this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
【寝子祭】歌って踊って楽しんで
<< もどる
1
…
12
13
14
15
16
…
22
つぎへ >>
<校舎外>
・
空手部
:瓦そば&空手のデモンストレーション、中庭(ステージと反対側)
縁日に見かけるような屋台を作った。ブルーシートは茶色に塗られ、前面に垂れた一部を看板に見立てて『瓦そば』と白抜きの文字を入れた。裏手には学校から借りた机と椅子を並べて飲食スペースとした。
必要な調理器具や調味料は全て揃えた。簡易コンロと補充用のガスボンベの数に抜かりはない。瓦は綺麗に磨き上げて積んである。あとは蕎麦に使用する水を確保するだけとなった。
三名の空手部の部員は輪の形で立った。
先輩に当たる
結城 永遠
が腰に手を当てる。道場にいる時のような厳しい表情で口を開いた。
「二人で大丈夫か」
「永遠先輩、心配はいらないわ。あたしも一緒だからね」
秋風 冥
は赤い瞳でウインクをして見せた。隣にいた
浅沼 柳司
が肩で軽く押す。
「結城先輩、俺がちゃっちゃと水くらい運んできますよ」
柳司は大きな二つの寸胴を積み上げて食堂へと走った。待ちなさいよ、と冥は赤い髪を炎のように揺らして追い掛ける。
食堂には事前に話を通していて二つの寸胴には並々と水が注ぎ込まれた。
柳司は祈るように掌を合わせて手首を回した。
「さっさと運ぶでー」
「あたしも負けないわよ」
冥は寸胴の左右の取っ手を握って持ち上げる。両腕は伸びた状態で軽く一歩を踏み出した。そこで止まる。
「中の水が揺れて動けないわ」
「俺も同じや。重さは大したことないんやけど、これはあかん。零れそうや」
「ボクが手伝うヨ」
調理場に白い山が出現した。見上げるような巨漢は
セルゲイ・ボスコフ
であった。生徒会の腕章に二人の目がいく。
冥は寸胴を近くの台にそろりと置いてセルゲイを睨み付ける。
「重さの問題ではないわ。水を零さないで運ぶのが難しいのよ」
「そうやで。中で水が動いたら止められんのや」
同じように寸胴を置いた柳司が赤くなった掌に息を吹き掛ける。
「静かに運ぶカラ心配ないネ」
「あたしの話をちゃんと聞いて、え」
「ウソやろ」
二人の心配は不要となった。セルゲイは一つの寸胴を持ち上げると軽く上下に振った。確信を得たのか。別の寸胴の上に重ねると逸早く歩き出す。
「ドコに運ぶのデスカ?」
二人は急いで先頭に立って誘導した。少量の水も零すことなく屋台に着いた。早速、コンロの上に乗せて火を点ける。
永遠はセルゲイに頭を下げた。
「ありがとうございました」
「助けが必要になったら、マタ手伝ってあげるヨ」
セルゲイは太い腕を振って見回りに戻っていった。
後ろ姿を見送りながら柳司は横目で冥に話し掛ける。
「秋風にしては珍しいな。張り合うかと思ったんやけど」
「無茶振りにも程があるわ」
黙って二人の話を聞いていた永遠が屋台の前に出た。徐々に増えてきた通行人に目に向ける。その行動を目にした柳司が不思議そうな顔で聞いた。
「結城先輩、急にどうしたんですか」
「屋台の宣伝だ」
「そんなことは俺達がやりますよ。そうやろ、秋風」
「そうですわ。永遠先輩が無理してやらなくても」
右手から複数の女性の話し声が聞こえてきた。大学生くらいの三人組が屋台の前に差し掛かる。永遠は空手の踏み込みの早さで立ち塞がった。
「瓦そばは、いかがですかー!」
突然の行動に女性達は驚いたような顔で、今はまだ、と弱々しい笑みで立ち去った。
「踏み込みが甘いか」
永遠の心は折れない。無口を返上して屋台の宣伝に励んだ。
「本物の瓦の上にそばを乗せた、瓦そばはいかがですかー!」
中年男性が足を止めた。珍しいものを見たような目で屋台を眺める。
「一つ、貰おうか」
「ありがとうございます、瓦そば一丁!」
威勢の良い声を受けて柳司が客を裏手の席に案内した。冥は制服の上からエプロンを付けて蕎麦切りして置いた玉を底の深いザルに入れて寸胴で茹で始めた。
そこに柳司が戻ってきた。
「今日は珍しいことがよく起きるでー。結城先輩はキャラ変わっとるし、狂暴な秋風が料理やで」
「あのね、あたしは神社で一人生活なのよ。毎日の食事を誰が作っていると思ってるのよ。家事全般、一通りできるんだからね」
冥は怒ったような顔を向けて言った。柳司はへらへらと笑って返す。
「あー、そうやねー。俺は結城先輩みたいに宣伝に力を入れるんで。秋風は白い猫のエプロンで看板娘を頑張りやー」
「白い猫じゃなくてトラよっ! 柄をちゃんと見なさいよ!」
面倒臭そうに柳司は顔を近付けた。冥はエプロンがよく見えるように胸を張る。
「これ、どう見ても白いキジトラの猫やで」
柳司の顔面を拳が襲う。強張った表情で辛うじて躱し、急いで間合いを取った。
「当たったらどうするつもりや」
「約束組手だから大丈夫よね。それにあたし達は空手部なのよ」
「何にも約束してないのにそれはないで」
通りすがりの人々が少し驚いたような顔を向けている。宣伝効果を期待して柳司が声を張り上げた。
「空手部の出し物、瓦そばはいかがですかー。空手の技のデモンストレーションもやるんで、見ていってくださいー!」
空いたところで柳司が真剣な表情で正拳を繰り出す。遠目にも見える派手な踵落としを披露した。同じように宣伝に勤しんでいた永遠の声にも熱が入る。
「瓦そばは具も豊富で大人から子供まで美味しくいただけますー! 是非、この機会にお試しくださいー!」
両親に連れられた男の子が永遠に声を掛けた。
「ボクでも食べられる?」
「もちろんだよ。お肉も入っているし、卵もあるよ。いっぱい食べて大きくなろうね」
男の子を前にして永遠は笑顔となった。
「ボク、食べて大きくなるよ!」
一緒にいた両親も瓦そばを注文した。永遠は自然な笑みで、ありがとうございます、と軽く一礼して速やかに席へと連れていく。
途中で冥に視線をやると微笑みが返ってきた。
「瓦そば三丁ね」
冥は先の注文を終えて、すでに茹で始めていた。同時に三つのザルを引き上げてしっかりと湯切りを行い、フライパンの中に入れて焼き始める。和風の仕上がりになるように出汁醤油を中心に味を加えていく。
手を動かしながら柳司に向かって声を上げた。
「柳司、盛り付けを頼むわね!」
「任せろや!」
瓦の上に焼き上がった蕎麦が平たい状態で並ぶ。柳司は作り置きの錦糸卵を水平に乗せる。中央には味付けして焼いた牛肉。最後に千切りのネギで三色を纏った瓦そばを完成させた。残りの二つも手早く仕上げた。
「瓦そば、お持ちしました。ごゆっくりしていってください」
三人の親子は割り箸を使って食べ始めた。男の子は夢中で頬張って、おいしいー、と笑顔で言った。
耳にした部員は少し誇らしい顔となって各々の仕事に勤しんだ。
人波に翻弄されながら
結梨亜・カールシュテイン
が校内を歩き回っていた。手には手帳を持っている。気になる対象を見つけると備忘録として内容を書き記した。
屋台の前では
浅沼 柳司
が宣伝に精を出す。
「瓦そばはいかがですかー!」
「瓦そば?」
結梨亜は立ち止まって柳司に青い瞳で問い掛ける。制服姿を見て柳司は気楽な感じで答えた。
「瓦の上にそばが乗ってるんやで。本物は瓦を焼くんやけど、学校の屋台では出来なかったのが残念や。でも、味は抜群やで!」
「瓦のように硬いそばかと思ってドキドキしましたヨ。取材を兼ねて一つ貰えますか」
「おおきにな。瓦そば一丁!」
「ああ、忙しい、忙しいっ!」
冥は乱れた髪をヘアピンで止め直して蕎麦を寸胴で茹でていく。同時に熱したフライパンを揺すって盛り付けもこなした。
「手が何本にも見えそうや」
柳司は軽口を叩いて結梨亜に空いた席を勧めた。
間もなく瓦そばが届いた。結梨亜は鼻を近づけて大きく息を吸った。
「香りが良いですね。お味の方はどうでしょうか」
添えられた割り箸を使って蕎麦を啜る。数回の咀嚼で幸せそうな顔になった。
「香ばしさが口の中に溢れて、とても美味しいですヨ」
具を噛み締めて笑みを深める中、慌てて手帳を開いた。今までに聞いた内容を書き込むと、結梨亜は食べることに専念した。
中庭のメインステージに人が多く集まる。比例して屋台の方の人が少なくなった。
「今がチャンスやな」
浅沼 柳司
は瓦を何枚も重ねて片手で持った。肩を回している
秋風 冥
の腕を掴んでステージへと足を急がせる。
「ちょ、ちょっと急に何よ」
「ステージでデモンストレーションや」
「客が来たらどうするのよ!? それとエプロンを外してないわ」
「白い猫のままでええやろ」
「いい加減に覚えなさいよ! 白いトラよ、トラ!」
締め切られる寸前で二人は飛び入りでステージに上がった。何の段取りもなく、柳司が即興で観客に告げる。
「瓦そばの屋台をやっている空手部です。今から瓦割をします。気に入ったら瓦そばを食べに来てください!」
「仕方ないわね」
冥は苦笑して柳司と向き合う。
「秋風、頼んだで」
柳司は一枚の瓦を高々と投げて寄越す。冥は足を垂直に上げて靴の裏で瓦を受け止めた。同じ要領で投げられた瓦を積み上げて、とんと真上に蹴った。足を戻して落ちてくる瓦を両手で受け止めると素早く床に置いた。
瓦に掌をふんわりと乗せる。鋭い呼気で積み上げた瓦に一閃が入った。ゆっくりと左右に分かれて観客は状況を理解した。
「姉ちゃんすげー」
「お姉様、素敵です!」
賛美と拍手に気を良くした冥は観客にウインクで応じた。
「今度は柳司が、って片付けもしないでどこ行くのよ!」
「大切な客がきたんや。片付けは任せたで」
ステージを下りた柳司は
十文字 若菜
の元に素っ飛んでいった。
「若菜先輩、来てくれたんですね」
「交代時間になったから、来ちゃった」
少しはにかむ若菜に柳司の目じりが下がる。
「一つ、どうですか」
「瓦そばなんだね。お昼もまだだから、一つお願いしようかな」
「ありがとうございます。こちらの席で待っててください。心を込めて作るんで」
若菜を椅子に座らせると柳司は大急ぎで調理を始めた。少し顔が汗ばんで見える。
結城 永遠
は宣伝を中断した。持参した水筒の中身をプラスチックのコップに注いで持っていく。
「浅沼、水分補給だ」
「いただきます」
差し出されたコップを受け取ると喉を鳴らして飲んだ。
怒りを露わにした冥が戻ってきた。透かさず永遠がコップを渡す。
「ありがとうございます、永遠先輩」
早速、冥はコップに口を付ける。険のある表情が見る間に穏やかになった。様子を窺っていた柳司は安心して調理に没頭した。
出来上がった瓦そばを柳司が両手を添えて運んでいった。
「若菜先輩、どうぞ召し上がってください」
机に置かれた瓦そばに若菜は目をぱちくりさせる。
「こんなにボリュームがあるんだね」
「へへへ、内緒ですよ?」
悪人面で柳司が笑った。若菜は人差し指と親指で輪を作る。
「いただきます!」
手を合わせてから食べ始める。一口目で若菜は身を揺すって笑みを零した。感想を求めるかのように立っていた柳司に目を向けた。
「うん、美味しい」
「なんか、照れますね」
「次のお客さんが来たわよ!」
冥の声に柳司は片手を上げた。
「先輩、ゆっくりしていってくださいね」
「ありがとう、柳司君」
人は引っ切り無しに訪れた。若菜は動き回る柳司を好ましい目で見ながら食べ終えた。
「ごちそうさま」
邪魔をしないように小さな声で言った。
近くの机には
巫部 紫苑
が涼しい顔で蕎麦を啜っている。積み上げられた瓦は四枚に到達した。部員の忙しさは加速していった。
屋台に間断なく人が押し寄せる。冥は調理に腕を振るい、柳司は宣伝とデモンストレーションに力を入れた。永遠は部員を気遣い、合間に空手の技を駆使して蕎麦打ちに励んだ。
空手部の面々は忙しいながらも表情は溌剌としていた。
<< もどる
1
…
12
13
14
15
16
…
22
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
【寝子祭】歌って踊って楽しんで
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
145人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年08月22日
参加申し込みの期限
2015年08月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年08月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!