人は思わず目の前の華奢な少女の風上に立ち、彼女を気遣った。
「緋紅朱さん、寒くはないか?」
え、と赫乃の口が開いた。寒さだけではないだろう、ぽぉっと赫乃の頬が薔薇色になる。思わず赫乃の口が動いていた。
「立ち話、も、なんです、し……喫茶店、いきません、か?」
「そうだな。時間が許すなら是非。俺は兎も角赫乃さんにはこの寒風は堪えるだろう」
童話とは違い、本日の北風はいい仕事をしたらしい。2人は近くの喫茶店に入る事にした。
「私は、アールグレイ、を、お願い、します……」
「俺はりょ……、コ、コーヒー」
緑茶と言いかけて、慌てて岳人は言い直した。普段喫茶店など使わない岳人は、可愛らしい内装の店内を心持ち肩を丸めてきょろきょろ見回した。……どう考えても無骨な自分は浮きまくっている気がする。
しかし、自分の目の前に座っている赫乃はきちんと溶け込んでいた。コートを脱いだ赫乃の黒と赤のゴシックドレスに岳人は思わず目を奪われた。薔薇のモチーフのそれは、赫乃の可憐な雰囲気によく合い、まるで西洋の人形の様だ。特に何も考えてない自分の格好がますます店にも、彼女からも浮いてる気がして、岳人は尻がむず痒くなった。
「先輩、は、年末年始は、どうされるんです、か」
小さな手で優雅に紅茶を飲む赫乃をちょっとほけっと眺めていた岳人は、彼女の声に慌ててコーヒーをガブリと飲んだ。
「……俺か? いや、年始はもう島に残るつもりだ。緋紅朱さんは実家に今から帰ると言っていたな」
「はい。お誕生日、祝いを、しながら、除夜の、鐘を、聴くのが、毎年の、習慣、なので」
「へえ、大晦日に誕生日を祝うのか。誰の?」
「私、です」
「え、今日なのか?」
岳人は驚いて目をしばたたかせる。そして言った。
「俺は元旦が誕生日なんだ」
今度は赫乃がえ、と驚く。その顔を見て岳人が楽しそうに笑った。
「お互いに節目の日なんだな。……誕生日、おめでとう」
「あ……ありがとう、ございま、す」
ほわわと赤くなってしまった赫乃を岳人は優しく見つめていた。
岳人は不思議な気持ちだった。
無骨で、女性が得意とは言い難い自分。赫乃と話していた最初の方は、内心困惑していた。普段女性と会話がないので勝手が分からないのだ。
けれど、ゆっくりと話してくれる彼女の声を聞いていると、気持ちが段々落ち着いてきた。
それどころか。本当に不思議なことだけど。岳人は女性と2人でいるこの時間を、楽しいと思い始めていた。
「先輩、その、袋は、何です、か?」
ふと赫乃が岳人の横に置いてある細長い袋に気付き、岳人に訊いた。
「ああ、これは竹刀袋だ。ちょっと実家で家族と打ち合ってきたのだ」
「ご実家、です、か?」
「うん。我が家は道場をやっていてな……」
岳人は自分のことを話し始めた。実家が本土で剣道の道場を営んでいること。姉が3人いること。恐らく道場は姉達が継ぐだろうということ。楽しげに聞いてくれる赫乃に、自然と話が弾む。
「まあ男勝りの姉達でな。同じ女性とは言っても緋紅朱さんとは大分違う」
「……そうなん、です、か?」
不思議そうにする赫乃に岳人は深く頷く。あの姉達と目の前の可憐な少女。同じ性別でくくっていいのかと岳人は思う。そもそもあの姉貴達は恐らく自分よりも腕が立つくらいなのだ。
(かと言ってそんなこと悔しくて言えんしな……)
赫乃の前ではなぜか守りたい男のプライドである。
「緋紅朱さんのご家族はどんな方達なんだ?」
今度は岳人は赫乃に尋ねた。
「私の、家、ですか? ……実家、は、薔薇の、生産者で……両親と、お弟子さんが、たくさん、いるの、です」
ゆっくりとだが、懸命に話してくれる赫乃。岳人は彼女の話を楽しく聞いた。赫乃の父はすごく体が大きいこと、母は赫乃にそっくりで、並んだら姉妹と間違われるくらい(!)なこと、赫乃が普段から薔薇の世話をしていること……。
2人の楽しい会話は尽きることがなかった。
しかし、時というのは楽しいほど早く過ぎてしまうものだ。
「あ、そろそろ、いかなきゃ……」
喫茶店に掛けてある時計を見て、赫乃が気が付く。そうかと岳人が伝票を持って席を立った。荷物を慌ててまとめて赫乃が追いついた時には、もう岳人は精算を済ませた後だった。
「あの、先輩……」
「いや、こういうのは男が払うものだ。それより」
ひょい、と岳人が赫乃の荷物を持った。
「緋紅朱さんにはこれは重すぎるだろう。駅まで持とう」
軽々と荷物を持ちながら、どうぞと岳人は喫茶店の扉を開けた。そして2人は店を出て、駅に向かって歩き出した。
「先輩、重く、ないです、か」
並んで歩きながら、赫乃は岳人に申し訳なさそうに尋ねる。岳人が片眉を上げた。
「いや、全然。それより俺が歩くのは速くないか? きつかったら言ってくれ」
「大丈夫、です」
赫乃は微笑みながらふるふると首を振った。わかっていた。岳人が自分に気を遣ってずいぶん歩みを遅くしてくれていることを。だから、全然大丈夫だった。
2人で話しながら歩いていると、あっという間に駅に着いた。赫乃は、荷物を岳人から受け取り「ありがとう、ございました」とぺこりと頭を下げた。
「それでは、朝比奈先輩。良いお年を……それと、祝ってくれて、ありがとう、ございます」
「うん、気を付けてな。……よい年を」
そして2人は笑顔で別れた。
思いもかけない大晦日の出会いに、心を温かくして。
今年も鳴るであろう、除夜の鐘。
赫乃は実家で。岳人は寝子島で。鐘の音を聴きながら、今日の出来事を思い出すかもしれない。
来年は、2人にとってどんな年になるだろうか。
―――よい、お年を!
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あとがき
担当マスター:
KAN
ファンレターはマスターページから!
KANです。
ご参加の皆様、ありがとうございました!
1年に1度だけのバースデー。
皆様の大切な1日を書かせて頂き、光栄に思います。
心に残る1日を過ごせたでしょうか?
お祝いしてもらった方も、お祝いした方も、1人の方も。
また素敵な1年を寝子島で送って下さいね。
(運営部より)
12月の誕生日の皆さま、おめでとうございます!
年齢の加算は、らっかみ!タイムが「1月」に移行するときに行われますので、お待ちください。
もうしばらく12月の年末気分をお楽しみくださいませ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
KAN
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
30人
参加キャラクター数
25人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年02月16日
参加申し込みの期限
2016年02月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年02月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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