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生物部
:研究成果の展示&イベント『魚について知ろう!』、生物室(北校舎2階)
全ての準備が整った。どこか誇らしい笑みで
屋敷野 梢
は研究成果の展示物を見て回る。
「網を持って九夜山を駆け回りましたねー」
昆虫標本に感慨深い目を向ける。側に置いてあった研究ノートを開いた。びっしりと書かれた文字に苦労が窺える。そっと戻して歩き出す。
穏やかな瞳は『適当日誌』と書かれた一冊を目にして険しくなった。中をパラパラと捲って溜息を吐く。
「脱ぐ脱ぐ詐欺ですねー」
重ねたノートの一番下に押し込んだ。
梢は日の当たる窓際を歩いた。水槽や鉢植えを横目で見ながら黒板の前にきた。生物室を一望できるところに立つと、制服のポケットから手帳を取り出した。挟んであった一枚の写真に目を落とす。
「この頃に比べると私も成長しましたよねー」
自然に笑みが浮かぶ。思い出に浸るように瞼を閉じた。
突然、扉が開いた。
橘 千歳
が僅かに肩を上下させて現れた。
「間に合ったようね」
「掛け持ちは大変ですねー。今は少し休んでくださーい」
「ありがとう、屋敷野さん」
千歳は受け持ちの展示物の前に移動した。机の一面に大きな地図が置いてある。タイトルに『寝子島の猫をもとめて』とある通り、猫の特徴を捉えたイラストが全域に渡って描かれていた。更に詳しい内容はノートに書き記してある。猫の種類や性別は必須項目で頻繁に通る道や好みの場所、果てには性格まで網羅していた。
「虫みせて!」
小さな男の子が生物室に駆け込んできた。近くにいた梢に黒目がちな瞳を向ける。少し遅れて恰幅の良い男性が頭を下げながら入ってきた。
「うちの息子が失礼しました。展示物を見せていただいてもよろしいでしょうか」
「もちろんです! バッチリ解説もしますよ。そこのボクー、おねーちゃんが何でも教えてあげますよー」
「いっぱい虫みせて!」
「こっちに標本がありますよー」
男の子は机に並べられた標本箱を見て瞬時に掌で顔を押さえた。梢は中腰になって小さな背中を摩った。
「どうしたのかな」
「虫がいたい! かわいそう!」
個々の昆虫は専用のピンで背中から留められていた。それとなく梢は父親の方に目をやると困ったような笑みが返ってきた。
梢は笑顔で男の子と向き合う。
「がんばって生きた虫もいつかは死んじゃうのですよー。そのあとでカッコイイ標本になるのです!」
「そうなの?」
男の子は指の間から梢を見詰める。
「そうですよー。死んじゃった虫はお湯に入れてよく洗うのです」
「おフロに入れてあげるんだね!」
「まー、そんな感じですね。柔らかくなったところで、展足の言葉は難しいのでー、カッコイイポーズを決めて乾かしますよー。あとは皆に見て貰える箱の中で過ごします」
「じゃあ、かわいそうじゃないね!」
元気を取り戻した男の子は父親の方に走っていった。興奮した様子で梢の説明を繰り返し、親子は展示物を見て回る。
その間に新たな客が続々と訪れた。子供の割合が多く、千歳の周りにも集まってきた。大半が女の子で、その中の一人が地図上の猫の絵を指差した。
「ここにシロネコちゃんがいるの?」
「いるわよ。その横にいる黒猫も見たことがあるわ」
「どんな感じのネコちゃんなのかな」
「そうね、大人しい感じの猫達よ。そこのノートに詳しく書いてあるわ」
別の女の子がノートを開いた。
「よめないからよんで」
爪先立ちで女の子からノートを渡された。千歳は黙読するように目を動かして読み始めた。
「白猫はメスです。古い家がいっぱいあるところに住んでいます」
「それから、それから!」
数少ない男の子が嬉々として言った。優しい目を送って話を続ける。
「白猫は近くに住んでいるお兄さんが好きで、出会うと足に体をこすりつけて言います……これはちょっと」
「どうしたの?」
女の子が不思議そうな声を出した。周囲がざわつき始める。
そこに白衣を着た
神野 美野梨
が足早にやってきた。手には青い液体の入った試験管を持っていた。見た目は一端の科学者に見える。
「白猫はお兄さんに、あなたのことが本当に好きなの、と言いました」
「えー、ウソだー。ネコはニャーニャーだもん」
男の子の言葉に、そうよ、と女の子達も同じように言い募る。美野梨は試験管を軽く振って笑みを作った。
「ハカセだから、ネコ語がわかるんだ!」
「そうだよ、ハカセだから!」
美野梨の白衣姿と意味ありげな試験管に子供達は納得した。興奮したまま、散り散りになって他の展示物にも熱心に目を向けた。
梢は好機とばかりに小冊子を手に取った。
「将来の部員さん達にプレゼントをあげまーす。色々と纏めてある小冊子ですよー」
プレゼントの言葉に子供達が一斉に群がる。受け取った直後に飛び跳ねて喜んだ。
千歳はほっとした表情を美野梨に見せた。
「千歳さん、店番をありがとう。お客の入りはどう?」
「見ての通りよ」
「小さなお客さんがたくさんいて盛況ね」
千歳は、そうね、と苦笑して言った。改めて手作りの地図に目を向ける。
「寝子島に猫は欠かせない存在だけど、こうして見ると本当に、かわ、猫が多くいるのね」
「その多くの猫達に話を聞いたおかげで、この地図は完成したわ。あの子達には感謝しないといけないわね」
美野梨の柔らかい笑みに千歳は羨ましそうな目を向ける。悟られる前に踵を返して歩き出す。
「私は調理に戻るね」
「お昼には戻ってくるよね?」
「……約束はできないけど、その時は手作りクッキーを持ってくるわ」
別れ際に笑みを見せて千歳は教室を出ていった。
「可愛い猫と話ができたら……」
そんな呟きに自身の頭を振る。階段を勢いよく下りていった。
軽やかなアオザイに身を包んだ
シダ 美穂戸
が廊下を突き進む。唇が艶やかに光っていて口は咀嚼を続けていた。美味しそうな匂いに引き寄せられた結果である。
口の動きが止まった。シダは明るい色の髪を弾ませて生物室に突っ込んだ。
「シンチャオ シダきた サンマ食べる係 手伝いにきたぞ」
「シダさん、まだ新井君は来ていないですよー」
「チョーイ オーイ」
シダは腹部を手で押さえてよろけるような動作を見せる。
屋敷野 梢
が
神野 美野梨
の方を見た。視線の意味に気付いて口を開く。
「新井くんなら、すぐに来ると思うわ」
「それを聞いて安心しましたー。神野さんが早かっただけなのですね」
「ミステリ研には私と違って本職のメイドさんがいるので」
安心という風に美野梨は表情を和らげた。
ふらついていたシダが唐突に復活を果たす。
「ヴァン 見ていく ちくわくる サンマ食べてンゴーン」
シダは大きく手を振って展示物を見て回る。UMAのポップが立つ机で足を止めた。禍々しい模型が幾つも置いてあった。
「おもしろいな おもしろい」
シダは模型の一つに顔を近づける。赤黒い身体をくねらせて上体をコブラのように持ち上げていた。一見すると大きなミミズのようにも思える。先端の丸い口には鋭利な歯がびっしりと生えていて非力とは無縁の狂暴性を醸し出す。手前に置かれた説明には『モンゴリアン・デス・ワーム』と記されていた。
「ベトナム サオラいる 幻ならないこと 祈るシダ」
神妙な顔で視線を横に動かした。鉢植えが目に留まる。説明には『食虫植物のハエトリグサ』とあった。
「食虫植物 よくわからん」
不審者を見るような目付きで鉢の中を覗いた。楕円形の物体が狭いところに密集して大口を開けている。棘のような部分は歯のようにも見えた。
シダは大口の一つに人差し指を伸ばす。指の腹で中に触れた。
「べとべとする きもちわるい」
客の説明を終えた梢がシダの元にきた。
「どうですかー。食虫植物の中で動いて虫を捕るのはハエトリグサだけなんですよー」
「これ 虫の敵か? ここにおく 危なくないのか?」
意識が梢に向いた直後に大口が閉まる。シダは瞬時に指を引き抜いた。
「こずえ 危ない ちかづくな」
手で制して片膝を上げる。蹴りの体勢に入るシダを梢が背後から抱き締めた。
「大丈夫ですよー。人間に害はありませーん」
「これ べとべと がぶりだぞ 危ない」
梢の懸命の説得でシダはどうにか落ち着きを取り戻した。
「本当に危ないのはシダさんですよー」
「シンロイ もうへいき わかった シダ」
心の平穏を求めるようにシダは美野梨の方に歩いていった。手描きの地図を見て陽だまりの猫のように目を細めた。
「ねこ かわいい 今度 いってみよう」
「人懐っこい猫達なので、きっと歓迎してくれると思うわ」
美野梨の言葉に、ヴァン、と言ってシダは頷いた。
客に紛れて取材に来ていた
三ヶ島 葵
が手帳に手早く書き込む。飼育ケースの前ではオオコクワにカメラのレンズを向ける。
「写真を撮ってもいいかなー」
「いいですよー」
間延びした声に梢がのんびりと返した。そこに子供達が波のように押し寄せて来て、しばらくは忙しい状態が続きそうであった。
黒いシャツを着た
河島 澪
が階段を下りて二階へと足を運んだ。歩きながらふと視線を横に向けると
新井 すばる
がいた。寸劇の時と同じ黒い外套を羽織り、重そうなクーラーボックスを手に提げている。
適当に澪は呼び掛けた。
「バウトレード警部」
「なんですかな」
劇中の人物に成り切ったすばるがウインクまで寄越した。
「ミス研にもいたが、掛け持ちなのか」
「ボクは生物部の部員でもあるんだよ。今からサンマの解剖に行くところなんだよね」
「サンマを解剖に使うのか」
澪の両眼が鋭い刃のように細くなる。すばるは気に掛けることなく笑っていた。
「もちろん、あとでサンマは美味しくいただくよ。ボクの実家、
魚屋『魚新』
の自慢のサンマだからね」
「命を粗末にしない姿勢には共感できる。私も参加していいか」
「歓迎するよ」
すばるはウインクをして澪を受け入れた。
二人の到着後、速やかにイベントの用意が進められた。参加者の全員が手を洗浄した。部員達が銀色のトレイに秋刀魚を入れて客達に配る。解剖用の道具としてメスと専用の鋏を用意した。小さな子供には部員が付いて指導することになった。
全員の目がすばるに集まる。
「それじゃあ、サンマの解剖を始めるよー。皆、いいかな?」
「いいよー」
「始めてー」
子供達の声にすばるは頷いた。笑みを浮かべたまま、人差し指を立てて左右に振った。
「その前に少し話をしよう。寝子島で有名なのが、今回のサンマとシラスだよね。皆もシラス丼は食べたことがあると思うけど、本当の名前を知ってるかな?」
前にいた男の子が元気に手を挙げた。
「シラス魚!」
「あはは、いそうだけど違うよ。あれはね、色んな魚の子供なんだよ。イワシの子供とかだね。だから、ウナギやアユの子供もシラスって言えるんだよ」
「知らなかった!」
「わたしも!」
子供達は口々に叫んだ。知る喜びに目覚めたかのように活き活きとした表情を見せた。
「それではサンマだけど、白いお腹の部分を縦に切ってみようか。血は出るけど、怖がらないで落ち着いてやろうね」
それぞれが秋刀魚の腹を縦に切る。親に手伝って貰う子供もいた。
「おねえちゃん、こわいよぉ~」
神野 美野梨
が付いていた女の子が涙目で訴える。
「じゃあ、お姉ちゃんが代わりにやるから、よく見ていてね」
「うん、わかった」
美野梨はメスを握った。トレイで横になった秋刀魚の頭部に近い部分にメスの尖端を入れる。肛門まで一気に切り裂いた。一瞬の出来事に女の子は、おわり? と聞いた。
「ちゃんと切れているわよ」
女の子は確かめるように指で秋刀魚の腹を広げる。内臓は綺麗な状態で中に収まっていた。
「ホントにきれてるー」
その手腕にすばるは笑って言った。
「神野さんの腕前なら、シラスの解剖も出来そうだね」
「どうかしらね」
二人の遣り取りを耳にして
屋敷野 梢
は愉快そうに笑う。
――手足の付いたサンマも解剖できそうですねー。
その妄想を断ち切ったのは袖を引っ張る男の子であった。
「ほら、見て。ちゃんとお腹を切れたよ」
「やりますねー。おねーちゃんもびっくりですよー」
男の子は恥ずかしそうに笑った。
全体を眺めていたすばるが声を出した。
「内臓を出してよく見てね。なんと、サンマには胃袋がないんだよ」
子供達は夢中になって調べる。至るところで喜びの声が上がった。収まるのを待ってすばるは言った。
「サンマは胃袋がないから、食べて出すまでがとても早いんだよ。時間にしたら三十分くらいだね。そのおかげで内臓も美味しく食べられるんだよね」
「にがいから食べないもん」
女の子の声に子供達は、そうだよ、と一斉に声を上げた。すばるは苦笑した。
頃合いと梢がやんわりと話に割って入る。
「じゃあ、皆で苦くないサンマを食べましょう! 解剖に使ったサンマは眼鏡のお兄ちゃんがお刺身にしてくれますよー。お酢に一分くらい浸けても美味しいですねー。他にはサンマご飯にサンマのつみれ汁も用意しましたー。サンマの蒲焼きも付けちゃいますよー!」
子供達は大いに喜んだ。その中に混ざって
シダ 美穂戸
の姿もあった。
「秋刀魚に胃袋は無いんだねー。消化には三十分と」
手帳に書き終えた
三ヶ島 葵
は秋刀魚の写真も撮った。
河島 澪
は解剖を終えた秋刀魚に目をやる。濁りのない目で尖った口は僅かに黄色く、鮮度は申し分ない。
「私もいただくか」
部員達は忙しなく料理を運んだ。丸椅子に座った人々の前に秋刀魚尽くしの品々が並ぶ。生物室に香しい匂いが立ち込めて人々の鼻が自然に膨らむ。
生物部の部長として梢が全員に向かって明るい声を出した。
「それでは皆さん、手を合わせていただきまーす」
「いただきまーす!」
梢の口調が移ったような声が返ってきて食事が始まった。
シダは秋刀魚の刺身を頬張って食べる。
「ンゴーン ショウガ醤油 ンゴーン」
「サンマの蒲焼きは匂いが良いな」
澪は表情を崩さないで静かに身を口に運ぶ。
葵は食べるよりも写真に精を出した。にこやかな表情で何枚もカメラに収めていく。
絶え間ない歓談を経て、ごちそうさまでした、と至るところで笑顔が咲き乱れた。
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3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
145人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年08月22日
参加申し込みの期限
2015年08月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年08月29日 11時00分
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