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寝子島は撮影されている ~ひめこの世界
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【裏】
「おおう……っ」
後木 真央
の頭の上にはずっしりと、ろっこんによって呼び出した三毛猫、でっぷりとした重みが心地良い『がおー』。そして腕に抱いているのは、深淵のように黒い毛並みの、レンズ・キャッツ。
「フッカフカなのだ福々しいのだ、よーしお前の名前は『福ちゃん』なのだ♪」
そんな風に命名してやると、福ちゃんはじいい、じじ、じじじい。とレンズ眼を動かして真央を覗き込み、やがて彼女の口元を、ぺろり。どうやら、気に入ったようです。
町の中心へと向かい、真央はゆったりまったり。こうして彼女の呼ぶところのおネコさまに囲まれていれば、奇妙な暗がりに包まれた町にも、さしたる不審や恐怖感は無く、
「やべぇのだこの重さときたらまさしくパライソ至福なのだ……あっ、第一町人発見なのだ、すみませ~んのだー!」
とはいえ。そんな彼女にも一応目的を果たす意志はあり、真央は情報収集のため、向こうから背を丸めてやってきたサラリーマン風のスーツの男性へ、元気に声をかけました。
「あのー、秘子ちゃんの話を聞かせてくれると…………にぎゃあ!?」
突然に悲鳴を上げ、むぎゅっと福ちゃんを抱きしめた真央。
こくり、と不思議そうに首を傾げ、こちらへ向けた男の顔は……真っ黒。
「な、な、な……」
「……はあ? ひめこ? ああ、何だっけ、都市伝説とか何とかの……」
もぞもぞ、もごもごと顔を覆う影が蠢き、発した言葉を最後まで聞く前に、真央は、脱兎。逃げ出してしまいました。
「どどどどうなってるのだ、何なのだこれホラーなのだ怖いのだ!?」
がおーが振り落とされまいと頭にしがみつき、真央は福ちゃんをぎゅっと腕に抱き込み、脇目もふらずに走ります……けれど前から、後ろから、横から。現れる町の人々。
黒。真っ黒。影、闇、黒い霧、もや。誰ひとり、顔のある人間は見当たりません。
「ど、ドッキリ? 秘子ちゃんのドッキリなのだ? あの譲さんが実は着ぐるみで、中から秘子ちゃんとか違う人が飛び出してきても今なら信じられるくらいなのだビックリドッキリ企画なのだ……い、いやでも、このままじゃいかんのだ!」
真央はここへ、猫と戯れるためだけに訪れたわけでは無いのです。
意を決して。見つけたのは自分と、それに秘子とも同年代くらいの高校生、それならば声もかけやすいと判断すると、真央は近づき、
「あ、あ、あの~。秘子ちゃんのおうちを知りたくて、教えてもらえたら……、? がおー?」
ふと。頭の上のデブ猫がおーが、かたかた。ぷるぷる。震えていることに気付きました。
……彼女は、知りました。町にうろめくものが、顔の無い住人たちだけでは無いことを。
真央は、見ました。聞きました。
二足歩行の、獣のような……ひどく歪なシルエット。手には鈍くぎらつく、刃物。はあ。はあ。ぜい、はあと。ぜんそくのように荒い息を繰り返し、そして歯を剥いた口から漏れる、
「どおいいら」
唸りのような、その声を。
「な……なん、なの……だ? あれ……」
まだ、真央には気付いていないようです。少しばかり離れた路地の角で、きょろきょろと忙しなく、何かを探しているように見えました。
「かああるあ つまえてらるう そあぎいいい どおいいらあああ」
獰猛な狼か、あるいは狂犬のように。止めどなく涎を垂らしながら、途切れなく吐くような奇怪な声を漏らすそいつが、ぐり、と。こちらへ、視線を向け。
「そおがあ」
やはり、顔は塗り潰されたように真っ暗で……けれどその視線が確かに、真央を捉え。一瞬にして肌は粟立ち、背筋にはおぞましい冷気が這い上り、ここまでに感じることのなかった黒い恐怖が今になって頭を塗り込めていき、
「ひッ、あ?」
ぐい、と。その時でした。真央は後ろから抱き込まれ、民家の庭の繁みへと引っ張り込まれ……ぱちくりとした彼女を庇うようにしながら、見下ろしたのは、
「ふう、間一髪! あの『ひとさらい』に捕まったら、どこかにさらわれちゃうわよ?」
「……焔、ちゃん?」
神薙 焔
。彼女の、心強い笑みでした。
「まさに、胡乱。って感じかな? ね、にゃーくん」
肩の上で、子猫は目を細め、眠そうな声を上げました。その頭を指先でくりくりとかいてやりながら、
桜庭 円
は、
(箱庭……作られた町? って感じかな、第一印象は)
ここが真っ当な場所でないことは、すぐにも知れました。町に蠢く黒いもや、顔の無い住人たち……それに前を行く、まるで獣か何かに変じたような、あの恐ろしげな人影も。
「そあぎあ てあどらあせやあて」
「……にゃーくん、しーっ。声出しちゃダメだよ」
気付かれないように。息を潜め、円は自身の足音にも気を配りながら、いわば『ひとさらい』とも言うべき何かを、密かに尾行しているところです。歪んだ骨格のそいつは、肩に見覚えのある制服を着た女の子をひとり抱え、どこかへ……恐らくは北の方角へ向け、大股に歩いて行きます。
(あれは……悠ちゃんか。ごめんね、後でちゃーんと助けたげるから)
勅使河原 悠
は警察署で、
胡乱路 秘子
の自宅を聞き出し、そこへと向かいたい……と、先に電車を下りた際に話していたのを、円も聞いていました。どうやらその過程のどこかにおいて、彼女はあの『ひとさらい』と出くわし、捕まってしまったようです……今はぐったりとうつむいて、意識が無いように見えました。
(……『良い画』を、ね。これも、ジョニーさんが期待してたことなのかなぁ)
かの新出府 譲に触れ、寝子島の観光案内がてらに一緒に街を歩き、話をした
あの日
のことを、脳裏へと思い浮かべます。
(根は悪い人じゃない……って思うんだけどね。人かどうかも分からないけど)
とはいえ、現実として今、悠はどこかへと連れ去られていくところであり……それに円は、この町の住人と会話を試みたことで、確信を深めつつありました。ここは、作られた箱庭ではないのか? そしてそれを用意したのは、あるいはここへと導いたのは、紛れもなくあの男なのです。
疑念が胸に湧き上がるのは、ポジティブな円にも、無理からぬことではあったでしょう。
(とにかく今は、この町の概念、っていうのかな。この場所を理解することが必要なのかも……お)
尾行を続けながらに、ふと見下ろすと、足元には黒猫。レンズ・キャッツ。カメラ・アイとアンテナ尻尾に、光学的迷彩能力を備えるこの奇妙な猫たちは、町で情報を集める彼らへと気ままについて歩いてきては、その様子をじっと観察しているように見えました……この一匹もまた、先ほどから、円の行動を飽きもせずに眺めています。
(ああ、そういえば)
と、円が取り出したのは、スマートフォン。
思い出したのは、ひとつのルール……すなわち、『携帯電話でワンセグを視聴していると、近くにいるレンズ・キャッツが見た映像が、画面へと映り込む』。
「……あれっ?」
けれど。彼女は画面を見つめるなり、映り込んだ光景に、思わず首を傾けました。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
前回シナリオ
寝子島は撮影されている ~レンズ・キャッツ捕獲要請
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
ホラー
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年09月23日
参加申し込みの期限
2015年09月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年09月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
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