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滅びの呪文の夢現
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踏み出した先の外灯の光の輪が消えた。
「っと、」
スポーツランドNYAGOからの帰途のついでのランニングの足を止め、
楢木 春彦
は新緑の色した瞳を瞬かせる。栗色の睫毛にかかる同色の髪を片手にかき上げ、一瞬にして真っ暗になった周囲へと視線を巡らせる。
「停電か?」
見回すうちに闇に慣れた瞳で寝子ヶ浜海岸を見遣れば、いつもよりもずっと明るく、眩しくさえ見える星月の光を背に負って宙に浮く、
「ニャルタ!?」
白い息と共に唇から零れ出た自分の言葉を自分で疑い、春彦は瞳を伏せて眉間を揉む。確かに今日も今日で二輪車用スポーツ施設NYAGOのオフロードコースをバイクで散々走行しはしたけれど。
(消えねぇ)
再び見上げた瞳に間違いなく映る、アニメ映画内のニャルタと全く同じかたちして空に飛ぶ城塞都市。
(ってことはマジもんか!?)
目にしているものが単なる幻ではなさそうだと思ってしまえば、やるべきことはただひとつ。
(こりゃ調べに行ってみる価値はあるよなー)
春彦は明るい好奇心に顔輝かせ、波打ち際まで続く砂浜へと足を向ける。冬風と一緒になって押し寄せる夜闇の深さに、空に冴え冴えとさざめく星屑の多さに、思わず息を詰めて、
「……ん」
星の光の降る砂浜に、星々の光よりも頼りなくぽつりと灯って揺れるランプの光を見つけた。
淡い光に照らされて夜に佇む少年の姿に春彦は目を凝らす。淡い光に照らされて暖かな蜜柑色を帯びる金の髪に、眼鏡の下、いつだろうと笑みのかたちに細めた瞳。今は何故か眼鏡の上にオーバーサングラスを掛けてはいるけれど。
「よぉ! 呉井も来てたのかー」
声掛ければ、金の髪の少年はランプの光を掲げて春彦を照らした。
「おー、春彦君だぁ、やっほー」
自分と同じように様子を見に来ていたひとつ年下の友人に、
呉井 陽太
は気兼ねない言葉を返す。
「ニャルスでまたおかしな事起こってるっぽいねぇ」
「ニャルス? ああ、またテレビでやってたのか」
「春彦君は今日もモトクロスなのん?」
「当然。ところで何だそのサングラス」
年下の友人の不思議そうに問われ、陽太は自慢げに笑んだ。春彦の目に暗視能力の付与されたサングラスを掛けてやる。
「うわ、すっげぇ!」
思いがけずはっきりと見える空の城に少年らしい歓声を上げ、春彦はサングラスを頭に上げる。一気に暗さを取り戻す視界の中、空の城を指し示す。
「なぁ、折角だしアレ調べに行ってみねぇ?」
「ん?」
傍らで空の城を見上げていた年下の友人の何の屈託もない言葉に、陽太は首を傾げた。翼もないのにどうすれば、と怪訝に思うと同時、彼のろっこんを使えば上まで行けることにも思い至る。
「あ、そうかー」
のんびりと納得いった顔をする年上の友人に得意げに笑みかけ、春彦は二三歩先に踏み出す。そうしながら左耳のピアスを二度、指先で撫でる。
「んじゃ、まっすぐ俺の後についてこいよ!」
自分にだけしか見えない空気の足場を宙に作り出し、春彦はその足場に身軽に飛び乗る。肩越しに振り返り、真剣な顔で言い放つ。
途端、陽太が驚いたような顔をした。
「あらヤダ」
企み顔する友人に、春彦は思わず嫌な予感を抱く。確信と言ってもいい。
(また変なこと考えてねぇだろぉなぁ……)
「俺についてこいよだなんてプロポーズみたいだわー」
思った通りにからかわれ、春彦は一抹の躊躇いもなく空気の足場から飛び降りる。年上の友人の頭をハタく。
「うん、」
迷いなくはたかれた頭を片手で抑え、陽太は泣き笑いの表情になる。
「わかってた、はたくってわかってたよぅ」
「行くぜ」
「ハーイ」
もう一度足場を作り直してその上に立てば、陽太は何事もなかったようにポケットから動物型の樹脂粘土細工を取り出す。ひと掴みに取り出した手作り粘土細工のうちの二体、鶏のドリー氏と猫のニャッタ君を指でつつけば、陽太のろっこんは発動する。
まるで命得たように動き始める粘土細工たちと春彦に先導をお願いして、陽太は見えない足場を慎重に踏んで宙に立つ。春彦の作り出した見えない足場はしっかりと足元を支えてくれた。
一心に空の城を目指す春彦の背の更に先、幼い頃に見たニャルタの壮大な城を自分の目に確かに映して、陽太は感嘆の息を吐き出す。
「城や景色に夢中になって足踏み外すなよー?」
頭上から掛けられた春彦の声に我に返る。軽い調子でランプの光を振り、次の足場に飛び移るニャンタ君の後を追う。
足場を踏み外して友人まで危ない目に合わせるわけにはいかない。
(慎重に、慎重にーっと)
粘土達に誘導されながら、彼には見えない足場を辿ってくる陽太を振り返り、春彦は小さく笑む。粘土達の誘導は心強い。陽太もきちんと用心しているように見える。
年上の友人の慎重さに安堵した分、先に進む足は早くなる。
(まぁ、万一危なくなったら助けるケド……)
ふと真摯に思って、がりがりと頭を掻く。思いはするものの、今更そんなことを口にするのは癪だった。
(野郎の手を引いて空中散歩は傍から見てもアレだしな)
自身の思いを自身で茶化しながらも、それでもマイペースな友人がやっぱり少し心配になって背後を振り返る。
「大丈夫だよぅー?」
振り返った視線がうっかり交わった。陽太を心配にしたことを悟られたくなくて、春彦は難しいことを考えている振りをして城を仰ぎ直す。
神魂かもしんねぇけど、と前置きして続ける。
「実際に神が落ちてくるくらいだし、ニャルタみてぇのが実際にあってもおかしくねぇよな」
話すついでに待っていてくれるのか、立ち止まる春彦の隣に追いつき、陽太は頷く。確かに、神様が落ちて来てしまうような不思議な世の中になってしまったからには、
「ニャルタがあっても不思議じゃないし、」
何より、と陽太は満面に笑う。
「浪漫たっぷりだよねぃ」
「ここは一緒に『ニャルタは本当にあったんだ!?』って言っとくべきか?」
「お、やっちゃう? やっちゃう?」
やる気満々に空の城を見仰いでから、陽太は打って変わった大真面目さで春彦と向き合う。
「……で、」
「で?」
「どっちが女の子役でどっちが男の子役?」
じゃんけんで決める?、と握りこぶしを作りかけて、
「って、ソコまではやらねぇってのっ!」
力いっぱい叱られた。
「そんなぁ……」
肩を落として大袈裟にしょぼくれる陽太と、怒ったふりで駆け出す春彦を追い越して、不思議な駆動音たてる大型ロボットが空を翔けて行く。
「ニャルタは本当にあったんだデース!」
ロボットの背に乗った黒髪の青年の、陽太には聞き覚えのあるはしゃいだ声に言おうしていた台詞を言われ、陽太と春彦は揃って思わず噴き出した。明るい笑い声を夜空に響かせながら、ふたりは空の城に続く空気の足場を辿る。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
16人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年01月20日
参加申し込みの期限
2016年01月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年01月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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