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ミッドナイト・フリーキー・ショウ! ~ユメギワ空想楽団
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【いつだって☆七夕気分】
「離れてみて、ようやく気付いたんだ……やっぱり、彼女が一番だってことに!」
きらーん! 輝く白い歯。頭には、トレードマークのオレンジのサングラス……そう!
八十八旗 信彦
くんであります。
彼、今日はいつになく燃えておりました。何せこの後に、一世一代を賭けた、まさしく大作戦が控えているのです。
「準備は整った! みんな、ヨロシク頼んだよ!」
おーっ! と手を振り上げたのは、チビッコたち。彼らは孤児院『ネコホーム』の年少組で、有志の助っ人たちです。ちなみに掲げた手のひとつひとつには、『んまい棒』が握られていたりします……報酬は前払いでありました。
とはいえ、彼らがそんな安いお駄賃にも快く協力を申し出てくれたのは、ひとえにネコホームの明るく楽しいお姉さん、
瑠璃条 ベガ
の幸せを願ってのことなのでしょう。
信彦は、紳士です。フェミニストな彼が、いわくいわゆるひとつの『紳士的言動』……つまるところ
あんなこと
や
こんなこと
、あるいは
こんな感じのこと
だったりするわけですけれど、ともかく彼がそうして自身の矜持を貫くたび、大切な彼女の心を不安にさせていたことに、彼もようやく気が付いたのでしょう。
信彦にとって、一番は誰なのか。それを、他ならぬ彼女へ、ハッキリキッパリと証明するために。
男、信彦。今日のこの日に……漢になります!
「待っててくれ、ベガち!!」
というわけで、作戦開始ー!
「ねー、どこに連れていくのー?」
いいからいいから! なんてチビッコたちに手を引かれまして、ベガは九夜山のふもとを歩きます。何だか良く分かりませんけれど、ともかくここで、とっておきのサプライズがあるというのです。
小さな子供たちの手前、お姉さんたるベガはもちろん、それを邪険にしたりはしません……けれどこうしてチビッコたちに笑顔を振りまきつつも、彼女はどこか上の空。
もちろん原因は、恋人である信彦についての思い煩いです。ともすれば自分を放り出し、他の女の子たちとベタベタイチャイチャ、浮気性な彼を見ていると、ベガの胸はずきりと軋んで、落ち着かなくて。ざわざわとして。先日などは、そんな不満が積もりに積もった末、ついには臨界点を突破! 爆発してしまったおかげで、今は彼との距離も遠のいて、しばらく顔も見ていないという有様です。
(でも、ほんとは……あたしも分かってるんだ)
浮気などと言っても、彼がそのつもりでないことは、ベガにも分かってはいるのです。彼は、信彦は誰にでも、どこまでも紳士なだけ。
もう、許してあげてもいいような気はしているのです。けれど、そこは複雑な乙女ゴコロというやつでして、
(だって……今、彦にゃんと顔合わせたら……何言ったらいいか、分かんないんだもん。気まずいんだもん……)
くいくい、と腕を引くチビッコたち。悶々と物思いに沈んでいたベガは、はっとして顔を上げました。
寝子島ロープウェイの、ここは登山道入口駅。目の前には、ゴンドラの乗り口。
「これに乗ればいいの?」
開いた扉の中へ、チビッコたちはなぜだか、背中をぐいぐいと押して乗せようとしています。
このところ、塞ぎがちだったのは確かです。思えば子供たちにも、それは伝わっていたのでしょう……だからこそ、自分のためにこんなイベントを考えてくれたのでしょう。悩みはあれど、今は彼らの幼い好意に甘えて、山の上から見る景色に心和ませてみるのも、あるいは悪くないのかも。
「……うん。分かった。ありがとね、みんな……」
と。そんな時でした。
自然豊かなこの風景の中、オーケストラの奏でる楽曲が聞こえてきたのは。
♪『フィガロの結婚 序曲』
W・A・モーツァルト / 演奏 ユメギワ空想楽団
「……待たせたね! ベガち!」
「えっ」
振り返れば、一緒に乗り込むとばかり思っていたチビッコたちは、ゴンドラの外でにこにこ、手をふりふり。
代わりに、入り口へ立っていたのは……そう。他でもない、彼!
「……えっ……ええええええっ!? 彦にゃん!? なんで、どうしてええええええ!?」
シチュエーションは、あまりにドラマチックかつ、ロマンチック! でありました。
いつものようにきらりと白い歯を光らせる、信彦くんこと彦にゃん。片やどうしていいか分からずもじもじもじ、なベガち。ゆっくりと、焦らすような速度で登っていくゴンドラ。
そして……彼の仕込んだ演出なのでしょうか? 向かいから幾つもやってくる下りのゴンドラ、その全てには数人ずつ、白いスーツを着た楽団員たち……彼らは山じゅうへ届かせるかのように、優雅なフルートやクラリネット、高らかに鳴るトランペット、勇壮に響くホルンの音色を響かせながら、ふたりの乗ったゴンドラとすれ違うたび、にこやかに手を振ったり。さあどうぞ! 遠慮なく! なんて、手のひらを差し出したり。
「え……あ、あの、彦にゃん? これって……」
「分かったんだ。俺にとって、一番大切な人は……ベガち。君だってことに」
どっきん! ベガの胸の高鳴りはすぐにも、ぽ、と赤く頬を染めて……潤んで見つめた瞳は、彼の真摯な眼差しと絡み合い、かすかに揺れて。
信彦は、す、と瀟洒な仕草で床へ膝をつくと、ベガの手をそっと優しく取り、いつか伝えた言葉をもう一度、彼女へ聞かせました。
「君が好きだ……! ベガち!」
もちろんのこと。彼女だって、いつまでも意地を張るばかりでは無いのです。素直になれなくて、心はずっと複雑で……けれど彼の二度目の告白が、その全てをさらり、溶かしてくれたような気がします。
思わず緩む頬、けれどまだ全てを許してはいないとばかり、あえてつんと眉を吊り上げながらに、彼女は答えを返します。これもまた、乙女ゴコロのなせるワザ。
「あ……あたしも、その。もう一回、もう一回だけなんだからねっ? 彦にゃんに、チャンスをあげなくも……」
「だから!」
しゅば! と彼が取り出したそれを見るなり、彼女の瞳は真ん丸に見開かれて。
「俺と、結婚してくださいッ!!」
……その言葉を聞いた、瞬間に。ベガは自分の中の最後のわだかまりが、一瞬にして吹き飛んでしまったのを、はっきりと自覚しました。
彼が差し出したのは……指輪。由緒正しき、給料三か月分! といっても、アルバイトではありましたけれど……それでも、うなるような両親のお金には頼らずに、彼自身が汗水流して稼いだお金で買った、それはシルバーの
プレエンゲージリング
でありました。
きらめく指輪を左手の薬指にはめてもらった頃には、ベガにはもはや、自分を取り繕う余裕もなくて。
ひたすらに、幸福な気分!
「……~~~っ、彦にゃんっ!! やっぱり大好きっ、愛してるーーーっ!!」
「俺もさっ、ベガちーーー!!」
ひし! 抱き合うふたりを阻むものは、もはや何もありはしないのです。イチャラブ全開モード! に突入したふたりを乗せて、やがてゴンドラは、砂掛台駅へと到着。
近くには、かの名湯を擁する寝子温泉がありまして……きゅるん、と瞳はきらきら、けれど頬はぽわっと朱色に染まったベガが、ぴったりと信彦へ寄り添いながらに、
「ねえ、彦にゃん。このまま……お泊り。しちゃう?」
「ふっ。もちろんさ!」
「きゃあんっ☆」
がばっ、とお姫様スタイルでベガを抱き上げて、信彦は力強く歩き出します。
ふたりの、これより共に長く、永く歩いていくのだろう道のりを祝福する、オーケストラの調べはいつまでも、いつまでも、九夜山へとこだまし続けたということです。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
オールジャンル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年08月11日
参加申し込みの期限
2015年08月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年08月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
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