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4 くじらの約束
浮舟 久雨
は1人、寝子ヶ浜海岸を歩いていた。白い砂の感触を靴を通して感じながら、海側へ向きを変えて数歩進んだところで立ち止まる。
今日は晴れて良かった。
空と海の青が、綺麗に見える。
『今』の自分の髪と、同じ青が。
まだ黒髪だった頃のことを思い出す。
「……私の小さい頃、か」
∞
久雨は子供の頃、髪の先を束ねていなかった。長く伸ばした黒髪はそのままに、今と同じ青い目には光がなく。
私立のお嬢様学校に入学してからは遊ぶ時間のない日々に拍車がかかり、
彼と出会って
芽生えかけていた感情も現れなくなっていた。
久雨自身よく覚えていないが、ある出来事をきっかけに心を壊し、以来、彼女は人形のようになってしまった。
――両親は久雨に関心がなく、偶に会えば叱責する。
――無口な所為で、学校ではいつも1人。
そんな環境の中、久雨は常に暗く、無表情だった。
その日は、雨が降っていた。
空は当然、雲で覆われ、どんよりとしている。彼女の心を映したように。
予定で埋め尽くされた毎日の中、僅かに空いた、何もない時間。
久雨は自室で、百科事典を見ていた。開いているのは、鯨のページ。彼女はそこに、小さな袋を挟んで隠していた。袋の中には、銀色の髪留めが入っていた。それを取り出し、思い出に浸る。
髪留めをくれたのは、野原で出会い友達になった、あの男の子だった。
――まだ、男の子が野原に来ていた頃――
青空を見ながら2人で座っていた時、ふいに彼が言った。
「あのくも、くじらににてる」
「くじら?」
鯨を知らなかった久雨は、きょとんとした。
「なんだよ。くじらは、くじらだろ」
「ごめん。しらなく、て……。どんなの? おおきい?」
委縮しつつ遠慮がちに聞くと、彼はちょっと怒ったような顔で少し考え、それから答えた。
「……うみにいて、ちょうでかい」
「こわくない?」
「たぶん」
久雨は、海を泳ぐ『くじら』を想像した。今、思い返すとそれは本物の鯨とは全然違う形をしていた。
「くじら。おおきくて……やさしい、のかな」
そう呟くと、彼は「……あーぁ」と困ったように、頭をくしゃくしゃ掻いた。
「ったく、こんど、ずかんみせてやるよ。とくべつな」
――髪留めを見つめていた久雨の呼吸が乱れる。
「……う、あ、かはっ……ふっ、う……!」
しゃくりあげ。けれど、涙は出ないまま胸元を強く掴む。
(むり、していた……のかな)
時計を見ると、次の予定はもうすぐそこまで迫っていた。
無感動で、無気力で、望みを持たない自分に戻らないと。
――でなければ、本当に壊れてしまうから。
髪留めを袋に入れ、それを挟んだ百科事典を元通りに仕舞う。
その時には、彼女の目から光は消えていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
沢樹一海
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年10月28日
参加申し込みの期限
2015年11月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年11月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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