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悪徳は小粋な調べに乗せて
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【火線】
ちょうど、首元の高さ。月明りがきらと照り返したのが幸いした。壁と壁を繋ぐワイヤーをいつ仕込んだものか、
レイ
はそれをすんでのところで潜り抜けながらに、目の前の少年の評価を改める必要性を悟った。
「まだまだ~、こんなもんじゃないよ~? それっ!」
ユーリ・ロッソ・ネーモ
はワイヤーによる搦め手に加え、持ち味であるスピードと隠し武器の扱いを得意とするらしかった。レイが伸びてきた貫き手を捌くと、肘を折り曲げた袖の中から覗くのは、銃口。発砲、避ければ間髪入れずに打ち込まれた膝をブロックするも、服の下になお硬質な感触。布地を突き破って飛び出した弾丸から逃れ飛び退いたところへ、再びのワイヤー仕掛け。外堀を埋めながらの格闘戦、防げば関節部に仕込んだ銃器のおまけつき……ネーモはまごうことなき警備員の一人であり、その実力は一介の彼らと比較しても数段上であるだろう。
レイは肘を払って射線を逸らし、
「お前なら、良い傭兵になれそうだ。どうだ、一緒にやらないか?」
「おっことわりだよ~、おれはリッカルドさんに雇われてるんだもんね~!」
ミドルキックから膝を曲げ、銃撃。レイがそれを払い退けたところへ、鋭いジャブはフェイク、斜めに打ち下ろす肘からの銃撃を身を捻ってかわし、ロー、ハイと隙間なく繰り出す蹴りの繋ぎにも一発、二発と発砲、いずれも掌で払って射線を外す。
「それに一週間もしたら、あんたのことなんて忘れてるよ、っと!」
「そうか、そいつは残念だ……」
目まぐるしい攻防が続き、ネーモは終始レイを攻め立て、対するレイは防戦一方に見えた……が。やがてがちりと、受けた膝のあたりで撃鉄が空打ちする乾いた音が響く。
「っちぇ~、弾切れかぁ。しょーがないなぁ!」
巧みな身のこなしで距離を離したネーモが取り上げたのは、ひっくり返って意識を手放したままの警備員、彼らの主武装たるライフルだった。
「……ああ。そいつは、やめておいたほうがいいぜ?」
「え~い、これでもくらえ~っ!」
ネーモが指を引き絞った、瞬間に。レイを捉えた銃口が。銃身が。機関部も、グリップも、胸に押しあてたストックも……マガジンと内包された弾丸の一発一発に至るまで、全てがバラバラに分解し、床へと散らばり落ちた。
「あれぇ!?」
「切断済みだ」
別の一丁を取り上げトリガーを引くも、バラバラに。別の銃を手に取るたび、全てはバラバラになっていく。
やがてネーモが最後に見たものは、月の光を帯びて逆行の中やけにぎらつく、レイの瞳だった。
「しばらく寝ていてもらうぜ。悪いな?」
矢萩 咲
は自身の狂気を自覚しながらも、自重しない。そこに身を委ねる悦楽は代えがたく、口元は捻じ曲がり、強者と刃を打ち合うたびに際限なく愉悦は増し、斬り裂かれた末期の絶望を看取る瞬間など絶頂にも似た昂りを覚える。雇い主との平時のやり取りこそ会話も成り立つが、ひとたび腰の日本刀を引き抜いてしまえば、
「くく、ふ、ハハ……アハハ! アッはははハハhaははハァァァ!!」
彼女の愉しみを阻害するものはもはや、何も無かった。
「ああ、君は……お前は。思った通りだぜ、矢萩! 最高だ……ッ!」
それは恐らく、
サキリ・デイジーカッター
もまた例外ではない。仲間の存在が彼を繋ぎ止め、矢萩ほどの無軌道を体現はしないとて、目の前に刃を携えたこれほどの達人を認めたなら、試さずにはいられなかった。
結果。両者の剣戟は、嵐にも似た暴風圏を形成した。もちろん触れれば斬れる鋭利な結界であり、壁も、床も、時に天井も、家具や邸宅を彩る美術品に至るまで、二人が刃を交えながらに移動するたび、軒並み恐るべき切断面を刻まれることとなった。
「大丈夫、大丈夫だよォ、殺しはしないから! 手足の一本や二本落としてからさァ、死なない程度にいたぶるだけだからさァ……!!」
「悪いがゴメンだな、俺は斬られるより斬るほうが性に合ってるのさ……!!」
矢萩は刹那の三段突き、あたかも一度に見えるほどの一刀が喉を狙うも、デイジーカッターは片手に長剣、片手に短剣を逆手に構えそれをいなし、かち合う刃が散らす火花を潜り一振り、二振り。剣閃を弾きながら常に前進し間合いを詰めてくる攻撃的な矢萩の日本刀を、デイジーカッターは手数とフットワークで避け、僅かにかすらせながらに腹部へと蹴りをお見舞いし、隙をこじ開け短剣を突き込むも横ざまに弾かれ、届かず。
押せば引き、退けば踏み込む。両者はまさしく、拮抗していた。
瞬時に十字の軌跡を描くデイジーカッターの双刃を矢萩は見切り、袖口のみをあえて裂かせながらに逆袈裟。身を丸めて前転、後ろを取ったデイジーカッターは長剣を振り下ろし、矢萩は後ろも見ずに肩を捻って背中へ刀を差し込み刃を阻んだ。
「……良い腕だ。それに良いカタナだ、俺のコレクションに加えたいもんだ」
「欲しけりゃあげるよ。僕から奪い取れるのならね、ッはははははァ!!」
刃は絶え間なく交差する。二人はこの瞬間を全身で、感覚の全てを総動員して貪るように堪能する。互いにここで全て解き放ち、結果として二度と剣を握れなくなっても惜しくはない、そう思わせる程の相手だった。
が……時間というのは、常に有限であるものだ。折しもその瞬間は、監視室の陥落を確認した警備主任が、仕掛けていた爆薬で不埒な侵入者を亡き者にせんと起爆スイッチを遠隔操作した頃合いだった。
ずしんと邸宅ごと揺らした爆発に空気は震え、達人たちをもってしてもにわかによろめき、二人はそこに互いの隙を見出した。一閃、重なり合う剣の軌跡が衝撃音を打ち鳴らし、
「ッ、ちィ」
「っと……残念、頃合いかな。でも、こいつは預からせてもらうよ」
次の瞬間には、両者は互いに弾かれ宙を舞う刃へとすぐにも掌を伸ばし、デイジーカッターの手には斬り合いを経てなお艶やかな、日本刀。矢萩の手には、大振りかつ洗練されたブレードがあった。
「とはいえ、それもお気に入りなんだ。またやろうよ、その時こそ君を斬り捨てて、取り返すからさ」
「つまらないことを言うなよ、まだ終わりじゃない……! まだ満たされてない、まだ絶望を見ていない……ッ」
振るったブレードが届かなかったのは、手に馴染まぬ借り物だからでは無く、デイジーカッターが取り出した携帯電話のボタンを押し込み、仕掛けた煙幕が瞬時に周囲を覆い尽くしたからだ。
白煙を引き裂くように、矢萩の拳から黒い咆哮が迸ったが、そこに好敵手の姿は無かった。
全ては大詰めと言えた。
「よォし、突っ込め!」
「言われなくても、どーんっとね!」
夜海霧 楓
の号令のもと、地下のガレージと外気を隔てるシャッターめがけ
ドク
の駆るトラックが突っ込んだのは、二人の剣士が別れを惜しんだ直後のことだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
コメディ
推理・サスペンス
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年11月11日
参加申し込みの期限
2015年11月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年11月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
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