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Kiss or Treat ~お菓子くれるかキスしてくれる?
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あるところに、魔王の城がありました。
城を治める魔王の名は
フジコフ
。
城ではたくさんの怪物と、囚われの人間の乙女のメイドたちが、仲良く暮らしておりました。
ハロウィンの夜、乙女たちは恋する怪物にこう問いかけることが許されています。
「Kiss or Treat――お菓子くれるかキスしてくれる?」
◇ ◇ ◇
「Kiss Me!!!」
白亜のバルコニーにも夜のとばりが下りている。
全身全霊で愛を訴えかけるベテランメイドの
小野田 万里
を、
大天使 天吏
は冷たく見つめ返した。
天吏は雌が殆どのハーピー族の中で滅多に生まれない雄のハーピーであった。
後ろで束ねた淡い金髪の髪。片目の眼帯が神秘的な美少年ハーピーは、両腕ならぬ白い両翼で、自らの身体を抱きしめるように腕組みし、怪訝そうに首を傾げる。
「キス……?」
万里は鼻息も荒く頷き、少年になった天吏を見つめ続けている。
だが天吏の瞳に熱が宿ることはなかった。
万里のことが嫌いなわけじゃない。ただ……恋愛と言うものがよくわからないのだ。
「……君が悪いわけじゃない。僕の理解が足りないだけなんだろう」
翼でやさしく万里の頬を撫でる。
「ごめんね」
君は恋愛対象にならないんだ――お菓子すらない、体の良いお断り。
天吏は翼を広げ、夜空へ飛び去った。
◇ ◇ ◇
「美少年! 何故落ちぬ! 難易度設定おかしいし!」
ペチコートの裾が乱れるのも構わずドズドスと大股で戻ってきた万里は、白いレースのカチューシャを思いきり床に投げつけた。
ゲームの舞台であるフジコフ城。
ゲームでいえばメニュー画面にあたる城の厨房では、乙女ゲーム『Kiss or Treat』本来の主人公である
マリア
を含むメイド服姿の乙女総勢十二名が集まっている。
どうやら今回の神魂事件を解決するには、このゲームを攻略しなければいけないらしい。
そのためには、みんなで協力して、城に暮らす怪物たちとの恋を成就させなければいけない。
怪物、といっても元は寝子島の住人。今は神魂のせいでゲームのキャラクターになり切っているに過ぎない。
「乙女ゲームの中に入っちゃったとか……
ま た 神 魂 の せ い か
」
七緒 璃音
が乾いた笑いを浮かべるかたわらで、万里はがっくりとうなだれている。
『こちとら伊達に30年も生きてないんだよ、全員一撃でコロッと落としてやるぜひゃっはー!』
などと自信満々の万里だったが、半分ほどしか生きていない美少年に振られると、やっぱり堪える。
「認めたくない事実だけれど、あたしも決して若くないわけ。だからまだるっこしいアプローチなんてしてる余裕ない。OK? まーほら、百の技巧を駆使するよりも、全ての想いを乗せた一つの言葉の方が価値あるわけで。時間がないの、わかるでしょ? 真面目にメイドなんてやってるヒマはないんだぜーい!」
璃音がぽんぽんとその煤けた背中を叩く。
「あ・せ・り・す・ぎ」
守備範囲が少年な万里と守備範囲がおっさんな璃音は、まったく恋愛対象が重ならないがゆえに、この場にあって奇妙な友情を築いていた。
「ゲームなんだから苦行無くしてご褒美なし! だいたい『Kiss Me』って、Treatどこ行ったっつー話よ」
璃音にそう突っ込まれた途端、万里の目がくわっと見開かれる。
「あのね。『Kiss or Treat』は年1回だけだけど、『Kiss Me』なら何度でも使えるから一度や二度失敗しても平気じゃん? しかもTreat権を最初から拒否する事で、問答無用で玉の輿モード。さらに言えば、全員に告白成功して逆ハーレムって事もワンチャンあるわけじゃん?」
ヒートアップしてきた万里は椅子の上に飛び乗ると、乙女たちを見渡し大演説。
「モンスター化? 一体なんの問題が?
だって身の回りの事は全部メイドがやってくれるし美少年もよりどりみどりな城生活。
向こうも怪物ったって美少年なわけで、だったらあたしも永遠の美少女になるって事になるわけじゃん?
百歩譲ってあたしが本当に化物になったとしても、美少年から寵愛を受ける事だけは変わらないわけで」
万里は拳を高々と掲げ宣言する。
「人間クレバーに生きなくちゃねー! 逆ハーレムはすぐそこに! 片っ端から告白じゃー!」
「そうよそうよー!」
ミッシェル・ナイスゲイ
の盛大な拍手と、演説に圧倒された乙女たちが漏らす、おおお、という謎の歓声の中、
恵御納 夏朝
は少し不安げな表情で傍にいた背の高い少女に話しかけた。
「あのさ、ここ、乙女ゲームの世界っていっていたけど、乙女ゲームってどういうものなんだろう?」
質問された
羽生 碧南
は小柄な夏朝に微笑みかける。もともと乙女ゲーマーな碧南は、この世界に来てあまりの嬉しさに胸が高鳴りっぱなしなのだ。
「やったことない?」
「あまり詳しくなくて」
「そっか。乙女ゲームっていうのはね、女性向けの恋愛ゲームなんだけど、カッコイイ男の人がたくさん出てきて、主人公の女の子がその男の子たちと恋愛するの」
碧南が指差す中空に、いくつものパネルが浮かんでいた。
パネルにはこの城にいる攻略対象のイケメン怪物たちがモノトーンで描かれている。
「男の子たちにもそれぞれ過去や事情があったりしてね、やりはじめると全部のキャラを落としたいって思っちゃうんだけど、今回は、みんなでそれぞれ手分けして攻略すればいいみたい」
「なるほど……」
パネルの中央には大きなスクリーンがあり、そこにゲームの進行の様子が映し出される仕組みのようだ。
「ああっ、すごく迷うけど、私は陽気なパーンのタイヨウ君にしようかな。チャラ男と生真面目な女の子のカップリングなんて乙女ゲーの定番だもん! 燃えるわ!」
「楽しそうだね。僕はどうしようかな……」
夏朝が迷うその脇で、
本居 陽毬
がうっとりと一枚のパネルを見つめていた。
「あのリザードマンの衛兵……かっこいい」
「ふふっ、一目惚れしちゃった、って顔してる」
碧南が陽毬を覗きこむ。
「しちゃったかも。乙女ゲームの世界ってロマンチックよね。一度やってみたかったの。だってほら運命とかそういうのって素敵じゃない? 転校してきたてだからよく知らないけど、現実で本当に恋愛関係の人もいるかもだよ?」
「いるかもね」
「うわぁ、いいなあ。ロマンスだね、きゃきゃうふふだねっ。私もそういう恋してみたい!」
「それを疑似体験できるのが乙女ゲームのいいところなのよ。さっきのリザードマン、行ってみたら?」
「そうね、行ってくる!」
陽毬が跳ねるように厨房を飛び出してゆく。碧南もそれを追って厨房を出た。
「私も頑張ろうっと」
一方、めげない万里と、乙女というには苦しい青髭のミッシェルも。
「あたしは夢の美少年ハーレムを諦めない! 美少年と結婚したい!」
「アタシもイケメン達にちやほやされたいわ~ん!」
厨房を出てゆく三十路のふたりの背中からは、いましも獲物に喰らいかからんとする肉食獣が発するような、どす黒い覇気が立ち上っている。
「ちょっとあんた、あたしの美少年取らないでよね!」
「ウホッ! 安ホモ法案強行採ケツよ~ん!」
「ちょっとやめてよ! あたしの美少年を汚さないで!」
「アタシはイケメンなら年齢不問よ。アアッ、某国会の強行採決の様に男達の肉の壁で閉じ込められた~い!」
猪突猛進なふたりを止められる乙女はいなかった。
今はただ、美少年たちの無事を祈るしかない。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
恋愛
コメディ
SF・ファンタジー
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年09月16日
参加申し込みの期限
2015年09月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年09月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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