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授業風景 ~1年6組の場合~
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3.音楽史の時間
「……教本末尾にある西洋音楽史年表を開け」
津止の指示とともに一斉にページがめくられる音。
そこには中世から近代にかけた音楽史が簡潔に纏められていた。
「現代音楽の基礎が出来たのは17世紀、バロック音楽からだ」
津止は黒板に17世紀、バロック音楽と板書する。
「バロック音楽は1600年から1750年までを指す……」
一定のリズムで話す津止の音楽史は興味ある生徒と無い生徒をふるい分けるような雰囲気を帯びていた。
専攻でないにせよ、芸術の一部として必死に学ぼうとしているのは
桐生 計都
。影が薄いので津止に当てられることは少ないものの、熱心にノートを取っている。
(何かインスピレーションが働いて今後の自分の作品に影響を与える可能性もありますから。あ、バロック音楽ってバロック建築と同時期なんですね)
と、彼は自分の専攻である工芸と結びつけていく。
(ふむふむー、平均律が確立されたのもその時代なんだねー。それがなかったら今みたいな音楽なかったのかも。感謝しなくちゃ)
雨寺 凛
は頷きながら楽しそうにノートを取っている。
「……平均律には24の調性があるが、調合のつかない調性は何だ? ……黒依」
そして指名が始まる。
「ハ長調とイ短調ですね」
黒依 アリーセ
は綺麗に纏めた自分のノートをちらりと横目で見てすぐ答える。
(質問が音楽史の内容じゃなくて楽典でよかったわ)
と、あまり興味がない音楽史の内容ではなくほっとするアリーセ。
「よし。では平均律クラヴィーアで有名な作曲家は誰だ? ……津川」
ノートを書き終えて、ふと音楽室内の肖像画を見ていた
津川 霞
が指名される。
(曲は覚えているんだけど名前が出てこない……)
「ええっと、バッハ?」
音楽室に鎮座する羊のような髪の西洋人の肖像画と目を合わせて霞は答える。
「そうだ。JS.バッハ、もしくは大バッハと覚えるように」
津止が簡単に注釈を入れる。
バッハの一族は作曲家が多いことから区別をつけるのだ、と。
(芸術家の生徒としてしっかり覚えたほうがいいかな……いや、でも絵画専攻だし……)
座りながら霞はそんなことを考える。
そして音楽室に並ぶ偉大なる音楽家たちの肖像を見る。
(……いや、色も音も感情も思想も全て一つの作品に行き着くのなら、覚えておいても損はないか)
偉大なる芸術家たちの瞳に促されたのか霞はそう結論付けて授業を真剣に聞く。
「えへへ、楽典の授業も楽しいけど音楽史も楽しいね」
相変わらずニコニコとした笑顔で白い髪を揺らしているのは
空風 由利
。
彼女は黙々とノートを書いている
夜榊 鏡花
に話しかける。
「そうね」
と、夜榊はそっけない相槌を打つ。彼女は付箋紙を取り出してノートの内容と教科書のページとを関連付ける。
「音っていっぱいあるよね~。安心する音。危ない! って音。悲しいな……って感じる音に、聞いてて楽しくなってくる音……♪ 昔の人ってそういう音を聞いて皆に伝えていったんだよね」
由利はマイペースに音楽史を解釈する。
「……ただの調や和音の性格の違いよ」
由利は授業を聞いたうえで話しかけて来ているので、夜榊は無視はせずに軽くあしらうことにしたようだった。
(ただの雑談なら無視するんだけどね)
多くの生徒が津止の講義を素直に解釈する一方で、独特の視点から授業を受ける生徒もいた。
神社で巫女の修行をしている
御鏡 聖
である。
「……と、西洋音楽史に限っても音楽様式の成長と波及、宗教と歴史的背景などと紐付けられている。地域別や音楽形態、楽器のみに限って音楽史を追ってみても興味深い内容が得られるだろう。音楽史は以上だ。ここまで座学で質問はあるか?」
と、津止の言葉を受けて聖はすっと手を挙げる。サイドテールの黒髪がふわりとしとやかに揺れる。
「……御鏡」
津止の声に合わせて聖は立ち上がり質問を口にする。
「お祭りやお祝い事、死者を悼む時、神様に祈る時、結婚をする時など、音楽は欠かせません。そのような祭事や神事の際の静寂に音楽で彩り、人々の心に何かを与えます。その何かは聞き手の自分の中にある物なのか、演奏者や祭祀の担当者が伝えたい意味なのかはそれぞれだと思います。……ただ、音楽は単なる言葉以上に人に何かを気付かせ、感付かせ、何かを伝える事ができる物なのだと私は修行の際に教わりました。津止先生はどうお考えですか?」
聖は自分の経験を踏まえてそんな質問を都止に投げかける。彼女の言葉は穏やかな口調ながらも強い気持ちが込もっていた。
「……『アウラ』という言葉がある。音楽に限らず表現するということは何かを伝えることだ。楽譜通り弾くことだけが音楽ではない、教科書や教育はルールを教えているに過ぎない。そこにある寓意を自分なりに解釈し、自分の音楽として今しかできない1度きりの表現を探求する。それが芸術だ」
津止にしては珍しく長々とした言葉を発する。まるで求道者のような津止の言葉の響きは厳かだった。
「ありがとうございました」
聖はお辞儀をして着席する。
何名かの生徒は『アウラ』という言葉を走り書きする。それだけ津止が考えを言葉にするのは珍しかったのだ。
「……他に質問がなければ実技に移る。器楽もしくは声楽、曲は好きに選べ。私が見て回る」
津止の宣言により、生徒たちは一斉に席を立った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
深城和哉
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
30人
参加キャラクター数
18人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年04月21日
参加申し込みの期限
2013年04月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年04月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
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