this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
【お三夜】猫と人、二つの世界が交わる夜
<< もどる
1
…
3
4
5
6
7
…
45
つぎへ >>
●三千鳥居の迷宮
連なるのは朱に塗られた鳥居。
鬱蒼とした森の闇に、どこまで続くのか終わりの見えない朱の連なりが浮かび上がっている。
参道の方から聞こえてくる祭りの喧騒と相俟って、その異空間への入り口は、恐ろしくも蠱惑的に目に映る。
寝子島神社に住み込みで巫女の修業をしている
御鏡 聖
は、見慣れた社殿の背後に現れた見慣れぬ風景に驚き、自分を落ち着かせようと簡単な祝詞を唱えて手を合わせた。
皆さんがお祭りを気持ちよく過ごせるようにと、今朝、境内を掃除したときには、九夜山を背にした社殿の先は森だった。
こんな鳥居などない、ただの森だ。
三千鳥居の迷宮――現れた空間をそう呼ぶ狛猫たちに向き直る。
「一之助さんと二右衛門さんですね、いつもお守り頂きありがとうございます」
『これは聖殿』
『いつも我らの身体を拭き清めてくださって感謝申し上げる』
ふだん鳥居の前に鎮座して神社に悪しきものが入り込まないよう見張っている狛猫は、阿と口を開いている方が一之助、吽と口を閉じている方が二右衛門という名であるらしい。
巫女修行中の聖はもちろん毎日、石の彼らと顔を合わせる。そんな二匹が目の前にいて喋っている。状況に慣れてくると、却って聖はどきまぎしはじめた。
「あの、私のお掃除、大丈夫ですか? ここ拭いて欲しいとかありますか?」
『大層気持ちが良い』
『欲を言えばあごの下をもちっと、な』
「わかりました。ところで何か食べたいものありますか? あっ、お水汲んできますね」
『もそっと落ち着け』
『我らのことはよい。それよりお三夜様だ』
「は、はい」
聖は深呼吸して気持ちを落ち着ける。
「お三夜様なら大丈夫ですよ、皆さんがいらっしゃいますから。私はこういう事ではお役に立てないんですけど、皆さんが返って来た時に一息つけるように準備しておきます」
そこに現れたのは
シオ・レイゼルオーク
である。祭りに来ていた人間相手に情報収集をし、シオはクローネがののこに敵対する烏のらっかみであることや、ろっこんを暴走させたりものや場所などに宿った神魂を操ったりするような事件を起こすやっかいな存在であることを知った。そんな烏に追いかけ回されたのでは、お三夜さまも堪ったものではないだろう。
「狛猫さまー。このスマホという連絡装置をご存知ですかー? これで迷宮で捜索に当たるみなさまと情報を共有したいのです。なにかみなさまにお伝えできる情報はありませんか?」
『ほほう』
『どのようなことを知りたいのであろう?』
「烏なクローネさんとのご関係とか……ちょっとしたことでもいいんですけど」
『クローネ、と申すと近ごろ寝子島を騒がせておる落神であるな』
『悪しき神などと関係のあろうはずもない。おおかたクローネの方が勝手にやっかんでおるのであろう』
狛猫たちはその点に関しては憤慨しきり、といった表情である。
「そうなんですか。お三夜様が取りそうな行動について心当たりは?」
『お三夜様の力の源は、やはりこの島の人々の心のちからである』
『おそらくお三夜様は迷宮のどこかで、その力が蓄えられるのを待っているのだ』
「それが猫灯篭を灯す、ということなのですか?」
『左様。すべての猫灯篭に灯りを灯すためには分かれ道の試練を乗り越えねばならぬ』
『そのことがお三夜様の力になるのだ』
一方その頃、
響 タルト
は猫たちから、三千鳥居の迷宮が年に一度お三夜の夜にのみ現れる場所であること、そこはこの界隈の猫たちが通過儀礼的に挑む場所であることを聞き出していた。
「んーと、通過儀礼っていうと、つまり?」
『三千鳥居の迷宮に入って、自分の影猫に挑んでそれに打ち克つことで、身も心も大人な猫とみとめられるのにゃー。人間でいう、成人の儀式みたいなもんにゃー』
「なるほどねー」
シオやタルトが聞き出したこれら情報は、ただちにねこったーで共有されることとなった。
◇
「……楢木?」
篠崎 響也
は、フードから覗く紅葉色の髪を掻きあげる。
自分とよく似た猫耳パーカーのシルエット。
声に振り返った少年は、思った通り友人の
楢木 春彦
であった。
「よ、篠崎!」
春彦は緩く吊り上った緑色の目を細め、嬉しそうに笑う。
「あのとき買ったソレ着てきたんだなー」
「あぁ。折角だし着てきた。……お揃いだな」
シーサイドアウトレットで買った、裏地違いの黒の猫耳パーカー。
少年たちの着こなしはシャープで、甘くない。
「お守りはもう貰いにいったのか?」
春彦が尋ねる。
「いや。まだ」
「じゃ、一緒に行こうぜ」
――彼らが三千世界の迷宮に入ったのは、その後、事件を知ってのことだった。
居並ぶ鳥居。
少しずつずれて重なり合う赤の群れに、まるで万華鏡の中に入り込んでしまったかのような錯覚すら覚える。
鳥居と鳥居の間には、猫の形をした石灯籠が蹲っている。
そこに火を灯してゆけば、お三夜様が現れる……らしい。
「薄気味悪いな……」
響也が零すと、春彦は敢えて鼓舞するように声を張った。
「まったくだぜ。お三夜様ってのはどこにいるんだ? さっさと見つけて守ってやらねーとな」
ふたりはマッチを擦り、猫灯篭に火を入れながら歩いてゆく。
しばらく行くと道が分かれた。
右の鳥居の先も、左の鳥居の先も、闇に飲まれて終わりが見えない。
「分かれ道か……俺はこっちの道に行ってみるぜ」
「なら俺はこっちに」
春彦が拳を突き出す。
「篠崎も気をつけろよ?」
「お前もな」
軽く打ち合う拳と拳。
友情の証。また会おうぜの証。無言の中にある信頼の証。
に、と笑うと響也は右に、春彦は左に、道を分かれて歩き出した。
<< もどる
1
…
3
4
5
6
7
…
45
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
【お三夜】猫と人、二つの世界が交わる夜
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
動物・自然
神話・伝説
定員
1000人
参加キャラクター数
109人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年10月31日
参加申し込みの期限
2015年11月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年11月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!