恐怖！　○○しないと出られない部屋！｜リアクション

恐怖！　○○しないと出られない部屋！

◆結◆

　荒海が目を覚ますと、唇の感触が未だに残っていることに気が付いた。
　同じ頃に自室で目覚めた小倉も同様だ。
　２人は同じような仕草で頭を抱え、同じような言葉を呟いた。
　次、顔を合わせたとき、どんな顔すればいいのだろう、と……。

　朝野の目覚めは爽快だった。
　夢の内容は覚えていない。
　でも、今日はすこぶる目覚めが良かった。
　不思議なのが、右の指が触手化していたことだ。
　……朝野は気にしないことにした。

　白の自室から悲鳴が上がった。
　彼女は過去の事故の後遺症でおむつが手放せない体質になっていた。
「よくわからないけど、すごく気持ちよくなって……おむつがビチョビチョになってた……」
　おむつがなければ、今日も布団に世界地図を描くところであった。
「でも、なんで今朝はこんなに体が疼くんだろう？」
　彼女は夢の内容を覚えていなかった。

　北条もまた夢の内容を覚えていない。
　だが、興奮しきった体はいくら自ら慰めても火照りが収まらない。
「……シャワー、浴びようかな？」
　今朝のシャワーは、少しばかり長引きそうだ。

「い、いょっしゃー！！　本懐遂げたぞー！」
　目覚めた瞬間、宇佐見はガッツポーズ。
　……だが勢いで告白してしまった事を思い出し、すぐに頭を抱える宇佐見。
　そして朝から騒々しいと姉に怒鳴られるのであった……。

「……夢だからあんまり覚えてないのだ」
　テオをモフッたような気がする。
　とても幸せな気持ちだ。
「でも……」
　後木の胸にチクッと針が刺さったような刺激が残る。
「真央ちゃん、誰かに告白された気がするのだ……！？　ふぁあああ！？」
　そして恥ずかしさのあまり顔を真っ赤にして寝床をゴロゴロ転がるのだった。

　白峰は結局、目覚めてからしばらく一睡もできなかった。
「おかげで仕事が捗って仕方がないね、はは、ははは……」
　うっすらと蘇る忌まわしき記憶の数々……！
「しかし、この島に来てから妙なことが起こるなあ……」
　神魂に詳しくないらしく、この現象に白峰は首を傾げていた。

「愛してる……、もう、離さない……、フフ」
　時音もただいま、愛を囁いている真っ最中。
　お相手はクラスメイトの花菱英華。
　男装の麗人の彼女は言い寄られるのを無碍にできず、時音を文字通り背負いながら登校していく。
　そんな２人はさながらカップル同然のようだった、と目撃した寝子高生は証言していた……。

＜了＞

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あとがき

担当マスター：焼きスルメ
ファンレターはマスターページから！

ご参加いただきましてありがとうございました。
ドーモ、乾物こと焼きスルメです。
ごきげんよう。

ジャンル：ホラー（とは？）でした。
うん、一部リアリティのあるホラー演出があったから看板に偽りなし、ということで！
意中のPCの方との仲は進展できたでしょうか……？

それでは、またのご参加、お待ちしております。
乾物こと焼きスルメでした。

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