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寝子島高校
進路相談、君等の道 【2,3年生限定】
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体育科担当の
相原 まゆ
は小柄で可愛い先生だ。沙穂先生と並んでいたら、絶対に沙穂先生(27)が姉、まゆ先生(34)が妹だと思われるだろう。場合によっては小中学生に間違われることすらある。
「もうー。なんなのよ! 30過ぎてんのに、あたしのどこが中学生なのよー!」
これが、まゆ先生の口癖だ。
●体育科:2年9組(その1)
行梨 謡
は頭文字が「い」なので、はじまってすぐ順番が回ってくる。
進路……全く考えてなかったぞ。かといって白紙で出すのもな……。
そんなわけでとりあえず適当に書いて提出してしまった。
内容を思い返すに、確実に怒られる気もするが、考えてないものは仕方ない。
寝子高の体育科に入ったのも、バカでも何とかなるかと思って入っただけだしな。
なんとなく周りを見渡してみる。
面談を待つ自習時間。体育科だけあって、普段身体を動かしてストレス発散できる学生も多いのか、自習ラッキー的な雰囲気はあっても、緊張感は少ない。
他の皆はもう進路決めてるのだろうか?
いやいやいや、多少心配だが皆も考えてないだろ……。
順番が近づき廊下に出る。
大丈夫、みんな同士に違いない。例えばそこの女王様……丑都渡とか。
頭文字「う」の女王様、
丑都渡 紗姫
は廊下で携帯を弄っていた。紗姫は謡の顔を見て――おかしな顔をしていたのかもしれない――声を掛けてきた。
「行梨どした」
「……これから面談だなと思って。丑都渡は進路とか決めてんのか?」
どうせ世界一のモテかわギャルになるとか書いたに違いない、なんてタカを括っていたら。
紗姫が即答した。
「あたしの進路? 決まってんよ」
「え……? 進路決まってる? しかもおふざけ無しで?」
「あたしはうだうだ迷うのはガラじゃねーし」
謡は深くは聞かなかった。きっと「は? 教えるわけないじゃん。秘密」とつれない返事だろうから。
ただ、すこしだけ驚いた顔で「マジか、意外だな……」とだけ答える。
紗姫が怪訝そうに首をかしげたその時、謡の名が呼ばれた。
「早く行きなよ。あたし、あんたの次なんだからさ」
「あ、ああ」
そんなこんなで。
【
行梨 謡
の場合】
謡は、どよんとしていた。
勝手に同類だと思っていた紗姫が進路を決めているということが、ボディーブローのように響いていた。
そうか決まってるのか……。
何かこう、焦り、というか……モヤモヤする、というか……。
何だろうな……周りから取り残される感じに近いか……?
やはり俺もちゃんと進路考えないとダメか……。
「――う君、謡君! 聞いてる?」
「うわっ。すいません、聞いてませんでした」
「ちょっとぉ。しっかりしてよ! そもそもね、この回答、ふざけてるの?」
机の上に置かれた進路希望調査票には、『うさぎさんになりたい』、志望理由には『うさぎさんが好きだから』と書かれている。
「うさぎさん好きなのはわかったよ。でもね、人間はうさぎさんには進化できないの。それはわかってくれる?」
「ああ、まあ……はい」
「だからさ。もうちょっと人間でも可能な未来を夢見てほしいんだ。高校生から進化可能なところだと、一般的には、進学とか」
「進学は……うむ……模試を見るだけで頭が痛くなってくるぞ」
「あるいは、就職とか」
「就職もコミュニケーション能力皆無だし」
「じゃあ、じゃあ……んもー、どうしたいのー?」
子どもっぽい口調で拗ねるまゆ先生を視界から外す。
遠く窓の向こうを見遣れば、青い空。
「あー……何も考えずにうさぎさんのお尻追っかけたいなー……」
そんな言葉が自然とこぼれた。
まゆ先生は、そのつぶやきに、ちょっとだけ真実を嗅ぎ取った。
志望理由の『うさぎさんが好きだから』の方は、少なくともかなり本気だったんじゃないか、と。
謡は遠くの空を見たまま、口に出しながら考えをまとめてゆく。
「うさぎ……うさぎさんに関係ある職種とかどうだろう、例えば動物園とか。先生、何か他に当てはまる職業ないかなー、もしくはどうやったら動物園で働けるのかな」
本気だったら……本気で答えてあげたい。まゆ先生はそう思う。
それでうーん、と考えて……考えて……。
「この際、誰かが歩いたことのある道を選ばなくってもいいんじゃないかな?」
「それ、どういう意味?」
「誰も見たことも聞いたこともない、うさぎさんに関するお仕事を自分で作っちゃえ、ってことよ! 例えば、……うさぎ士さんとか……うさぎ士さんとかうさぎ士さんとか」
まゆ先生のちっちゃめの頭では、うさぎに関するオリジナリティー溢れる仕事を3つも思いつけなかったらしい。もっとも、うさぎ士さんに関してもその中身は不明なのだけれど。
「まっ、そこ考えるのは謡君の仕事でしょ?」
◇
「どだった、行梨」
相変わらず廊下で携帯を弄っていた紗姫は顔を上げ、教室から出てきた謡に声を掛けた。
謡はなんだか妙な顔。
「なあ、うさぎさんって言えばなんだと思う?」
「はぁ?」
何故、この男は進路相談から出てきしなに、うさぎさんについて質問してくるのか?
「中で一体何話してきたわけ?」
謡が答える前に。丑都渡紗姫さーん、と呼ぶ声。「わかんないけど元気だしなよ」と紗姫は教室へと消える。
「うさぎさん、うさぎさん……」
謡はふらふらと廊下を歩いてゆく。
すると、向こうから
朝海 瑠歌
と
笹暮 真秋
がやってきた。面談途中に寝てしまった真秋を保健室に連れて行こうとしていたのだ。瑠歌は真秋に手を貸していたが、真秋が寝ぼけてちゃんと歩いてくれないので一苦労である。
「んも~、笹暮さん、しっかり歩いてくださいまし」
「……むにゃ……」
その、真秋の胸に、謡は見た。
黒字ででかでかと書かれた、『ウサギ弁当』の文字を!
「うさぎさん、だと!?」
その後真秋は、ぱっちり目が覚めるまで謡と追いかけっこをするハメになった……という話である。
【
丑都渡 紗姫
の場合】
進路調査ってもさ、全部話す必要はないっしょ。
行きたいとこと、簡単な志願理由。
多少突っ込まれっかもしんないけどさー、本心はいんないよね。
メイクが好きだから仕事にしたいってテキトーに受け答えしてかわしゃ。
あれこれ言われて長引くのは勘弁だから、紗姫は短くこう伝える。
「メイクが好きだから仕事にしたい。それだけ」
「進路希望先『ヘアメイクアーティスト系専門学校』、志望理由『メイクが好きだから』……なるほどね。メイク、好きなんだ。いいね」
そういってまゆ先生は紗姫の瞳を見つめた。
紗姫はなんとなくそれが癪に触って、強く見つめ返してやった。
まゆ先生は、紗姫がある種厳格な家の生まれだということを知っている。
だから、調査票を見た段階で、もし本気なら、メイクアーティストという、家に縛られない選択をしたことを応援してあげたいと思っていた。そして、実際に紗姫の目を見て、その気持ちが揺らいでいないことを知る。
だからたった一言。
「オッケー。頑張って!」
それで、紗姫の進路相談はおしまい。
教室を後にしながら、ほんとは……と紗姫は思う。
ほんとは、実家に帰って婆さんとか母さんみたいな芸事とか、茶道だの華道だのやらされる予定なんだろーけどさ。あたしはそんなん絶対いや。マジありえない。
こっちにきてあたしは憧れてた自由なギャルになれてわかったんだよね、あたしが本当にしたいこと。
あたしみたいになりたかった自分に変われるメイクってメチすごいじゃん。
あたしはこれで色んな子を憧れの姿に変えたいし、あたし自身大好きなメイクをもっと人に魅せたいもん。
実家に知られりゃどーなっかわかんないけどさー。婆さんが言ってた「何か見つけろ。羞じることなく生きろ」ってそーゆーことっしょ。
……もちろん、こんなこと、誰にも言わない。人に聞かせることじゃないし黙ってる。
真面目嫌いで、面倒くさがりで、軽くって……自由なギャルを満喫してて。
表には出さないけど。
ちゃんと決めてることがあるんだ。
そんな今の自分が、割と好きだと紗姫は思った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年04月26日
参加申し込みの期限
2013年05月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年05月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
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