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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
ミッドナイト・フリーキー・ショウ！ ～ユメギワ空想楽団
【小野田 万里さんじゅうにさいの切実なる戦い】
彼女は今、トキメキの絶頂におりました。
「ああっ、ウソみたい……！」
だって目の前には、とびきりの美少年……瞳はきらきら、目元はぱっちり。髪の毛だってサラッサラです。そんな美貌のおフェイスが、ちょっぴり目を潤ませながらに、なんと真里を真っすぐに見つめているのです……！
（どうなってるの？ そりゃ、いつだって美少年とのラヴ・ロマンスを求めてるあたしだけど……この、どこからか聞こえてくる、ＢＧＭのおかげかしら？）
「……お姉さん」
うわぁ、うわぁ！ 真里さん、激モロ好みな美少年に話しかけられて、わたわたわた。だってだって、声までとってもスウィーティー！
「は、はいっ。あ、あたし？ あたしよね、他の誰かに言ったんじゃ無いわよね……？」
「もちろん。良かったら、あなたのお名前を教えてくれませんか？」
なんて美少年君、ついと真里の手を取って優しく握ったりするものですから、もう心臓ドッキドキのバックバクです。
「ま、万理ですゥ……」
「やっぱり。想像通りの、素敵なお名前ですね」
両目はばっちり、ハート型！ 真里さんメロメロです。
（ああ……こんな、名前も知らない、通りすがりの美少年なのに。ラヴなの？ ロマンスなの？）
バックには、美しい寝子島の夜景。きらきらな瞳で見つめて、さらさらな髪をなびかせながら、美少年は握った真里の手を優しく引き寄せ、ふたりはもはや黙するままに、寄り添う影はひとつとなり……むぎゅっ！
（や、やったー！ ああ、美少年！）
真里さん、大興奮！
……とまぁ、彼女の脳内祝賀パレードの模様はさておき、ここまでは確かに順調でありました。風に乗って届くメロディが、出会ったばかりのふたりを惹き付け合い、がっしと抱擁を交わしているのです。いまひとつ男運には恵まれない真里さん、ここにきて大躍進であります。
けれど、そんな彼女が次に取った行動なんかが、つまりはまぁ、彼女のいかんともしがたいところなのでしょう……。
「この雰囲気が続くうちに……キメるわ！」
ぱんぱかぱーん！ と口に出しながら取り出しましたのは……じゃじゃん、『新婦分を記入捺印済み婚姻届』～！
その、瞬間でありました。
「えっ、何？ 何これ！？ 急にラストバトルな感じ！？」
戸惑う真里の腕がずばっと振りほどかれて、美少年はくるくるくるりっと宙を舞い、しゅた！ 距離を取ると、勇ましい……なぜだか、ファイティングポーズ！
はっ、と真里は気付きました。そう、これ以上にない美少年、『びぼう』のパラメータだってきっとカンストです。自前で用意したアイテムひとつで手に入るほどに、お安い相手では無いのです。
きりりと凛々しくカッコイイ、美少年の瞳を真っすぐに見つめて……真里もまた、ファイティングポーズ！
「なるほど、分かったわ！ この婚姻届けにサインしてもらうには……一度、奴を倒す必要があるんだわ！」
そう、これはまさしく、ラストバトル！
欲するならば、戦って奪うのみ！
「行くわよ、ラスボス！ あたしのモノに、なりなさあああいッ！！」
……ええ、はい。頑張ったほうだとは思うんです。途中で繰り出した、必殺の『唇を奪う』攻撃なんて、当たっていたらきっと威力絶大だったと思うんです。
けれど悲しいかな、若さピチピチで体力マックスの美少年と互角に渡り合うには、三十路かつ運動不足の身には、少々酷でありました。
ちーん！ 綺麗なクロスカウンターを受け、地に沈んだ万里さん。
「ううっ……あ、あと少しだったのにぃ……ここでゲームオーバーだなんて……」
「……おいこら。何で勝った時のＢＧＭなのよー！」
薄れゆく意識の中で、万理はようやく気付いたのでした。
真のラスボスは、自分のほうであったことに……。
「……あ、あたしは、諦めない……美少年を、この手にするまでは……何度でも、よみがえる……ッ」
がっくり。
いつの日か、彼女の願いが叶う時が来るのでしょうか？
来ると良いですね、頑張れ、万里さんじゅうにさい！ 負けるな万里さんじゅうにさい！
彼女は今、トキメキの絶頂におりました。
「ああっ、ウソみたい……！」
だって目の前には、とびきりの美少年……瞳はきらきら、目元はぱっちり。髪の毛だってサラッサラです。そんな美貌のおフェイスが、ちょっぴり目を潤ませながらに、なんと真里を真っすぐに見つめているのです……！
（どうなってるの？ そりゃ、いつだって美少年とのラヴ・ロマンスを求めてるあたしだけど……この、どこからか聞こえてくる、ＢＧＭのおかげかしら？）
♪『愛なテーマ』
ゲーム『FINYAL FANTASY IV』より
演奏 ユメギワ空想楽団
「……お姉さん」
うわぁ、うわぁ！ 真里さん、激モロ好みな美少年に話しかけられて、わたわたわた。だってだって、声までとってもスウィーティー！
「は、はいっ。あ、あたし？ あたしよね、他の誰かに言ったんじゃ無いわよね……？」
「もちろん。良かったら、あなたのお名前を教えてくれませんか？」
なんて美少年君、ついと真里の手を取って優しく握ったりするものですから、もう心臓ドッキドキのバックバクです。
「ま、万理ですゥ……」
「やっぱり。想像通りの、素敵なお名前ですね」
両目はばっちり、ハート型！ 真里さんメロメロです。
（ああ……こんな、名前も知らない、通りすがりの美少年なのに。ラヴなの？ ロマンスなの？）
バックには、美しい寝子島の夜景。きらきらな瞳で見つめて、さらさらな髪をなびかせながら、美少年は握った真里の手を優しく引き寄せ、ふたりはもはや黙するままに、寄り添う影はひとつとなり……むぎゅっ！
（や、やったー！ ああ、美少年！）
真里さん、大興奮！
……とまぁ、彼女の脳内祝賀パレードの模様はさておき、ここまでは確かに順調でありました。風に乗って届くメロディが、出会ったばかりのふたりを惹き付け合い、がっしと抱擁を交わしているのです。いまひとつ男運には恵まれない真里さん、ここにきて大躍進であります。
けれど、そんな彼女が次に取った行動なんかが、つまりはまぁ、彼女のいかんともしがたいところなのでしょう……。
「この雰囲気が続くうちに……キメるわ！」
ぱんぱかぱーん！ と口に出しながら取り出しましたのは……じゃじゃん、『新婦分を記入捺印済み婚姻届』～！
♪『最後な戦い』
ゲーム『FINYAL FANTASY IV』より
演奏 ユメギワ空想楽団
その、瞬間でありました。
「えっ、何？ 何これ！？ 急にラストバトルな感じ！？」
戸惑う真里の腕がずばっと振りほどかれて、美少年はくるくるくるりっと宙を舞い、しゅた！ 距離を取ると、勇ましい……なぜだか、ファイティングポーズ！
はっ、と真里は気付きました。そう、これ以上にない美少年、『びぼう』のパラメータだってきっとカンストです。自前で用意したアイテムひとつで手に入るほどに、お安い相手では無いのです。
きりりと凛々しくカッコイイ、美少年の瞳を真っすぐに見つめて……真里もまた、ファイティングポーズ！
「なるほど、分かったわ！ この婚姻届けにサインしてもらうには……一度、奴を倒す必要があるんだわ！」
そう、これはまさしく、ラストバトル！
欲するならば、戦って奪うのみ！
「行くわよ、ラスボス！ あたしのモノに、なりなさあああいッ！！」
……ええ、はい。頑張ったほうだとは思うんです。途中で繰り出した、必殺の『唇を奪う』攻撃なんて、当たっていたらきっと威力絶大だったと思うんです。
けれど悲しいかな、若さピチピチで体力マックスの美少年と互角に渡り合うには、三十路かつ運動不足の身には、少々酷でありました。
ちーん！ 綺麗なクロスカウンターを受け、地に沈んだ万里さん。
「ううっ……あ、あと少しだったのにぃ……ここでゲームオーバーだなんて……」
♪『勝利なファンファーレ』
ゲーム『FINYAL FANTASY IV』より
演奏 ユメギワ空想楽団
「……おいこら。何で勝った時のＢＧＭなのよー！」
薄れゆく意識の中で、万理はようやく気付いたのでした。
真のラスボスは、自分のほうであったことに……。
「……あ、あたしは、諦めない……美少年を、この手にするまでは……何度でも、よみがえる……ッ」
がっくり。
いつの日か、彼女の願いが叶う時が来るのでしょうか？
来ると良いですね、頑張れ、万里さんじゅうにさい！ 負けるな万里さんじゅうにさい！
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2015年08月11日
- 参加申し込みの期限
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- 2015年08月18日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2015年08月18日 11時00分
