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【お三夜】猫と人、二つの世界が交わる夜
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●祭りを楽しむ、縁を楽しむ
「あっ」
「どーしたぁ、ネタロー」
祭りの喧騒の中、
大山田 団十郎
が
猫島 寝太郎
の頭を抱えるようにしてぐりぐり撫でる。
「切れちゃった」
寝太郎は不思議そうに切れた携帯を見つめた。
――『お祭りにいかない?』
みんなにねこったーで呼びかけたのは寝太郎だった。
ところが待ち合わせ場所である鳥居前に集まった面子の女子率の高さと言ったら!
寝太郎は健全な男子高校生である。女の子がいっぱいという状況に、いささか緊張してしまったのもやむをえまい。困った寝太郎は、アドバイスを求めるべく友人の
御剣 刀
に電話をした。
なぜなら、刀は
モテ王
だからだ(※寝太郎視点)。
なにかにつけ女の子に取り囲まれている彼なら、この状況を乗り切る術を伝授してくれるのではないか。
そう期待していたのだが、電話の向こうから聞こえてきたのは意外な言葉で、しかも、それきりぷっつり切れてしまった。
「クローネが悪さしてる? ……ってなんだろ?」
「え、クローネ? 寝子島、大丈夫かなー……」
屋敷野 梢
が心配そうな顔をしたので、団十郎は首をかしげる。
「なんだよクローネって」
「悪いカラスなんですけどー、たぶん他のみんなもいるから大丈夫かなーと気になったり気にならなかったり」
「ぜんぜんわかんねー。んなーことより縁日だぜ」
大柄で男勝りな団十郎はガハハと笑うと、今宵の仲間たちを振り返った。
ひとりはつんとした美人の
弘明寺 能美子
。彼女は団十郎の後ろに隠れて尻込みしている。
「えええ生徒会の人とかもいるしだだだ大丈夫よね私浮いていないわよね……」
「なんだよ。『私がお祭りを案内してあげるわよ!』とか言ってたくせにビビってんのか?」
「そそそんなわけないでしょ! 大山田さんを誘ったのはひとりじゃ不安とかそんなんじゃ全然ないから!」
能美子の頭の上で、黒猫のネコミミが動揺している。
団十郎はくくく、と笑いながら、みんなにも挨拶すればと促した。
「そ、そうね。私としたことが。み、皆さんごきげんよう」
「ふふ。堅苦しいのはなしにしましょ。お祭りだものね」
おっとりと言ったのは、能美子曰く生徒会の人な、
早坂 恩
である。
体の弱かった恩は、これまでお三夜まつりを本格的に楽しんだことがなかった。
幸いなことには今年は体調もよく、こうしてみんなとお祭りに来れた。
呼びかけてくれた寝太郎には感謝である。
「なんか不思議ね。五月ちゃんと梢ちゃんはよく知っているけど、能美子ちゃんと団十郎ちゃんは初めましてよね。宜しくね、怖くないわよ」
髪の色に似た猫耳ヘアピンをつけ、首にはベルを付けたチョーカー。にゃんこな恩はにっこりとほほ笑む。
五月ちゃんこと蕎麦屋すすきのの
薄野 五月
は、さっそく黒色の猫耳を買ってつけていた。
「頭に猫耳をつけると招き猫の気分ですね。こずこず先輩はどうですか?」
「同学年なんですからこずこず先輩は止してくださいよー」
梢は苦笑いする。
五月の妹と梢は知り合いで、妹がよく「こずこず先輩」と呼ぶので、五月も釣られてしまったらしい。
「ええとじゃあ屋敷野さん。その猫耳、可愛いですね」
「でしょ? 髪をいじって猫耳にしましたー。べ、別に家でこっそりコスプレしてるとかありませんからね!」
「お祭りですから違和感ないですよ」
「ですよね! ……って言うことで浴衣着てきましたけど、寒いです。ホットなドリンクが手放せませんねー」
五月は笑顔で相槌を打つ。
「意外といっぱい来たじゃねえか。ネタローとぐみょーじと蕎麦屋とちっちぇのと……女の先輩か。どいつもこいつも小さすぎる……いっぱい食べないとでかくなれないぞ!」
団十郎はみんなを見下ろしながらどんっと胸を張った。
「大山田さん、大きい……!」
団十郎のしたたかな胸に、五月は目を丸くした。
◇
「おっしゃあ屋台全制覇するぞォ!」
買いたての猫のお面を被った団十郎に先導され、六人は屋台を見て回る。
梢ははしゃいであれこれ買った。
「いか焼き!
たい焼き!
怪しげなブランド牛の串焼き!
たこ焼き!
根性焼き!」
「根性焼きはねぇよ!」
団十郎もそれぞれの店で2、3個ずつ買ってはそれらを食い散らかし、飽きたら寝太郎に食わせるという無情を行っている。みんなの後ろを付いて歩きながら、能美子は眉を顰める。
(体重管理してるのに夜中に炭水化物や糖分なんて!)
しんがりで恩が手にしている、チョコを掛けたバナナ。
カラフルなチョコチップが可愛いけれどカロリーが気になる。
ビビッドカラーの飲みものも、如何にも不自然で身体に悪そう。
なのに、すごく魅力的に見えるのは何故だろう。
「やあ、ええ香りがあちこちからしますね」
能美子が葛藤して買いあぐねている間に、五月は、焼きとうもろこしとたい焼き、ラムネを買ったらしい。
寝太郎の手にも、大盛り焼きそばとホットドッグ。
「薄野さんもいっぱい食べるねー」
「そういう猫島さんだって」
「お祭りに来るとついねー」
「わかります」
五月はカラカラとラムネの瓶を振る。
能美子はぜんぜん話に入って行けない。
ただ……へんなかたちの硝子瓶越しの光は、キラキラと煌めいて綺麗だ。
「弘明寺さんもラムネいかがですか? 楽しいですよー。ほら、そこのお店で売ってます」
「そ、そうね……ええとラムネ? 私にもひとつ」
店の主人が、あいよ、と冷えた瓶を渡してくれた。てっぺんに嵌ったビー玉を指で押すが、そいつは頑固なやつで、中身を飲ませまいとするかのように頑張っている。すると見ていた五月が手を貸してくれた。
「こうやって、付属のピンでビー玉を押して……ふっふ」
「きゃっ。泡が!」
「すぐに口をつけて飲んで」
促されるまま口をつける。炭酸がしゅわしゅわと口の中に広がる。
「……甘いわ。これが、お祭りの味……」
「そうですよー。面白いでしょー」
ラムネを呑み干した能美子が次に目を留めたのはフルーツ飴だった。
「キラキラして宝石みたいね」
能美子が祭りに不慣れなようだ、というのはすでに全員が気づいていた。
だからこそ気にかけていた寝太郎は、能美子が瞳を輝かせているのをみて微笑ましい気持ちになる。
(あんなに熱心に見つめて……可愛いな)
すると団十郎がなにか悪巧みを思いついた顔で、一番大きなリンゴ飴を買った。
「大山田さん、そのリンゴ飴をどうする気?」
寝太郎が尋ねると団十郎はリンゴ飴を能美子に渡した。
「おごってやるよ」
「いいの?」
「もちろん。欲しかったんだろ?」
「それほどでもなかったけど」
口ではそう言いつつ嬉しそうな能美子に、団十郎はにやにやしながら助言する。
「ぐみょーじ、りんご飴は一口で食うのが通なんだぜ? もちろん知ってるよな!」
「し、知ってるわ!」
能美子は団十郎の口車に乗せられ、思いっきり口を開いた。
リンゴ飴にかぶりつく。
「あっ」
寝太郎が止めようとしたが遅かった。
「ん! んんっ!?(嘘でしょ。口がくっついたんだけど!)」
能美子がパニック気味に目で訴える。
「ぎゃはははは」
団十郎は腹を抱えて笑っている。
「ククク、一口で食べたが最後、しばらくは口が開かないんだぜ」
「んん~っ!(だましたのね!)」
「弘明寺さん大丈夫?」
寝太郎が団十郎と能美子の顔を見比べながらはらはらしている。
「んんっ!(大丈夫よ!)」
能美子はその後、意地でリンゴ飴を食べきった。
◇
「んもう。団十郎ちゃんたらひどい人」
悪いと思いつつ笑いながら、恩は団十郎を窘める。
団十郎はまったく懲りていないらしい。その証拠に恩のたい焼きに勝手にかぶりついている。
「はふはふ、食べるぞ」
「もう食べてるわ」
「そっすね。ならお詫びにホットドッグいかがっすかぁ。女を磨きましょうぜ」
団十郎は思わせぶりに、持っていたホットドックを恩に押し付ける。
「女磨くって、ちょっと!?」
「エッ違う? いやいや」
恩は、長い三つ編みでおしとやかな立居振舞だが、男だ。
「いやいや」
団十郎はもう一度顔の前で手を振る。団十郎と恩、見た目でどっちが女らしいかといえば、まぁ、恩だった。
「たこ焼き買いましたー。せっかくだからみんなで食べましょう」
梢はにこにこしながら、楊枝に差したたこ焼きを寝太郎に差し出している。
白く上がる湯気。ちりちり踊るかつおぶし。
「そのたこ焼き、どう見てもアツアツだけど……」
しかし梢は有無を言わさず。
「はい、あーん」
寝太郎は惑わされた。
(……ハッこれは伝説の『はい、アーン』!?)
男たるもの、この状況で『あーん』を拒否するという選択肢があるだろうか。いやない! 反語!
そして寝太郎はわかりきった結末に達した。
「……ああああっつうぅぅぅ!」
涙目になった寝太郎に、梢はにこやかに伝える。
「たこ焼きって凶器ですよね。私も何度も火傷してますし」
「はんでほんなほのふわへるほ!(なんでそんなもの食わせるの!)」
「それは……やりたかったからです!」
どやっと梢、いい笑顔。
梢から貰ったたこ焼きを手に、恩は団十郎に微笑みかける。
「あらあら団十郎ちゃん、たこ焼き欲しいならあーんしてあげるわよ?」
「俺はむしろ先輩にホットドックをこう、なぶるように食べて欲しい」
団十郎はちょっとエロく舌を出す。
「まあ。ふふ、そういうの高いわよー?」
本気か冗談か、恩はいたずらっぽくウィンクすると、寝太郎の二の舞にならないようふうふうと念入りに冷ましてから、まあるいたこ焼きを自分でぱくっと頬張った。
この先輩は手ごわいかもしれないと察して、団十郎は標的を変えた。
「お、じゃあよ、蕎麦屋とちっこいの!」
「薄野ですー」
「屋敷野です!」
「食いかけだけどこれ食うか?」
「いりません」
二人は声を揃える。
「ふーふーしようか?」
「いりませんってば」
「遠慮するなよほらほら」
「はふっ、はふはふ!」
団十郎は容赦がない。なんだかみんな、団十郎のペースに呑まれてゆく。
そのとき、差し向かいの屋台から驚いたような女性の声がした。
「寝太郎ちゃん!?」
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SF・ファンタジー
動物・自然
神話・伝説
定員
1000人
参加キャラクター数
109人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年10月31日
参加申し込みの期限
2015年11月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年11月07日 11時00分
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