怪人セブンの選択｜リアクション

怪人セブンの選択

【捜索班・３Ｆ】

　時間は少し遡る。
　泉月花にむいみの面会許可を得ている頃まで話は戻る。
　甲板で仮眠をしていた壬生由貴奈が目を覚ました。
　ほぼ同時に【７】に、メサイアがこの船に乗っているとの情報が舞い込んだ。
　菜々緒からのタレコミだ。
　九重ことビリオンの衣装の詳細も掲載されている。
「ふぅん、まずはビリオンに接触してみようかなあ？　『復讐』事件の時は人質側だったから会ったことないんだよね」
　壬生は早速スマホを手に取ると、知り合い数名と話をつけて同行させてもらうことに。
「ん？　他の人もビリオンに会いたくて集まってる？　わかったよ、じゃあイベント会場でねぇ？」
　通話を終えると、壬生は立ち上がって背伸びする。
　海風に当たっていたせいか、体が冷えてしまった。
「さすがに凍えそうだねぇ……。って、おや？」
　壬生と入れ違いになる月居と菜々緒。
　２人ともバツが悪そうな顔をしていた。
「あ～、うちのことはお構いなく」
　手をヒラヒラと振りながら壬生は足早に去っていった。