戦え！　亡霊戦隊ユウレイジャー！｜リアクション

戦え！　亡霊戦隊ユウレイジャー！

　空から降って来た藤堂月乃を、伊織源一の巨体は優しく受け止めた。
「大丈夫か」
「……ええ」
　地面に下り立ち、よろけながらも、放り出された新館を見上げる月乃。
　青ユウレイジャーがゆっくりと窓から降りてくる。
「さしで闘うのは得策ではないようじゃの」
　源一ともう一人、青退治に参加するのは夏神零。弓の稽古帰り、強制的に寮生に引きずられて猫鳴館へやって来た。青ユウレイジャーを一目見て力量を悟り、協力して倒すべきだと提案する。
「うむ」
　口数少ない源一も寮の顔見知りに呼ばれた助っ人。
「寮周辺は危険だ、森林へ誘い込みながら戦おう。俺がまず行く」
　ジリッと青ユウレイジャーの前へ進む源一。
「あいわかった。因みに聞くが……今、空に月は出ているか？」
「ああ、今夜は上弦だ」
　前衛でぶつかるのは源一、中衛サポートは零、隙を見て攻撃は月乃、の陣形。
「それでは青殿、手合わせ願おう」
「お前たちハ……強いカ」
　青ユウレイジャーを纏うオーラが一層強くなり、周辺に放置された物たちがかたかたと動き出した。