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寝子島高校
進路相談、君等の道 【2,3年生限定】
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●普通科:2年4組(その2)
【
添木 牡丹
の場合】
添木 牡丹
は注意書きの多い生徒だ。
彼女の中学からの内申書備考欄には、中学三年前期に不登校、二学期に教室内で暴力事件を引き起こし、停学処分の旨が記されている。この件について、本人はイジメを理由にしていたらしいが、証拠不十分で立証出来なかったらしい。
その件を引きずってか、高校でも一年時には保健室登校が目立った、と申し送りされている。
勉強する気がないわけではないらしい。その証拠に成績は優秀な方だ。
そんな彼女がおどおどと教室に入って来て、そのままべたーんと顔面からずっこけたときには、牛瀬先生は、大丈夫かこの子という思いを強くしたものだった。
「はぅぅ……個人面談ですぅ……私、こういうのって苦手なんですよね。ああ、牛瀬先生が苦手とかそういうんじゃなくて緊張して考えが纏まらなくなるというか……あうう」
牛瀬先生の手を借りて立ちあがった牡丹は、真っ赤になった鼻を擦りながら言い訳をする。
「緊張せんでええ。はい、大きく息吸って」すうーっ。「吐いて」はあーっ。
ちょっと動悸が治まった気がする。
「ほな席座ってな。ええと、添木さん。『木天蓼大学進学希望』、志望理由は『多種多様な学科があるので自分の希望学科を選びやすいと思って』ちゅうことだが……」
「えっとですね……実は進学を希望しているんですが……私、まだ学科が決まってないんですぅ。元々、お医者さんか看護士さんを希望してたんですが……その最近養護教諭の道にも興味を持ちまして……鷲尾先生みたいな先生になれたらなって、えへへ」
それを聞いて、牛瀬先生は、おっ、と思った。
要注意生徒かと身構えていたが……少なくとも、この子は、夢が見えているじゃないか、と。
「それで医学部に進むべきか教育学部に進むべきか……悩んでるんですぅ……。養護教諭養成課程が医学部にもあればそれが一番なんですが……ああ! こんな事で牛瀬先生のお手を煩わせてすみませぇん~!」
お辞儀をしすぎて、またまたべたーんと机に頭を打ち付ける牡丹を、先生はまあまあと宥める。
「それは気にせんでええよ。生徒の悩みを聞くのが先生の役目やさかいな」
女の子は……相談した時点で、実は自分の中で答えが出ていると言う。そんな誰かから聞いた話を、先生は思い出していた。迷っている、というけれど、答えは出ているじゃないか、と。
「添木さんは医学系に進みたいんやな。学科についてはおいおい調べたり、それこそ鷲尾先生に話を聞くこともできる。いまは焦らんでええ。とりあえず、理系の勉強は落とさず行こか。特に、ワシの生物の授業は出て欲しいなあ。人間も生き物やさかいな、医学系に進むなら勉強しといて欲しい。本には書いとらん面白い事、いろいろ話したるさかい」
牛瀬先生は牡丹にそう語りかける。
「添木さんは他の人と違う道を歩いとるかもしれん。やけど、他人と比べんと、自分のペースで歩いたらええ。目の前真っ暗に見えても、後ろ振り返ればちゃんと自分の道が出来とるからな。大丈夫や。ほな、出れるときだけでええから教室来てな」
【
氷雨 潤一
の場合】
氷雨 潤一
は、杖をつき、ヒョコ、ヒョコと現れた。
かつて事故に遭い妹を亡くした。その時の後遺症で足を痛めた彼は、車椅子で移動することも多い。だが、学内では杖で歩くようにしているようだ。
そんな過去を持ちながらも、普段は表情穏やかでのんきな雰囲気さえある潤一だったが、進路希望調査票を貰ったその日はとても悩んだ。
どうしよう。どうしよう。夢なんてまだ、見えないですよ。
3年後、自分は何をしているだろう。想像してみる。しかし。
「大学ですか……」
木天蓼大学では 何だかやりたいことがなくて。
結局、進路希望調査票を出せないままここに至ってしまった。
だから今、彼の手には、まだ空欄の調査票がある。
「先生、進路がわかりません。どうしましょう」
潤一は単刀直入にそう切り出してみた。
「就職もいいですが……進学もまだ迷っております」
「就職か、進学か、か。まだ五里霧中な感じか?」
ふむ、と牛瀬先生は顎を擦る。
「じゃあ、ワシからの質問や。好きなこと、教えてくれへん?」
「好きなことですか? ……えーっと 英語や……」
そこまで言って、潤一は口ごもる。この答えじゃない気がする。
もっと……そう、もっと……なんというのだろう、『愛してる』? そういうもの……。
「考古学……」
知らず口をついて出た言葉に、はっとする。次の言葉は流れるように出てきた。
「考古学、好きです。化石とか、古い作品とか、民族的なものも好きで。コレクションしちゃいたいくらい」
牛瀬先生はうん、と頬笑んだ。その方向でいいぞ、と背中を押してくれているようだった。だから潤一は一歩踏み込んで訊いてみる。
「この辺りで 考古学を学べる大学はあるのですか?」
「せやな……有名どころでは東京の明示大学あたりか。他も探せばあるかもしれんが」
「東京? なら、通いもできそうですね」
解けなかったパズルのピースがカチリと嵌る。――そんな瞬間だった。
「大学に寝子校って、悪い印象ないといいのですが……」
「はっはっは、寝子高は自由やからなぁ。どう思われとんのかなあ。お高く留まってる学校だとは思われてへんやろな。まあ、大丈夫やろ。今の寝子高生諸君はワシの目から見ても変りもんが多い気はするが、変人が多い、イコール、悪い事ちゅうわけやない。それに、や」
牛瀬先生はへたくそなウィンクをしてこう言った。
「進学するのは、氷雨君自身や。出身校に悪い噂があろうがなかろうが、氷雨君が氷雨君らしくあったら、ちゃんと認められると思うで」
「ん……そうですよね」
少しだけ、光が見えた気がする。考古学を学んでいる自分を思い描き、胸が躍る。
潤一は「先生ありがとうございます」と礼を言うと、その場で進路希望調査票に記入して提出した。
そこには、進路希望先『明示大学』、志望理由『考古学でもっと過去の歴史や遺産を今に残したい』と書かれていた。
【
風鳥院 鴇夜
の場合】
「牛瀬教諭よ、俺にこのような面談なんぞまったく無意味だと思うのだが如何思う?」
制服の代わりに着物を纏い、時代掛かった言葉遣いの
風鳥院 鴇夜
は、そう不機嫌に吐いて捨てた。
「とりあえず話聞こか、と思っとるで」
牛瀬先生も負けてはいない。しれっとそう言ってのける。
鴇夜はふん、と冷たい目をして、「俺に、自分で選んで進める路などあるわけないだろう」と言った。
「俺は進学なんぞせん、家督を継がねばならんからな。正直を言うと、大学とやらに興味はある。俺はまだ狭い世界しか知らん。だから見てみたいとも思う」
鴇夜の瞳に、わずかに夢が浮かんで……消える。
「だが俺には守るべき家名も……友人も弟妹達もいるのだから我儘なんぞ言わん。あの家は、風鳥院のような家は……弟に継がせたくない」
旧家・風鳥院家の長男である鴇夜にとって、「家」は生まれたときから大きな存在だったと言える。だが、だからこそ、弟に家督を継がせたくはないのだ。家というものは重くて……そして、醜い。それを嫌というほど知っているから。
「弟も妹も、あの家のしがらみから遠ざけてやりたい。もっとも俺のこの体では家督を継げるかも危ういのだがな……」
そう自嘲気味に嗤う。
家、というものが絡むとき、こういう話はややこしくなる。
彼らは、彼らの家という世界のルールに縛られていて、それは往々にして、外からは理解し難い場合が多い。さらに言えば、外からの口出しがいい方向に向かわないことも多い。
殻は、自分で破らなければ、出られない。
だが。
「……話が長くなった。牛尾教諭、面談はもう良いだろう?」
「こないなこと訊いても埒が明かんのかもしれんが……これからどうするつもりなんや」
「どうしようもない、何も変わらん。俺の意思では何も、な」
まだ16やそこらの子どもの身で、そないなこと言わんで欲しい。
そう思うが、牛瀬先生は何も言えなかった。
あるいは、気休めを言うことはできたかもしれない。しかし……それは、彼に見破られるだろう。結果的に彼を失望させることになる。彼を殻から出してやりたいが、彼を納得させられる言葉が見つからない。力不足を痛感する。
そんな牛瀬先生を見て少し取り繕った笑顔で笑い、鴇夜は席を立った。
「失礼する。なぁに、今日のことは単なる子供の戯言だ、とでも思っておいて欲しい」
彼の進路希望調査票は空欄で、欄外に『家督を継ぐ』とだけ書かれている。
敢えて欄外に書いた彼の気持ちを思うと……なんだか切なかった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年04月26日
参加申し込みの期限
2013年05月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年05月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
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