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鳥さんとのひととき
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「小鳥喫茶? いいよ、行こう」
誘ってみると、
音羽 紫鶴
は気軽な調子でOKしてくれた。
藤音 鈴桜
は良かった、とほっとする。彼女は、友達に聞いて『TABE=TYA=DAME』のことを知った。とても行ってみたくなって親に話したのだが許しが出ず、許嫁の紫鶴と一緒ならばとやっと許可が出たのだ。
(紫鶴は信頼されてて、私は信頼されてないのかな……)
そう思うと少し不満もあったが、彼に断られたら、店に行けないところだった。
約束の日、鈴桜は新しい洋服をおろして期待を胸にカフェに来た。
(鳥さんが間近で見られるんだ。ちょっと怖いけど……楽しみ。可愛いんだろうなぁ)
ドキドキしながら紫鶴を見ると、彼も店に大きな好奇心を抱いているようだった。
「小鳥喫茶なんて初めてだ。どんな鳥がいるのかな」
そう言う彼と一緒に、店内に入る。視界に飛び込んで来たたくさんのインコ達に、鈴桜は目をきらきらさせた。
「わぁ……」
「へぇ」
こうなっているのか、と紫鶴も軽く感嘆する。たくさんの鳥を一度に見るのは初めてだ。今日はのんびり過ごさせてもらおう。
黄色い頭をした、緑色のノーマルセキセイインコが紫鶴の肩に乗っている。
「人懐っこいね」
紫鶴は笑い、頼んだフルーツ盛り合わせからリンゴを選んで口元に近付ける。インコはしゃりしゃりとそれを食べ始めた。餌付けっていいよね、と彼は思う。
空いている方の手でハーブティーを飲みながら、ご満悦でインコの食事の様子を眺める。満足するまでリンゴを食べたインコは、背中をかきかきし始めた。
(かゆいのかな?)
指を出すと、インコはほっぺを差し出してきた。優しく撫でると、気持ちよさそうに目を細める。
指名したもう1羽のインコ、ヨウムはテーブルの上に乗ってフルーツを直接食べていた。フルーツの盛り合わせはインコ用に頼んだものなので、直接食べられても問題はない。
鈴桜は、すぐ傍にいる大型インコにちょっとびくびくしながらココアを飲み、クリームたっぷりのケーキを食べていた。ケーキを食べ終わる頃に、紫鶴の肩にいたセキセイインコが彼女の肩に飛び移って「ピィッ」と鳴いた。
「!!!!!」
動物にあまり慣れていない鈴桜は、ものすごく驚いて固まった。どうすればいいかわからなくて、プチパニックになる。
そんな彼女の様子を見て、紫鶴はくすくすと笑った。
「そんなに驚いていると、鳥たちも驚いてしまうよ。……ほら」
フルーツを食べ終えて自分の腕に上ってきていたヨウムを、紫鶴は鈴桜に差し出した。彼の腕に止まった状態のヨウムに、彼女はそろそろと手を伸ばす。
やっぱり、緊張する。
くちばしの下あたりに、そっと触れる。
ヨウムは逃げずに、彼女の指を受け入れた。
「大丈夫だろう?」
「う、うん……」
まだ緊張が抜けないながら羽根の暖かさを感じていると、ヨウムは「メガネ!」と喋った。
「!!?」
なんのこと!? と思って目を丸くする。
「今、メガネって言ったよね?」
「言ったね……」
紫鶴もちょっと驚いているようだ。すると、風羽が補足にやってきた。
「この子の名前、『メガネ』っていうんですよ~。目の周りだけ白いのが、メガネみたいなので~」
「あ、名前なんだ」
「なるほど……」
2人は改めて、メガネを見つめる。するとメガネは、また「メガネ!」と叫んだ。
「わー……!」
鈴桜は楽しくなって、緊張を忘れてメガネに顔を近付ける。思いつきで、小声で「しづる」と話しかけてみた。
「しづる、しづる」
「何を教えようとしてるのさ」
紫鶴が苦笑していると、メガネは彼の腕でふんっとフンをした。余談だが、インコはフンをする時に力を入れる。お尻がちょっと膨れる。これでしつけできないのかと不思議だが、できない。できないったらできない。
落としたフンは、場所が悪く紫鶴のハーブティーの真ん中に落ちた。
「……こういう場所だし、仕方ないね」
そうは思うが、だからと言って飲めるわけでもない。紫鶴はハーブティーを脇に避けた。フンをしたところを目撃し、かつ飲み物が透きとおっていたのが僥倖だっただろう。不透明だったら、リアルに気付かないこともある。
新しい飲み物を注文しようか、と思っていたら、鈴桜が自分の手に移動させていたセキセイインコを見ながらぽろりと言った。
「ここの鳥さんの羽根も綺麗だけど、私は紫鶴の羽根が一番綺麗で好きだな」
鈴桜としては特に深い意味もなかったのだが、紫鶴はいきなり褒められて言葉を失った。ろっこんを使うと、彼の背中には鶴の翼が生える。そういうろっこんだけに、鳥に親近感を抱いている彼だったが――
すぐに我に返り、紫鶴は鈴桜に笑顔を向ける。
「それは嬉しいね」
表向きは落ち着きを取り戻していたが、彼は内心では驚いたままだった。不思議と消えない驚きに、自分で戸惑う。
そんな彼の本心には気付かずに、鈴桜はぷきゅぷきゅと何事かを喋っているセキセイインコを眺めている。この頃には、彼女も随分と鳥に慣れていた。
「鳥さん飼いたいなー。でも、許してもらえないだろうなぁ……でも鳥さんも、狭い鳥かごの中は嫌だよね」
仮に飼えたとしても、彼女の家では鳥はずっと籠の中だろう。それは窮屈だろうし、かわいそうだ。自由にならないことの多い自分の身と重ねて、鈴桜は少し考え込んだ。
(私も、この店の鳥さんみたいに、広めの囲いの中から出られないんだもんなぁ)
そのおかげで紫鶴と出会えたのは、感謝しているけれど。
「…………」
彼女がそう考えている中で、紫鶴も同じようなことを考えていた。
鳥たちは自由でのんびりと過ごしているように見えるけど、彼らもまた籠の鳥。自由に大空は羽ばたけない。
(家に縛られている俺達と、よく似ているのかもしれないな)
名家だからこそ困らない部分もたくさんあるが、その分のしかかるものが、時々苦しくもなった。
腕に止まったままだったメガネに笑いかけ、彼は腕を横に振った。その勢いで、メガネは腕から離れて店の天井近くを飛んで行った。店内を何周かして、壁に設置されている太目の止まり木に着地する。
翼を広げて飛ぶメガネを見て、紫鶴は思った。
自分も、ろっこんの翼で空を飛びたい。
あおい、あおい空を飛びたい。
制限など、檻などない空を。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
沢樹一海
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
動物・自然
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年09月30日
参加申し込みの期限
2015年10月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年10月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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