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悪徳は小粋な調べに乗せて
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【仕上】
「必要なモノは手に入ったな。俺たちは消えるとするぜ……そっちも上手くやるこった」
書斎のアンティークな机から引っ張り出した書類の一揃えを手に、
如月 庚
と
屋敷野 梢
は早々に、夜闇の中へと消えていった。彼らとて踏んだ場数は尋常では無いのだろう、その去り際までもあっけらかんとして繕うことなく、
「ちゃんとリッカルドさんに、めっ! しておいてくださいねー、それじゃーさらば!」
「……そいつは俺の役目じゃない。が、仲間の誰かがやるだろう」
御剣 刀
には彼らと、またこの街のどこか、恐らくは暗い裏路地あたりででも顔を合わせることになるのだろうと、そんな予感があった。その時は、改めて共闘態勢など敷いてみるのも悪くは無い……掌の中で転がる冷たい感触。きらときらめく、素人目にも上等な指輪を眺めて、御剣は思う。
傍ら。司令塔たる彼女からの連絡で、
五十士 柊斗
は事が終盤へと差し掛かったことを知り、御剣や、デスクの上に据えられたPCを操作する
八神 修
へと声をかける。
「時間みたいだ。俺たちもガレージへ向かわないと」
「俺はまだやることがあってな、一人で帰るよ。行ってくれ」
八神の言葉に、五十士はすぐにもその意図を察した。今夜を限りに、彼と二度と出会うことは無いのだろう。
彼が中沢のハードディスクからモニタへ呼び出しているのは、何かの図面……恐らくは戦闘機の設計図、と五十士の目には映った。その行為が何を意味するかは分からなくとも、彼の正体にはいくらか想像も及ぶ。何か、大きなバックを後ろ盾に暗躍する、スパイ。あるいは、潜入捜査官。そんなところだろう。
「……そうか。お別れだな、八神君」
「ああ。こいつは餞別だ、有効に使ってくれ」
投げ渡されたUSBメモリを、空中で掴む。
「俺が調べ上げた、中沢の手がけた事業の全てが入っている。君たちがそれぞれに抱えた問題の解決に役立つだろう……妹を大事にな」
ばたばたと慌ただしい足音が迫り、御剣が鋭く扉の外へと視線を走らせる。
「行くぞ。連中の銃弾をしのぎながら、地下まで走らなきゃならん」
「分かった。じゃあ……」
モニターに目を寄せたまま手を振った八神に背を向け、御剣と五十士は書斎を飛び出した。
夜海霧 楓
は当然のこと、
鴻上 彰尋
や
桧垣 万里
の添え物ではない。逃走車を待機させるだけの役回りはとうに終え、今彼の姿は、
ドク
がハンドルを握るトラックの荷台の上にあった。
シャッターを突き破り突入したガレージの中、仲間たちを見下ろせば……その脇にはうず高く積み上げられた、
「全部キャッシュかよ、こりゃまた、壮観な眺めだな」
「中沢氏のことだ、眺めて悦に浸ってたんだろうね。出迎えありがとう楓、ドクも」
「何てことは無いさ」
運転席のドクへにこやかに手を振った鴻上の隣では、相変わらず上品な仕草で一礼する桧垣。彼らは、三人で一人のチームなのだ。邸宅の敷地を回り、破れたシャッターの向こうからライフルを掃射し始めた警備員たちへと、夜海霧はその手腕を如何なく発揮する。
「命は取らねえ。銃をもらうぜ」
荷台にうつぶせたまま、両手に握り込んだリボルバーのトリガーを一度、二度、三度。引き絞るたび、警備員のライフルは銃口を潰され、機関部を砕かれ沈黙していく。もう三度撃つと、シリンダーを開いて薬莢を落としスピードローダーを叩き付けるようにして再装填、次の六発を瞬く間に撃ち切る。そのサイクルは流れるように、と称するにふさわしく、銃器とは各部位や発射される弾丸に至るまで、全て夜海霧の手足の延長のようなものだ。
とはいえ、
「おい、俺の銃は無限に弾が湧いて出る特別製だとでも思ってるのか? ハチの巣になるのがイヤなら、早く積み込め!」
夜海霧が急かせば、鴻上や桧垣を始め、仲間たちが荷台の扉を開き、丁寧に重ねてパックされた紙幣の山を運び始める。
定員オーバーという事情からでは無いにしろ、陽動しつつ単独での逃走を図るという
サキリ・デイジーカッター
や、彼らへ別れを告げた八神を除き、仲間たちが顔を揃えたガレージへ……不意に。
「……よ、よくも、私の……金を……!」
中沢 リッカルド
は、未だ嗅がされた気化睡眠薬の影響が四肢に残っているのだろう、壁を頼りによろめきながらやってきて、憎しみの籠った瞳を侵入者たちへとぶつける。
その最たる相手は、
城山 水樹
だ。
「水樹さん! あれほど、目をかけてやったと、いうのに……あなたのために、いくらの金を注ぎ込んだと? その私を、裏切るのですか!!」
「裏切る? 違うわね……」
城山はこの瞬間に思いを馳せてこそ屈辱を甘んじて受け入れ、内から中沢を探り、掌握し翻弄するという役を全うすることができた。
「ねえ、リッカルド……子供の頃の話を、したことがあったかしら? 私の父は、新進気鋭の事業家だった。仕事は順調、家庭は円満……ある時に、新たなビジネスパートナーを得るまでは。新規事業への投資を持ちかけられて、父は信頼できるパートナーと共に、意気揚々と新しい仕事へ取り組んだ……それが自分を嵌めるための罠だとは、気づきもせずに」
「一体、何の話を……」
今や城山の瞳に宿る光は、中沢のそれなど取るに足らぬほどの憎悪に満ちている。
「裏切られ、事業も財産も奪われて……失意の中で、父は一家心中を図った。優しかった父の鬼気迫る表情、それでも穏やかに最後を迎えようと……必死に繕った、あの笑顔。けれど……私だけが、生き残ってしまった」
それから、15年。15年だ。ここへ至るため、彼女はそれだけの時間を耐えてきた。
愛人として、内通者として中沢邸へと潜り込んでからは、邸内である程度の自由が利く身の上を利用し、彼を破滅へ導くための情報をも手に入れた。
「リッカルド、あなたにとってそんな些末な出来事など、自分が陥れた一人の事業家のことなど、覚えてすらいないのでしょうね。でも……ああ」
トラックの荷台に腰かけ、美しいラインを描く両足を組み直し、城山は妖艶に中沢を嗤った。
「知ってる? 復讐という銘のワインは……忘れた頃が飲み頃なのよ」
「み、水樹さん……水樹ィィィ!!」
荷台は開いたまま。エンジン音がけたたましく鳴り、やがて遠ざかっていく愛人を手も無く見送りながら、中沢は拳を床へと叩き付けた。
がっくりとうなだれた中沢へ駆け寄ろうとした
宇崎 宙太郎
を、
矢萩 咲
は制する。
「放っておきなよ、そいつはもうお終いさ。新しいパトロンを探さないとね」
「金払い良くて、気に入ってたんだけどなーこの仕事。ま、しゃーねーか……あいてて」
襲撃者にこっぴどくやられて痛むらしい頭を抑えながら、銃撃の痕が残るガレージを出ていく宇崎を、
「ちょ、ちょっと待ってくれよ~、おれも行くってば!」
ユーリ・ロッソ・ネーモ
が、慌てた様子で追いかけていく。
矢萩の腰には、空っぽの鞘。手には未だ馴染まぬブレード。そんなものを眺めて、矢萩は、
「……ふふ。くフフ。次が楽しみだなァ……こいつを突き立てたら、君は一体、どんな声で啼いてくれるのかな?」
歪むほどに口角を捩じ上げながら、夜へと消えていった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
コメディ
推理・サスペンス
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年11月11日
参加申し込みの期限
2015年11月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年11月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
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