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幻想遊戯~デュラハンの夜~
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「ふむ、こんなものかな」
そんな混乱のなか、
八神 修
は冷静さを保っていた。
落ちた首を拾って、大きな鏡で確認する。たまたま旧市街の雑貨店で買い物をしていたのは幸運だった。何しろ店内を見渡せば様々なアイテムが転がっているのだ。
まずはタオルとロープ。自分の首をタオルで包んでどうにかロープで身体に固定する。鏡でロープを結ぶのは苦労したが、それが終わる頃にはいつもと視点が違う状況にもどうにか慣れていた。
「……どうもこの状況下になると、最低限のルールが自動的に頭に入るのか……。
『遊び』という名の『物語』か……なるほど、まるでゲームだな」
ゾンビやデュラハンの存在、タイムリミット、ゾンビが持っているスクロールの効果やゾンビの大まかな行動パターンなど、知るはずのない情報が理解できている。不思議な感覚だった。
「となると、こちらもそれを最大限に活用しないといけないということだな……スクロールの効果は……」
いくつかの可能性を考慮して、光源の確保にマグライト、簡易的な武器としてスコップ。そして大型の水鉄砲の中には粘度の低いタイプの夜光塗料を装填した。
「どこまでできるか分からないが……どれ」
雑貨店が入っているビルの窓から確認すると、眼下には確かにゾンビの群れがうごめいている。
「発生地の中心はあっち側か……」
おおまかな方向に狙いをつける修。脳裏に描いた旧市街の地図と方向を合わせると、目指すべき場所の見当をつけることができた。
「よし、行こう」
自衛のために武器のスコップを持ったとはいえ、修の体力は人並み程度だ。並みいるゾンビを一体一体潰して行ってはキリがないし、入手できるスクロールの数も限りがあってもったいない。
ならば、自転車の機動力を活かしてゾンビの群れを極力避けようとするのは、至極妥当な作戦であった。
そして、その作戦は一定の効果を発揮する。ゾンビは目視できない生物に対しては魔力を感知する『ディテクトマジック』の能力で索敵する。これは平面のレーダーのようなもので、立体的な位置関係に関しては感知できないのだ。
つまり、うまく身を隠して進めばゾンビとの遭遇数を減らしてデュラハンまで到達することは充分に可能なのである。
よく考えられた作戦、入念な準備と冷静な判断力によって支えられた修のクエスト進行は実に堅調であった。
そう、そのコトが起こるまでは。
☆
そうして、そのコトは起こってしまった。
「きゃーーーっ!?」
雨寺 凛
が本日二度目の悲鳴を上げた。順調にゾンビを退けていたはずの彼女の視界が、突然の闇に包まれたのである。
「うわーーーっ!?」
一般人の誘導をしながらゾンビを無力化していた
風雲児 轟
も動揺だ。彼もまた突然に視界を奪われ、そして激しい振動に襲われた。
「こ、これは……!!?」
さすがの
八神 修
も予想外の事態に戸惑いを隠せなかった。何とかゾンビを避けて通っている自分にとって、突然の敵の襲撃は考えにくい事態ではなかっただろうか。
何が起こったのか。答えは簡単だった。
「うひゃははは、こりゃあ思ったより楽しい見世物になりそうだねぇ……!!」
骨削 瓢
である。
現象としては実に単純明快。瓢は凛と轟と修の頭部を奪い取って、その辺に落ちていたズタ袋にブチ込んで視界を奪ったのである。
「うひゃひゃひゃ!!!」
さらに面白がって上下左右に袋を振り回したのである。中の三人の首はたまったものではない。
なるほど、ゾンビ相手には充分に注意していた三人だったが、ピンポイントで首を狙ってくる相手には警戒が足りなかったかもしれない。ゾンビの鈍い動きに慣れたところに、身軽さが身上の瓢のスピードにはついてこられない。最も用意周到だった修ですら、首を直接持っていかれることは想定していなかった。
というか、この場に人間同士の争いを持ち込む者がいるとは普通考えない。
何故ならこのクエストに限っては、成功を邪魔したところで誰も得をしないからだ。
仮に私怨による嫌がらせを特定の誰かにしたところで、その結果自分の首が外れたままでは意味がないではないか。ゆえに、まずは全員でゾンビとデュラハンの掃討に向かうはずだ、というのが理論的かつ常識的な答えであろう。
では、非理論的で非常識な存在がいたらどうだろうか。
「うーん、このまま朝を迎えたら全員首なし人生かぁ……」
三つの首が入った袋に向けて、瓢は自分の首を近づけて話しかけた。
「いい……実にいいねぇ」
何がいいのかさっぱり分からない。何しろ、その暁には瓢本人も首なし人生のスタートを華々しく飾ることになるのだ。
しかし厄介なことに、瓢はそれでいいと心から思っている。
規律は悪、混沌こそ魂の拠り所とする瓢にとって混乱と破滅はまさに望むところであった。このクエストを『物語』の一部とするならば、主人公達の失意と破滅こそが彼の望みなのだ、その時には自分も共に破滅しても構わない、いやむしろ破滅上等。
そんな悲劇の中に笑いと快楽を喜劇として見出す者、それが瓢であった。
「ちょっと、何が起こったのよ!?」
「わっかんねぇ、誰だ!? つか何だ!!?」
「これはまさか……当初の敵以外の敵か……!?」
凛、轟、修はそれぞれ袋の中で叫び声を上げる。瓢はその声にうっとりと聞き惚れるのだった。
「……いいねぇ……この混乱の極みの叫び声……いつ聞いても美しいねぇ……」
悦に入りながらも瓢の手は袋を振り続ける。
その時。
『――想定外の事態ですね。なるほど、プレイヤーが複数人になるとこういうことも起こり得るのですか』
突然、周囲のスピーカーから声が響く。皆の首が落ちた時に聞こえた、あの声だ。
「……誰だぃ?」
分かっていたが、瓢は訊ねた。様式美というヤツだ。
『はい。皆さんをご招待した、遊びの名を持つ物語、です。このようなプレイヤー同士の争いは想定していませんでした』
ニヤリ、と瓢は口元を歪める。想定外、好きな言葉のひとつだ。
「別に他のプレイヤーを襲っちゃいけない、というルールはなかったよねぃ?」
まるで咎められるとは思ってなかった、と言わんばかりの声で瓢は首を傾げた。その首はしっかりと瓢の腕の中にある。
『はい。そういうルールはありません。それに、貴方の存在はこのクエストを更に面白くしてくれる可能性を秘めています。ゆえに――』
「?」
突然足元が隆起し、瓢の間近におどろおどろしい雰囲気の2mほどの箱が出現した。硬そうな金属でできたその箱は、悪趣味なデザインの金庫だった。
『――私は貴方の存在を歓迎します』
「ひゃっほーぃ!!」
歓喜の声を上げた瓢は、瞬間的に首が入った袋を金庫の中に放り込んでしまった。
「しまった!!」
修の叫びももう遅い。冷静に状況を分析しようとしていたのが逆にアダとなった。自分ならこうする、という最悪の一手を、瓢は容易に取ることができることに気付いたのだ。
「『ロック』!!」
瓢は一本持っていたスクロールでその首の入った金庫に『ロック』の魔術を掛けてしまった。これで最低1時間は、この金庫を開けることも破壊することもできない。
「ひひひ……首が金庫に入ったまま、視覚も聴覚も奪われた状態で、果たして自分の身体を守りきれるかねぇ……? 少しでもミスれば、たちまちゾンビの餌食さねぇ……!」
おかしくてたまらない、という笑い声を上げる瓢。ただでさえ一方的で条件の悪いクエストが、一気に地獄の底に叩き落された瞬間であった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
まるよし
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
コメディ
SF・ファンタジー
バトル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年12月27日
参加申し込みの期限
2016年01月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年01月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
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