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ミッドナイト・フリーキー・ショウ! ~モノクローム・ラブ
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【相通ずる】
空は虹色、まるでオーロラ。手を伸ばせば届きそうなほどに近い雲までも、緩やかな風になぞられてたゆたいながらに、内側へ七色の光を内包し輝いています。地平線は朝焼けのようにぼんやりとしたオレンジ色に染まり、そこから
志波 武道
の腰かけたあたりを抜けて、反対側の向こうの地平線まで、地を埋め尽くすのは花、花、花。
傍らに立つ
楪 櫻
は見慣れない白一色のワンピースを着ていて、いつもは結っている艶やかな黒髪をさらりと風に流して、景色や花たちに囲まれながらに虹色の雲を見上げた彼女の姿ときたら、武道は、息を呑んで見入ってしまうほど。
たとえこれが夢であっても、隣り合うのが他ならぬ櫻であったことに、武道は誰ともなく感謝の念を禁じ得ません。
写真家がするように、指で彼女のいる光景を切り取ってみたい衝動にかられ、彼は右手を上げ……はらはらと、そこからこぼれ落ちた何かを目にします。ふわりと優しい香りが鼻腔をくすぐり、彼はすぐにも、それが白い薔薇の花びらであることに思い至りました。
やがて武道は、不思議なことに気付きます。たとえば左手に感じた違和感に、手のひらを広げれば、そこにあるのは可憐な桃色の花一輪。彼にとって印象深い花で、以前にとある女性に花言葉による占いをしてもらった際に、示されたのがこのホトトギスでした……そんなことを思い出せばまた、花びらはふわ、ふわりと、武道の手の中へと咲いていくのです。
想えば、花になる世界。そんなあたたかくて不思議な夢に、武道は彼女と佇んでいます。
ふと気付けば、櫻がこちらを見下ろし、じっと武道の顔を見つめています。彼女はいつもと変わらず凛々しくて、それでいてワンピースの袖から覗く二の腕や、覗く滑らかな首筋やうなじは、彼女という存在をこれまでに無く……いいえ。これまで以上に、武道へと強く印象付けました。
手の中からあふれ出すホトトギスの花びら。その花言葉。武道はとうに、そうと気付くずっと前から、心奪われていたのでしょう。
とうに、取るべき道は決まっていたのでしょう。いつもの軽口で誤魔化したり、おちゃらけて自分の気持ちをはぐらかしたり、それでもいつかは向き合うべきだと。向き合い、告げるべきだと。
武道もまた、彼女を見上げます。視線が通えば、今さらながらに何だか気恥ずかしくて、すぐにも目を逸らしてしまいたくなりながらも、真っ直ぐに見つめます。じっと、彼女を。
占いが告げた花はホトトギス。花言葉は……『秘めた恋』。
武道は、心を決めました。
制服を着ていない彼を、櫻だって何度か見たことはありました。それなのに、ただの清潔そうな白い上下を身に着けた武道が何だか見慣れないような気がするのは、何故なのでしょうか。手のひらにあふれる花を見つめる彼の表情はいつになく真剣で、眺めていると、櫻の胸は知らずと踊るように弾みました。
以前にも何度か、そんな気持ちを抱いたことはあるのです。けれど櫻自身、不可思議な自身の内面の揺らぎについて、理解してはいませんでした。幼い頃から身近にあり、時として振るうこともある白刃のような鋭さこそ自分には慣れたもので、誰かと触れ合い、そこにあたたかみや安堵、穏やかさを感じることになるなどと……どこか自分には縁遠い感情なのだと、おぼろげながらに考えていたのです。
それなのに……気付けば不思議な世界に、ふたりきり。彼の姿を眺めているだけで、とく、とくと逸るような鼓動に手を当てて、そこに灯るあたたかな想いの正体を、今この瞬間に、櫻はようやくにして理解しました。
途端。ふたりを囲むように、ぱあ、と咲き乱れていくのは、ホトトギス。
どこかまぶしそうにこちらを見上げた武道が微笑んで、両手を胸の前に交差し……そんな仕草のひとつひとつにすら、櫻は目を奪われながら。燐光を伴い彼の腕の中に咲いた花は、白い薔薇が7本。武道の眼差しは決意に満ちて、ぐ、と肩に力が入ったように見えたなら、次の瞬間には4本のバラが光へ溶けて消えていき、彼は残った3本の薔薇とホトトギスの花束を、櫻へと差し出しました。まっすぐにぶれず、真剣な瞳を彼女のそれに絡ませながら。
白い薔薇の花言葉は、『心からの尊敬』。
薔薇が7本揃えば、『密やかな愛』。
3本なら……。
彼の示す心からの想いを、もはや、櫻が受け取らない理由はありません。
微笑みとともに、櫻が花束を胸へと抱え込んだ、その瞬間に。弾けた虹色の光が、ふたりを包み込む周囲の光景を、波打つように一変させていきます。花束の中、真っ白な薔薇は淡く色付き、まるでネオンのように彩りを変化させる、不思議なレインボーローズへ。敷き詰められたホトトギスは、濃厚なピンクの芝桜へ……あふれ出す光はあたたかな風を伴って、ふたりの髪や服の裾をはためかせ、やがて落ち着く頃には、地平線から差し込むまばゆい光条が、彼らと花々を照らします。
左手に、花束。右手に取ったのは……ためらいなくつかまえることが出来たのは、彼の手。悪戯心を込めながら、急かすように引っ張れば、彼は笑って立ち上がり、櫻の隣に並びます。同じ目線。同じ高さで、同じ光景を、ふたり一緒に。寄り添いながら。そうすることが、これほどに心地良いものなのかと、櫻は初めて知りました。これからもずっと、そうしていたい。そんな風に思いました。心の中で……口に出して伝えるのは、まだちょっぴり、照れくさいので。
ふわり、風をはらんで翻る黒髪をなびかせながら、櫻は彼の手を握ります。
虹色の空と地平線のオレンジ、明るい光に目を細めながら、武道は彼女の手を握り返します。
どこまでも続く花たちの園。ふたりはともに歩きながら、心に願います。この夢が、どうかすぐには覚めませんように。花々の続く限りに、ふたり一緒に、歩んでいけますように。
手にしたレインボーローズの花言葉は、『無限の可能性』、あるいは『奇跡』。
足元へ連なる芝桜が表すのは、『合意』、『一致』。『誠実な愛』。
3本の薔薇、その花言葉は……『あなたを、愛しています』。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
恋愛
SF・ファンタジー
オールジャンル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年11月28日
参加申し込みの期限
2015年12月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年12月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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