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【お三夜】猫と人、二つの世界が交わる夜
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●女子たち、猫の屋台を楽しむ
祭りというのは不思議な縁を取り持ったりするものである。
寝子高OGで旧市街は神野文房具店の一人娘である
神野 マキナ
。
マキナより一つ年上だが諸事情で高3の
吉祥寺 黒子
。
マキナの知り合いでぽっちゃりとした高1の
岡野 丸美
。
謎の純白の少女、
ゼロ・シーアールシー
。
彼女たちは約束して待ち合わせたわけではなかったのだが、偶然――丸美に至っては迷子になりそうだったところを拾われたかたちで――遭遇し、意気投合して一緒に猫の屋台を見て回ることになった。
「お三夜祭り……久々に参加してみたけどやっぱり変わらねぇな!」と黒子は気のいい笑顔で仲間を見渡す。
「この猫耳つけるって風習もまた独特だよな! まあ、俺もノリノリでつけてるところから分かるように賛成派なんだが」
「ゼロもなのですー」
黒子は白にするか黒にするか迷った挙句、ベルベット地のグレーにした。
ゼロは耳もしっぽも純白だ。
赤毛でクールな雰囲気のマキナは、髪の色にあわせたオレンジ。丸美は丸みを帯びた茶色。
「マキナさんは猫耳、すごく似合う! 私は……たぬきっぽくないかな?」
もともとの印象のせいで、丸美は、自分で言っているように猫というより子だぬきっぽい。
「いいんだよ岡野さんは。その感じがかわいいんだからさ」
マキナはお世辞じゃなく本当にそう思っているらしく、小柄な丸美をかいぐりかいぐりする。
えへへ、と相好を崩す丸美や、丸美以上にほわーっとしているゼロを見ながら黒子は言った。
「で、だ。祭りがはじめてのやつもいるみてぇじゃねえか。ここはいっちょ、俺が案内してやるぜ」
「よろしくなのですー」とゼロ。
「吉祥寺先輩もゼロちゃんも、よろしくね!」と丸美。
ちいさいふたりに、マキナはちゃんと釘をさす。
「人も猫もたくさん来ているようだから、はぐれてしまわないように気をつけないとね」
「マキナさんの言う通りだね」
丸美とゼロは手を繋いだ。
よおし、と黒子が先頭に立って歩き出す。
「まあ、こういう屋台でまず一番に見るのは食べ物系だよな!」
◇
わたあめ、りんご飴、たこ焼き……なんだか得体の知れない知れないものまで、今宵の祭りは実に選択肢が多い。甘いものに目がないマキナは、やはり糖分の補給は重要! とばかりに甘いものを並べている屋台に目が行きがちになる。
「りんご飴にチョコバナナ、定番どころもいいけれど、ちらほら見えている猫の屋台にはどんな甘いものが置いてあるんだろう? えーっと、またたび焼き? 甘いのかな?」
「あ、見て見て、マキナさん。あの店綺麗! あっちも面白そう! あの猫さん、おでぶでかわいい! あ、あそこのお店も気になるなぁ。あ~ん、迷っちゃう! せっかくのお祭りだもん、全部見ていきたいな~」
はしゃぐ丸美。
黒子もくつろいだ表情で右を見たり左を見たりしながら、祭りの風情を楽しんでいる。
「正直俺も迷うよ。だからこういうのは自分の直感とかを信じて選ぶのが良いんじゃないか?」
「直感ー? ならゼロはあれがいいのですー」
ゼロが指差したのは、綿あめならぬ絹あめ。おでぶな猫が謎の機械についた取っ手をオルゴールのように手回しすると、まるで絹織物のように艶やかで滑らかな砂糖菓子が噴き出してくる。ふわふわと折りたたまれて落ちるそれを、猫は器用に串に絡め、店先に差して並べてゆく。
「おいしそうなのですー」
「どれ俺が少し奢ってやるよ」
「いいのですかー、黒子さん?」
「何気にすんな。ここで出会ったのも何かの縁。お近づきの印ってやつだよ」
ゼロは真っ白な絹あめを買ってもらってご満悦。
「これは……! いわゆるシルクのような舌触りというやつなのですー。皆さんも食べるといいのですー」
「わーっ、美味しそう! でも他のも気になるんだよねー」
なんて丸美が言ったので、マキナはぴかりん閃いた。
「じゃあさ。みんなで別々のものを買って、ちょっとずつ分けて食べてみない? 猫の屋台の食べ物なんて今日しか食べられないかもしれないしさ」
女子同士というのはこんなとき遠慮がなくていい。
金魚のかたちの、たい焼きならぬ金魚焼き。
ちょっとゲテもの、カエル焼き。
パスタをカリカリに揚げたパスタスティックならぬ、『ネズミのしっぽのカリカリスティック』(ほんとうにネズミのしっぽなのかどうかは分からなかった)。
猫の屋台じゃなかったが、たぬきせんべいなんてのもあって、丸美はこれを黒子に奢ってもらった。おばちゃんが七輪の網の上で、ぺらぺらの楕円のせんべいをあぶると、ぶわっと3倍くらいに大きくなる。それがまるで化けているみたいなのでたぬきせんべいというらしいよ、とおばちゃんが焼きながら教えてくれた。
マキナは定番のりんご飴とバナナチョコにも結局手を出し、まだ食べられるの? と驚くみんなをしり目に、「別腹、別腹」とぺろり平らげる。
ゼロが買った「またたびジュース」は妙に癖になる味。回し飲みでは飽き足らずにそれぞれ一杯ずつ買って飲んだら、アルコールが入っている訳でもないのに酔っぱらったみたいにふわふわしてきた。
「お祭りのこの楽しく賑やかな雰囲気の中で食べ歩きするのは格別だね」
すっかり陽気になったマキナは幸せそうに目を細める。
珍しい、面白い、綺麗、かわいい、美味しい! といちいちハイテンションな丸美も、「ん~~~っ」と唸って堪らない、といった顔をした。
「財布のひもが思わずゆるんじゃう」
「岡野さん、緩んでるのは財布の紐だけじゃないでしょ」
「え? ほか、どこか緩んでる?」
「ほっぺた」
マキナはむにっと丸美の頬をひっぱる。
丸美ははにゃっと笑った。たしかに緩んでいる。だって、猫の店員さん達、みんな可愛いんだもの!
ひととおり食べて腹がくちくなった四人は、今度は射的に立ち寄ってみた。
ネズミではないふつうの射的だ。
的は、お菓子やおもちゃやゲームソフト。
ネズミの射的で惜しくも景品を取れなかった
水守 流
が、動かないやつで練習だ、と、ここでも射的に挑戦している。さすがにこちらではひとつ、シガレットチョコを落としたようだが、まだまだそんなものじゃ飽き足らず、残りの弾数を数えていた。
黒子は彼の隣に陣取ると、慣れた手つきで弾を込めながら仲間たちにも説明する。
「射的のコツは4つあるんだ。
一、コルクが勢い良く出すために銃口に出来るだけ押し込む。奥まで突っ込んでもOKだ。
二、片手で銃を持ち腕を伸ばし出来るだけ的に銃口を近づける。
三、狙う場所は的の左上の角。
まともに真ん中を狙っても的の重さでビクともしないから、角に当てて回転させ転がすようにするのさ。
四、銃口の狙う角度は的の左上に対し銃は右下から狙うと回転して倒れて取れる確率が高くなる」
以上だ、というと、黒子は一発打ってみせた。
かつん、と弾かれた箱入りガム。駄菓子屋で買ったら20円でも、射的で当てると500円の価値に思える。
「すっごいのですー!」
「吉祥寺先輩かっこいい!」
ゼロと丸美から、同時に拍手と歓声が上がる。
アドバイスを元に10発ずつ撃つと、それぞれ1~2個ずつお菓子を打ち落とすことができた。
彼女たちが立ち去ったあと、改めてデカい獲物を狙いにかかったのは流だ。
黒子の話は、密かに耳をダンボにして聞いていた。コツさえつかめばこっちのもの。しかも、彼女たち、最後にみんなで大物狙いをして、重たいゲームソフトの的をいい具合にずらして行ったのだ。あと何発か打ちこめば落ちると気づいた黒子は、去り際に黙って流の肩を叩いて行った。
(ここまでお膳立てされて外したら、ゲーマーの名が廃るぜよ!)
意味もなく坂本竜馬風に気合を入れて、流は銃をしっかと構える。
アドバイス通り、左の端をよく狙って、右下から撃ち込む。一発、続けて二発、三発。
四発目!
「落ちた! 見たか、おばちゃん!」
おばちゃん、と呼ばれたその店主は、どちらかというとお婆ちゃんだったが、吸っていた煙草をぐっともみ消し、苦虫を噛み潰したような顔で「あいよ」とゲームソフトを渡してくれた。
「ええっと……ニャンテンドーGSのソフト? DSじゃなくて?」
それは『
こないで ごきぶりの林
』という如何にもパチモンくさいゲームソフトだった……。
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担当ゲームマスター
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シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
動物・自然
神話・伝説
定員
1000人
参加キャラクター数
109人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年10月31日
参加申し込みの期限
2015年11月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年11月07日 11時00分
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