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寝子島は撮影されている ~ひめこの世界
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【今、この町で】
「……ひめこちゃんのしたいねー……まだ、みつかってないんだってー。だから、みつけてほしくって、あちこちをねー、さま……さま……」
「さまよってるんだって」
「……だってー」
小さな女の子たちがそんな風に語るたび、顔を覆い隠す黒いもやの口元あたりが、もぞもぞ。蠢きます。
芽守 健作
は、努めて人の好い笑顔を浮かべ、
「なるほど。貴重な情報をありがとうございました」
「……おじさんたち、かってにがっこー入って、せんせーにおこられないの?」
「ああ、お気遣いなく。取材ですのでね」
ぱたぱたと廊下を駆けていく女の子たちを見送りつつ、健作は今しがた聞き入れた話や、何かしら気が付いた点、浮かんだ疑問など、あらゆる情報を逐一、手帳へかりかりと書き入れていきます。彼にとってその行いはいわば呼吸をするのと同じようなものであり、それらは後に、協力者であるふたりの学生とも共有することにもなっています。
北区の小学校。校舎内へ無断で踏み込み、雑誌記者を名乗って聞き集めた情報を見返してみれば、生徒たちからは一様に、同じ噂を聞くことができました。
「『ひめこちゃん』……都市伝説ね。ふうん」
つぶやいた
桃川 圭花
が覗き込んでいるのは、廊下の壁に掲げられた掲示板に貼り付けられている、生徒の作ったらしい校内新聞です。
「何か、面白い記事はありましたか?」
「そうね、どれも可愛らしくて、他愛のないものばかり……でも、ここを見て。芽守さん」
健作が横合いから覗くと、圭花が指差しているのは記事ではなく、新聞の上端。日付です。
「これは……ふむ。興味深いですね」
手帳へかりかりと写した年月日には、何の変哲も無く。彼らが普段から見慣れた数字と、変わりが無いように見えました。
「つまりこの場所は、かつてあった過去とか、胡乱路先輩の記憶の中とかじゃない。私たちと同じ時間が流れる、現代ってことね」
「だからこそ、奇妙ですね。ここはGPSで特定できない場所のようですし、少なくとも、この黒いもやのかかった視界……人々の顔が見えないことも、普通ではありません」
「そもそも、GPSはそれほど当てにならないんじゃない? 何かの影響でたまたま使えないのかもしれないし……妨害されてる、って可能性もあるわね。あのおじさんのことだもの、そのくらいやってないとは……」
自分たちをこの場所へ導いた、あの胡散臭い男の顔をちらと思い出した……その時に。
「あなたたち、何をしているの!?」
廊下へ響く、声がありました。
足早にやってくるふくよかな女性は、この学校の教師のようです。声からすると、年齢は恐らく四十代ほど。そう当たりをつけると、健作は再びにこやかな笑みを浮かべて、
「こんにちは、先生。私、月刊『えにし』の記者でして。『有名人の一目惚れ』、なんていう企画で取材を……このあたりで桃色髪の女性など、見かけたことはありませんか?」
「『胡乱路』とか『秘子』って名前、聞き覚えない? ここの生徒だったとかで。私、彼女の親族なのよ、ぜひお話を……」
圭花も横から、そんな風に名乗りつつ尋ねてみると。中年女性は見えない顔をぶんぶんと大きく振り、険しい声を発しました。
「またですか……帰って! 帰ってください」
「……また?」
「都市伝説だか何だか知らないけれど、この学校に……うろんじ? などという生徒がいたことはありません。どうぞお引き取りを。あまりしつこいと、警察を呼びますよ!」
一方的にまくしたて、女性はぐるりと踵を返し、再び廊下を急ぎ足で歩み去っていきました。
健作は、手帳に女性教師の項目を新たに書き加えながら、
「ふむ。我々と同じように、『ひめこちゃん』とやらを調べに来る者は多く、手を焼いている……そんなところでしょうか」
「ふうん……でも、『ひめこ』のほうは、否定しなかったわね?」
職員室、と書かれたプレートが掲げられている扉へ姿を消した女性を見送り、圭花はつぶやきます。
「あの先生、何か知ってる……」
彼女の瞳に宿る強い光が示すのは、決意。
「悪いけど、私、お遊びのつもりは無いのよ。だって寝子島は、私の大切な場所だもの……そこに、異変が起ころうとしてるなら。あのおじさんの思惑なんて関係ない。絶対、手がかりを掴んでやるわ」
程近い中学校の敷地内でも、学ランやセーラー服姿の生徒たちに話を聞けば、反応は似たようなものです。
「……うろんじ……聞いたことないっすね……」
「ああ……『ひめこちゃん』? 知ってますよ。誘拐されて、殺されちゃった女の子の話……」
晴海 飛鳥
は楽しそうに、この不気味な町を堪能し、顔の無い彼らとの交流に勤しみながら。それでも目的を見失うことなく、
「他のところで聞いたことはないし、どうやらこの辺り一帯、ごくローカルな範囲で浸透している噂のようだねー。過去にこの町で、そういった事件があったのかもしれないな」
「でも、胡乱路先輩ご本人については、誰も知らないみたいですね……」
黒猫クロワの毛並みに頬を寄せながら、
綾辻 綾花
は首をひねります。
あの新出府 譲は、言ったのです。彼女の情報を提供すると。けれど聞こえてくるのは、出自も曖昧な都市伝説。噂話ばかり。
「順当に考えるなら、つまりはその噂の元になったのが、胡乱路君……ということになるんだろうけど」
「今のところ、繋がりは見えてきませんね……」
ふたりの隣では、
ロベルト・エメリヤノフ
もまた、道行く生徒へ聞き込みを行っています。三年生だという男子生徒たちへ、
「ちょっといいかな? 僕は記者のバイトをしててね、月刊『えにし』っていうんだけど。雑誌の取材なんだ。上司にせっつかれててね、明日には提出しなきゃいけなくて……ねえ、こんな人を知らないかな?」
掲げて見せたのは、似顔絵。彼がその芸術の才を発揮して描いた、繊細な筆致で表現された絵姿でした。
緩やかにウェーブした、淡い桃色の髪。うっすらと細めた目、絶えず浮かべた微笑み……そのどれもが、秘子という少女の特徴を、極めて確かに表現しています。けれど、
「『胡乱路』だか、『ひめこ』だか、そんな感じの名前だと思うんだけど。見たことないかな?」
「……無いなぁ……うろん? 知らないですね」
「『ひめこちゃん』なら知ってるけど……あの話のことじゃないの……?」
口々に漏れるのは、そればかり。誰も、彼女を知る者など、ありはしません。
生徒たちが行ってしまうと、ロベルトは肩を落としつつ、
「……少しは、分かったような気になっていたけど。思えば僕だって、彼女のことを、何も知らないな……」
幾度となく出会い、会話を交わす機会がありながらも、彼女について知っているのは、名前と、どうやら彼女が歌を好むらしいことくらい……。
「……名前? うろんじ、ひめこ……」
ふと。彼は口に手を当て、その思いつきについて、思考を巡らせます。
「ん? どうかしたかい、エメリヤノフ君」
「何かありましたか?」
覗き込んだ飛鳥、綾花と……その胸に抱かれたクロワの瞳、カメラ・アイが、じじじ。じいい。
ロベルトは口を開き、
「そういえば、勅使河原や、矢萩先輩も言ってたな。もしかしたら、彼女の名前は、偽名なのかもしれない。いや……そうだ」
きょとんとしたふたりへ、そのもっともらしい考えを告げました。
「『
胡乱路 秘子
』は、芸名。なのかもしれないね」
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担当ゲームマスター
墨谷幽
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シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
ホラー
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年09月23日
参加申し込みの期限
2015年09月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年09月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
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