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「NO」と言える勇気を持とう
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◆出られない逃げられない、その隙に
控室で証拠を探っていた八神と桜井、そして、
「見て見て、ここにも怪しそうなノートがあったよ」
時輪はしゃがみこんで漁っていたカバンからノートを取り出してみせた。
彼女はセミナー開催前から、好奇心のまま控室に忍び込んでいた。しかしそのときちょうど二人の見張り役の幹部が戻ってきたため、咄嗟に転がっていた段ボールをしゃがみこんだ身体の上にかぶせて身を隠していたのだ。
桜井たちから話を聞いた時輪は、面白そうだしせっかくだから、という理由で彼らの証拠探しに付き合っていた。
「だいぶ集まったな。中でもこれは決定打だ」
八神がそう言って示したのは、パソコンの中に残されていた大量の発注書。
注文しているのは、誰もが聞いたことのあるミネラルウォーター、しかもダース買い。
「なんだ、やっぱりただの水かよ」
桜井が発注書を覗き込みながら呆れたように言う。
「そして水の包装に記載していた虚偽の住所。これだけで充分警察に突き出せる所業だが、信者の目を覚まさせるにはそっちの方が有効か」
言いながら、八神は桜井が首にかけているボイスレコーダーを見やった。中には、幹部が信者をバカにしている会話がしっかり録音されている。
「乱闘騒ぎが落ち着いたら、信者たちにこの証拠を見せて目を覚まさせる」
決意に満ちた顔で八神が告げたとき、ポケットの中で携帯が小さく震えた。桜井も携帯を取り出していることから、恐らく双葉からの連絡だろう。なになに、と時輪も八神の携帯を覗き込む。
携帯を開いてみると、予想外のメッセージが飛び込んできた。
『まずい、会場の扉が開かない。幹部は全員倒してるから、たぶん教団以外の仕業。怪しいヤツは外にいないか確認を頼む』
そのメッセージに、桜井が思わず声をあげる。
「開かない? そんな、じゃああの中に閉じ込められているのか」
「二人はちょっと確認してきてくれ。俺は残りの証拠をまとめたら合流するから」
「わ、分かった!」
桜井と時輪は、扉封鎖の原因を調べるべく控室を後にした。
扉の向こうから聞こえてくる悲鳴と爆音に、エレノアは陶然とした笑みを浮かべる。
ホールに設置された扉は、どれもぐっしょりと濡れている。扉を濡らすその水は、水とは思えない粘性でその開閉を完全に封じていた。非常ベルが鳴り、さすがに異変に気づいてホテルマンたちがホールに駆け寄っているが、扉はやはりびくともしない。
乾くまでのあいだ、その水を接着剤に変質させるのが彼女の能力だった。外側からも念入りに濡らしてあるので、乾くまでにはだいぶ時間がかかるだろう。
「閉じたホールは、完結した楽園の見立て。隔絶された世界の中で神と羊と狩人が何を為せるのか……実に趣深いですね」
滑稽な悲劇はもはやただの喜劇だ。
舞台の上では狩人たちが神に立ち向かい、客席では哀れな羊たちが逃げ惑う。
幕引きは、水が乾くそのときに。
扉に軽く額をつけて中の音に聞き入っていたエレノアは、不意に後ろから肩を叩かれた。
「あんただろ。何やってるのかは分からないけど」
振り返ると、そこには桜井と時輪が立っていた。
彼らの瞳を見れば、何を言いたいのかは伝わってくる。ふふ、とエレノアは微笑んだ。
「あら、狩人は劇場の外にもいたんですね」
「狩人? 何を言っているの?」
時輪の問いには答えず、エレノアは静かに歩き始めた。
「でも、もう充分に楽しみました。あとは勝手に幕が下がるのを待つだけです」
ステージの上では死闘が続いていた。
ろっこんの力で高速化している御剣は、それでも得体のしれない剣闘士に苦戦していた。
人間ならば致命傷、下手したら死んでいるかもしれないほどの攻撃を叩き込んでも、何せ相手は未知の霊体。ダメージや疲労がどれほど蓄積しているのか、見た限りでは判断できない。
「……!」
御剣が振り下ろした渾身の一撃はすんでのところで躱され、力を乗せた攻撃後の一瞬にできる隙を剣闘士は見逃さなかった。まっすぐに突き出された拳が、がら空きの御剣の脇腹に向けられる。間に合わない、と観念して受け防御の体制をとった御剣は、狙い通り脇腹に来た衝撃に違和を感じた。
(あれ……?)
痛くない。
その一撃はこれまでの攻撃に比べ、明らかにへなちょこだった。多少は響いたものの、目の前の強敵がこんなチャンスにこんな腑抜けたパンチをするとはとても思えない。
なにがあったんだ、と剣闘士を呼び寄せた見条をちらりと見やると、それまでまっすぐに立っていた彼女は頭を抱えてうずくまっていた。
その様子に、御剣はふと思い当たる。
まさか彼女、洗脳されているのか……と。
尾鎌の戦いは正確無比だった。
草薙はいったん距離をとって尾鎌を見据える。
接近戦を持ち込めばほとんどの攻撃は受け流され、かといって間合いをとって空気を打ち込もうとすると、ゴム弾を食らってのびている幹部を引っ張り起こして容赦なく盾にする。こちらとしては混乱の最中にこそこそ逃げ回る教祖に一発ブチ込みたいだけなのだが、目の前の彼がそれを許さない。
このままひとりでは埒があかない。草薙が軽く息を着いたとき、その横を凄まじいスピードで何かが通り過ぎて行った。掠めた頬が痛いほどの速度で敵にぶつかったのは、紛れもない御剣だった。
想定外の方向からの攻撃。尾鎌は常人とは思えない反射神経で身を捩ったが、御剣の木刀の切っ先はしっかりと彼の肩を捉えていた。致命傷は避けられたが、そのダメージは浅くないはずだ。
「御剣! そっちの敵は?」
「分からない。急に動かなくなった」
御剣はステージ袖を軽く示す。そこには、うずくまったままの見条と、寄り添うように傍に立つ剣闘士の姿があった。
いったい何なんだ……? 草薙の意識がわずかにそちらへ逸れた瞬間、背後から尾鎌に組みつかれた。しまった、と思ったときには、もうすでにギリギリと関節技を極められていた。
「動くと腕を折るわよ」
尾鎌の短いその声は、草薙と同時に御剣にも向けられていた。今まさに飛び出そうとしていた御剣は、尾鎌の言葉に身を止める。
「ま、動かなくても折るけど」
締め上げる腕に力が入り、草薙は腕に走る痛みに歯を食いしばった。
みし、と腕の骨が音を立てて軋みかけたとき、
「ふっっざけんな、このヤロぉぉぉぉ!」
怒号、そして何かを殴る鈍い音、ぐえっという情けない声。
ステージ袖の方で唐突に起こった一連の音に、尾鎌も草薙も御剣も、思わずあっけにとられてそちらを見る。
三者の視線の先には、攻撃を食らってノビた教祖、霊体の剣闘士、そして怒りをあらわに仁王立ちをする見条の姿があった。どうやら彼女が教祖に怒りの鉄拳をかましたようだ。
尾鎌は草薙を突き飛ばすと、素早い動きで教祖の傍にしゃがみこんだ。しばらく地に伏した彼の容体を見ていたが、しばらくすると諦めたように息を着いた。
「ダメね。完全に気を失っている」
そうつまらなさそうに言って立ち上がる尾鎌には、これまでの抜き身めいた殺気は感じられない。
しかし警戒を解かずに構えたままの二人に、尾鎌はため息まじりに告げた。
「お水で支配だなんて、面白そうと思ったんだけど。他の幹部もノビちゃってるし、もうこの人たちはこれで終わりね」
戦う理由がなくなったわ。
尾鎌は短くそう言うと、振り返ることなくステージ袖の奥に消えた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
花村翠
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
推理・サスペンス
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年04月16日
参加申し込みの期限
2013年04月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年04月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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