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迷子の太陽と彷徨う犬
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床に置いた旅行鞄の上に広げた子供服を見下ろす。これは昨日、商店街で買ったもの。
飴玉を口に含む。
両手に持った壊れた懐中時計を逆時計回しに回す。
一時間で一歳分。二時間で二歳分。回せば回しただけ、飴玉が口に残っているその間だけ、
木鈴 寧々子
は姿かたちが若返る。
ろっこんを使い、七歳の姿に戻る。服を着替え、飴玉を忘れず詰めた旅行鞄を小さくなった両手で抱えて旧市街に繰り出す。
琥珀色した幼い瞳に映る景色は、成人した『今』の自分が見る景色とはどこか違って見えた。路地に煌く夕陽の欠片も、茜空を迷う千切れ雲も。ひどく懐かしく、ひどく新鮮に見えた。
(目線の高さだけ、なのかなぁ)
七歳の少女の姿で商店街を散歩していて、路地の奥、過去に迷い込んだように古びた居酒屋の前、ひとりぼっちでうずくまって七輪で焼き鳥を焼く熊じみた容姿の店員を見つけた。
「今晩は、迷子?」
「ううん」
首を横に振り、寧々子は店員の傍にしゃがみこむ。子供だった頃の視点のまま、感慨深い気持ちのまま、しばらくここで七輪の火に当たらせてもらおうか。
物悲しいような懐かしいような、穏かな気持ちを噛み締める寧々子の耳に、悲鳴が届いた。耳障りな高笑いが聞こえた。あろうことか爆発音まで響いた。
「フハハハ! リア充撲滅委員会は不滅だー!」
「素晴らしい力だなリア充=スレイヤー!」
何事かと振り返る寧々子の瞳に映るは、黒焦げになったカップルを追い立て走る、トレンチコートの男とマスクにボクサーパンツ一丁の男。
古びた居酒屋の前、のんびりと七輪を囲む店員と寧々子を見つけるなり、男達は瞬間的にいきり立った。
「幼女とおっさんのカップル!」
「貴様断じて許さん!」
「え、こっち?」
「え、ちょっ、」
殺気立つ男二人組に、寧々子が目を丸くする。店員がうろたえておろおろする。
「なんでさっきより増えて……!?」
「さっきも来たの?」
七輪の火に当たりつつ、寧々子はちょこんと首を傾げる。
「来た! 来たけどみんながやっつけて……」
店員は慌てたように周囲を見回す。服を黒こげにされて逃げ去るカップルの他に、周囲には誰もいない。
「いたいけな女の子にそんなものを……!」
店員は寧々子と男二人組の間に両手を広げて雄々しく立つも、
「リア充爆発しろー!」
リア充=スレイヤーたる
日野 舞斗
のろっこんによる爆発であっさり吹き飛ばされた。衣服を黒焦げにしてその場に倒れこむ。
子どもの無垢な瞳で成り行きを見守る寧々子の前、息を弾ませてトレンチコートの男が立つ。両手でコートの端を掴む。
(寒さから身を守って……)
寧々子は子どもの思考をしようとするも、
(あ、違う)
途中で思い直す。臨戦態勢を取る変態を前にして、寧々子の思考が凄まじい勢いで回転する。
『なんて卑劣な破廉恥コートだ!そんなに粗末なモノを見せ付けて、可憐な少女の怖がる姿が見たいのか!!』
脳内円卓会議室で、通行人Aの仮面被った寧々子Aが拳を突き上げ男を罵倒すれば、
『唾棄すべき最低で醜悪な行為だ! そしてきっと矮小なモノに違いない!』
同じく通行人Bが嫌悪のあまり円卓を両手でばんばん叩く。
そういうわけで、寧々子の脳内では満場一致の結論を得る。通行人の仮面を投げ捨て、何人もの脳内寧々子が手を取り合い平和的議論の場を祝う。
満場一致の結論、すなわち、
(蹴ろう)
疑念を挟む余地はない。
僅か数瞬のうちに至った結論に、寧々子はあどけない唇に薄い笑みさえ刻んで男を見仰いだ。
薄ら笑いを浮かべて今しもコートの前を開こうとする男の股間を、狙い済ました的確で残酷な蹴りが見舞う。ド、と重い音が夕焼けの静寂に響いた。
「うわあ」
声もなく前のめりにうずくまる男に代わり、店員が痛そうな声を上げる。男からすれば、例えて言えば、
(誕生日ケーキのろうそくを横から吹き消されたような不完全燃焼感、かしら)
七歳の幼女の姿で、寧々子は心底からの蔑みの目で男を見下ろす。
「馬鹿なの?」
幼女に虫けらのように見下ろされたまま、男は音もなくその姿を消した。ついでにリア充=スレイヤーも誰に悟られることなくその場から姿を消した。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
バトル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年12月03日
参加申し込みの期限
2015年12月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年12月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
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