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寝子島高校
進路相談、君等の道 【2,3年生限定】
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●普通科:2年5組
【
霧切 翠子
の場合】
『真面目で元気な』
霧切 翠子
は、ひどく不安げな顔で牛瀬先生の前に座った。
進路希望調査票には、きちっとした字でこう書かれている。
進路希望先『進学希望(お茶の水女子大学、文教育学部人文科学科哲学・倫理学・美術史コース)』、志望理由『国立に通って自分の力で学費を払いたい、将来学芸員になって島に博物館を建てたい』。
希望している学校は、女子校では最高峰の名門大学。彼女が一年生のころから必死になって勉強してきたことは牛瀬先生もよく知っている。将来の夢だってちゃんとある。正直言って非の打ちどころのない回答だ、と本人を目の前にするまで思っていた。自信に満ちた、明るい瞳を見せてくれるんだろうと。
ところが。
本人は裏腹に暗い表情をしている。
ひっかかっているのは何だろう。
「話、聞こうか? 国立に通って自分の力で学費を払いたいんか」
えらいな、と続けようとして……なんとなく『大人』で『親』である自分がそのことを誉めてはいけない気がしてやめた。
「ここの高校に来たのも私のわがまま、寮に入って親からの仕送りで通ってる状態です。でも大学は自分で学費を払って通いたい。それだと私立の学費は到底払えないので……」
「そうか」
「それと私にはこの島に着てから夢ができました。陶芸家のおじさんに島の美しさを教えてもらって、もっといろんな人にこの島のすばらしさを知ってもらいたい。何か観光施設を作りたい。そのために学芸員を目指したいんです。だったら名門のところでしっかりと学んで立派になったら帰ってきたいんです」
話すうち、翠子の瞳が潤んでくる。考え過ぎなくらい、よく考えている。きっと沢山悩んだのだろう。感情が高ぶってくるのもわかる。
「正直不安しかありません。名門なので受かれるかどうかという不安と、何よりこの島を離れることになる不安です。仲良くなった友達と会えないこと、第二の故郷のようなこの島を離れること、合格したら本土でバイトをしながら一人暮らし、そんな不安に押し潰されそうなんです」
ぽろ、ぽろ、と涙がこぼれた。
「あれ……なんで涙が……ご、ごめんなさい……!」
友達、とだけ言ったが……本当は、離れたくない人ができた。親にこれ以上迷惑をかけたくない、国立の名門にいって一人立ちするんだ、そう思っていたのに。
牛瀬先生は、うん、うんと肯き……それから「あれ、どっかにたしか」とポケットを漁った。
「あ、あったあった。ほれ。飴ちゃん」
「え……?」
「ええから。舐めとき」
ぐすっぐすっと鼻をすすりながら翠子は飴玉を口の中に入れた。ごくごく普通のベッコウ飴で、舌の上でただ甘かった。
「まーあれやな、話聞いとったら、やりたいこと、やらなあかんと思っとること、いっぱいありすぎて、頭わやわや~となっとる感じなんかな?」
牛瀬先生は、軽い口調で、けれど真摯に、こう話してくれた。
「霧切さん。霧切さんが頑張っとること、ワシはよう知っとるよ。でもちょっと欲張りなのかもしれへんな」
国立大に行きたい、自分で学費を払いたい、学芸員になりたい、島に博物館を建てたい、島や友人と離れたくない――先生は指折り数えてみる。そして、ちいと多いのかもな、と笑う。
「あのな、誰でもそうやけど、全部は選べんときがある。どれかを選ばなあかんときがあるっちゅうことやな。それは、選ばんかった方を切り捨てる選択になるかもしれん。それでもな、自分に正直にならんとあかんのや。気を付けなあかんで、自分ちゅうのは、自分を騙すのが得意やさかいな。よーく、本当の声を聞かんとあかんねん」
翠子は先生が言うことがまだぴんと来ずに、ただ聞いている。
「たぶん、霧切さんの場合、そのときはまだ今やない。だから、今のところは『3つの選択肢』を考えとくんや。ひとつは王道、二つ目は王道じゃないが面白いもの、そして最後はこんなのありえないやろ、みたいなのや。そしてな、その時が来たとき、親とか、先生とか、友だちとか、誰かの声じゃなく、ちゃんと自分の声を聞いて選ぶ。そしてこれが一番大事なんやけど――肝心な時にちゃんと自分の声を聞けるように、普段からしとかなあかんことがある。馬鹿らしいくらい単純なことなんやけどな……」
大事な秘密を打ち明けるみたいに、牛瀬先生はにやっと笑って。
「悩まんと、ちゃんと寝ること」
「え……?」
進路相談なのに、そんなアドバイス? そう思ったけれど。
「寝ると気持ちが元気になる。気持ちが元気になれば、見える道もある。正直に選んだ道には、ちゃんと切り捨てた方も別の形でついてくるもんや。心配せんでええ。たまに飴ちゃんなめて、深呼吸するんやぞ。先生との約束。ええな?」
小指を立てて指切りの形を作った牛瀬先生を見て。
「……へんなの」
涙の跡を残したまま、翠子はくすっと笑ってしまった。
【
高梨 煉
の場合】
「選択肢が二つあって、少し悩んでいるんです」
高梨 煉
はそう言った。
「進路希望は『留学』、『母の知り合いの料理長にイタリアにある店で修行してみないかと誘われている』ってことやけど、それ以外に何か考えてることがあるっちゅうことかな?」
「ええ」
「そうか。じゃあまず、留学の方の話から順に聞かせてもらおかな」
そう促され、煉は事情を語り出す。
「母親の働いているホテルの料理長から、留学してみないかと誘われているんです。料理長の知り合いが新しく店をやるんでそこで修行をしてみないかと」
「ふむふむ」
「……少し悩んでるんです。イタリアでしか学べないことがあると思いますけど、日本でも料理は学べます。日本なら友達もいるし、両親に負担をかけるのも申し訳ないから日本の専門学校で学ぼうか考えているんです。けど、踏ん切りがつかないというかなんと言うか」
煉は苦笑する。
「もちろん、三年になる前にどちらにするかはきちんと決めます」
「なるほどなあ。日本で学ぼうっちゅーのは、両親に負担を掛けたくない、っちゅう高梨くんの気遣いなわけかな? 本当はイタリアで学びたい?」
そう言われて、すぐに答えが返せるようなら苦労はない。苦笑いを重ね、
「……迷ってます」
とだけ答える。
「ま、ワシ個人の感想な。先生じゃなくひとりの親として答えるぞ。もちろん高梨君の親とは違う考えかもしれんけど、や。子どもに金の心配されとうないなあ。いや、金のことはな、大変は大変やぞ。父の日や母の日を忘れんくらいの感謝はしてほしい。やけど、心配して遠慮されとうないなあと思う」
「そう、ですか?」
「んでな、高梨君の場合やけど、この留学の話、お母さんの知り合いの料理長ってことは、お母さんは了解済みなわけやろ。君に話を通した時点で、むしろ応援しとるんやないか?」
……そんな風に、考えてみたことはなかった。
「ワシ、迷ってる生徒にときどき『3つの選択肢』の話をするんやけどな。ま、君も、将来の選択肢を一旦3つくらいまで増やしてみたらええのかもしれんな。A案はイタリア留学、B案は日本の専門学校やろ。C案は日本でイタリア留学、とかな?」
「『日本でイタリア留学』って何ですか?」
「ははは、知らん。いま適当に言っただけやからな。まあ、3つめは馬鹿らしい選択肢でええんや。そんでその3つの中から素直にやりたいって思うもんを選ぶ。その馬鹿らしいC案が思わぬ名案になるかもしれんし、B案でもええ。ただ、君の心がやっぱりA案のイタリア留学と言うんやったら……素直に、親御さんに訴えたらええと思うよ。金出してくれってな」
「そんな簡単に……」
「いや、高梨君。料理人の道をゆくんやったら、いずれは自分の店を持ちたいとか思うかもしれんやろ。一歩踏み込んで夢を勝ち取りに行く方法を、今、学んでもええんやないかな」
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笈地 行
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年04月26日
参加申し込みの期限
2013年05月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年05月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
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