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Kiss or Treat ~お菓子くれるかキスしてくれる?
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●パーティ・ナイト
今宵はハロウィン。陽気なハロウィン。
カボチャのジャックは青白く燃え、死人は墓から蘇る。
だけどそんなこと気にしちゃいけない。
大きな大きなオレンジ色の月が、城をあかあかと照らしだす。
紫色したこんな夜は、すべてを忘れて楽しめばいい。
「みんな! 今夜は無礼講よ。好きなだけ飲んで、歌って、騒げばいいわ! イッツ・パーティナイト!」
城の主である魔王フジコフが玉座の上から高々とグラスを掲げると、モンスターたちは一斉にグラスを打ち鳴らす。喉の奥に注ぎ込まれる血のようなワイン。一年に一度、この夜は彼らにとっても特別だ。
「おっとしまった、遅刻した」
フランケンの
楢木 春彦
は長い回廊を急ぎ足で広間へと向かう。途中、乾杯もそこそこに退屈なパーティを抜け出してきた吸血鬼の
日向 透
を見かけて、春彦は軽く片手を上げた。
「ちーっす」
「よい夜ですね」
「城内がそわそわしてる感じっすよね」
「そうですね、今日は特別な日ですから」
自分には関係ないが、というような澄ました顔で透は答える。
「では、また」
薄い唇をにこ、と引いて慇懃に一礼して去ってゆく透の背中を見送って、春彦は大きなボルトが突き刺さった頭をちいさく傾げる。彼のことがよくわからないのは、自分がツギハギの出来損ないだからだろうか。
(ま、いいや)
大広間に飛び込んでみれば、着飾ったコウモリとジャック・オー・ランタンたちがふわふわと舞い踊り、長テーブルの上には贅を極めたハロウィン料理が並んでいる。一瞬でハレの気持ちになる春彦に、皿の上をカラフルなお菓子でいっぱいにした王子の姿をした機械人形の
神野 マキナ
が話しかける。
「やあ、もうカボチャケーキは食べたかい? マカロンは? クッキーは?」
「マキナさんお菓子だらけっすね」
「ぼくの動力源は甘いものだからね」
それは比喩でもなんでもなく、宝石の瞳をもつ機械仕掛けのマキナは、甘いものを糧に動くのだ。遠い昔に人の手で作られたマキナはまたひとつ、苺のタルトを口に放り込む。
「いつ食べても甘いものは素晴らしいけれど、今日は格別だね」
「マキナさんらしいっす。俺にもひとつくださいよ」
「あっ、きみ、ぼくの皿から取るなよな」
「いーじゃないっすか。減るもんじゃなし」
「減ってる! 確実に減ってるよ!」
黒髪のマリアはメイドとして、暗黒魔道士の
灯 斗南
のグラスにワインを注いでいる。そこにハーピー少年の
大天使 天吏
が現れて、「君が注いでくれたワインなら他のどんなものより甘いだろうね」なんて手を取って口説きはじめるものだから、むっとした斗南と、マリアを巡って一触即発の雰囲気である。
「ぷはぁ! なんすか、若い子には美少年が二人も取り巻いているのにあたしはひとりってか。これが飲まずにいられよか!」
天吏のあとも玉砕続きの
小野田 万里
は、もう、自分がメイドだということも忘れて心の赴くままに酒をかっくらっている。挙句、意外にもまじめにメイドとして、カクテル『ピンク・クローネ』や苺を使ったデザートでおもてなしをしていた
ミッシェル・ナイスゲイ
相手に管をまく始末だ。
「ちょ、あんた、これ作ったとか反則じゃない?」
「こう見えても料理は得意なのよ」
「いま負けた? あたし負けたの? この敗北感はなに!? 美少年ーっ! この傷ついた心を癒して!」
「万里ちゃんは守備範囲が狭すぎなのよ。アタシなんて、クールなイケメン、細マッチョなイケメン、眼鏡イケメン、全部OKよん♪ あなたはどう?」
ミッシェルは、睨みあう斗南と天吏から逃れてきたマリアにも尋ねる。
「へ? あたし? あ~……っと、あたしもイケメンオールオッケーよ」
「あら~ん、気が合うわねン。カンパーイ!」
「カンパーイ!」
意気投合したミッシェルとマリアは楽しげにグラスをぶつけ合う。
乙女ゲームの主人公のわりに自分たちと似たような匂いのする子だと、万里が訝しんだ時だった。
万里の美少年センサーと、ミッシェルのイケメンセンサーが、ビンビンに反応を示したのは。
「俺にも苺タルトをひとつくれないか?」
八つのしっぽをゆるゆる振って、紳士的に声を掛けてきたのは、高貴な生まれの妖猫ヤガミ――
八神 修
だ。
「アア~ン、もちろん」
電光石火。酔った万里が足を縺れさせて出遅れたのをいいことに、まるで瞬間移動でもしたかというくらい素早くヤガミに抱きつくと、ミッシェルは自らのくねらせた腰を彼の腰にぴったりと押し付ける。
と、次の瞬間。
「イケメン確保ッ!」
エプロンの下に隠し持っていた投網をヤガミに向かって投げつけた。
「うわっ!?」
猫ならではの身のこなしで素早く逃れるヤガミ。
「イヤ~ン、逃げないで~ン。アナタと愛を育みたいのよ、大人しくお縄につきなさ~い。お部屋にお持ち帰りして、その忌々しい服を脱がせて、果物や生クリームを盛り付けた特製デザートにしてあげるから~ン」
……猫耳ヤガミの特製デザート?
妄想したのか、万里とマリアがだらしない顔をする。
「そこ! 想像禁止だ! 俺は品位を重んじる男なんだ」
「品位? それっておいしい? この際だから一気にいっちゃうわン。Kiss or Treat……いいえ、むしろ
Kiss or Kiss
ですわん!」
唇を尖らせキスを迫るミッシェルを渾身の力で押し留めると、妙にはだけたメイド服の胸元をきちんと正し、ついでに万里の手からも酒を取り上げる。
「キスもトリートもない。俺の気を惹きたいならまず女性としてのマナーを身につけてくれ」
足を開いて座らない!
スカートの裾はきちんとする!
カチューシャは真っ直ぐつける!
まるで侍従長かなにかのように、ヤガミはてきぱきと万里とミッシェルの着こなしを整える。
「これでよし、と」
一仕事した、という清々しい笑顔を見せると、万里とミッシェルがあっけにとられている隙に、ヤガミは八本の尾を振って去って行った。
「て、手ごわい……」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
恋愛
コメディ
SF・ファンタジー
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年09月16日
参加申し込みの期限
2015年09月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年09月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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