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文芸部
:憩いの場「賢者の館」、校長室(北校舎3階)
校長室の模様替えが着々と進む。
日々野 結衣香
はモスグリーンのコートを羽織っている。
折口 ゆづき
はカーキ色で二人は共に賢者らしい格好に徹していた。
「これで校長先生の本は最後ですねっ」
結衣香は胸に抱えた一冊をしゃがんでいたゆづきに手渡した。用意した箱に本を収めて二人で目立たない場所に運んだ。
校長室の備品のテーブルは部屋の中央に据えた。持ってきた椅子を取り囲むように配置した。どの位置からも見えるように観葉植物の鉢も置く。
ゆづきは座っている人を想定した視線でテーブルを回った。
「これで読書の疲れた目を癒すことができます」
「それと賢者の館は山深いところにあるイメージなので観葉植物は合っていますよね」
結衣香はポニーテールを揺らしてにっこりと微笑んだ。
「そうですね」
ゆづきは柔和な顔で返した。
「扉の近くの本棚が空いたので
賢者の館の蔵書
を収めましょう」
「全ての本が入らなかった時は残りの三方のどこかになりますね」
「その方向でいいと思います」
二人はジャンル別に本を収めていった。余ったものは三方に均等に振り分けた。
四方を本に囲まれた空間が出来上がった。
ゆづきは校長室の中心に立って嬉しそうにくるりと回る。長い黒髪とカーキ色のコートが柔らかく広がった。
「これだけの本に囲まれていると壮観です。結衣香ちゃんの蔵書にも助けられました」
「地道に集めた甲斐がありました。でも、雑誌や漫画を入れても良かったのかなー、と提案した私が少し思っていたりします~」
「私は良いと思いますよ。気軽に入って来られる雰囲気は大切かと……」
「そうですよね!」
不安は瞬く間に消し飛んだ。明るい表情の結衣香にゆづきが声を掛けた。
「お客様がいらっしゃる前に休憩を入れましょう。電気ポットにはたっぷりとお湯が入っています。結衣香ちゃんは何を飲みますか」
結衣香は顎先に人差し指を当てた。ポニーテールの先が僅かに左右に振れる。
ぱっと顔が綻んだ。
「私は紅茶にします。砂糖は少し多めで」
「わかりました。私も紅茶にします」
穏やかな笑みでゆづきは用意を始める。二つのカップにポットの熱湯を注いで、あとからティーバッグを静かに入れた。蒸らす時間を考慮して丁寧に煮出す。
「口に合うかはわかりませんが、どうぞ」
「折口さん、ありがとう。良い香りがします」
二人は束の間の紅茶を楽しんだ。
女生徒の制服を着た
絹織 真由良
が噴水の辺りを歩いていた。
その時、強い横風を受けた。周りにいた女性達が捲れ上がるスカートを慌てて手で押さえ付ける。真由良も同様の姿で、危ねぇ、と呟いた。近くにいた青年が驚いたような顔で振り返る。
真由良は長い髪に手櫛を入れながら微笑んだ。
「悪戯好きな風さんですね」
青年はにやにやした顔で講堂の方へと歩いていった。真由良は軽く息を吐いて反対の方向に歩いて右手に折れた。
前方が開けて第一グラウンドが見えてきた。出し物の一環なのか。競うように走っている。別のところでは熾烈な反復横跳びが行われていた。
真由良は熱心に見やり、一歩を踏み出して動けなくなった。自身の現状の姿に項垂れて踵を返す。南校舎の横を抜けて北校舎にすごすごと歩いていった。
校舎に入った途端、真由良は顔を顰めた。大勢の人々が進みたい方向を譲らずに揉み合いになっていた。一階は眺めるだけで二階へと上がる。
廊下に甘い匂いが漂っていた。魚が焼けたような香りも流れてくる。引き寄せられる人々は少なくない。
「腹、減ってないし」
速やかに三階に移動した。
真由良は穏やかな人の流れに乗って廊下を歩く。校長室の前で突然に足を止めた。扉に近づいて片方の耳を寄せる。周囲の喧騒とは無縁の静けさであった。
逆に興味をそそられたのか。真由良は扉を開けて中に入っていった。
折口 ゆづき
がにこやかに出迎える。
「いらっしゃいませ、ようこそ賢者の館へ」
「あ、どうも。ここは図書館ですか?」
人がいたことに驚いたという風に真由良は頻りに目を動かした。
「図書館よりは気楽に本を読むことができると思います。自由に本を手に取って中程のテーブルでゆったりとした時間をお過ごしください」
「はあ、そうですね」
覚束ない足で中程に進み、四方に置かれた壁のような本に圧倒された。
迷いの見える真由良に
日々野 結衣香
が近づいた。
「手持ちの本はありますか」
「いいえ、ないです」
「そうですか。では、飲み物はいかがですか。麦茶に緑茶、それと紅茶もありますよ」
「じゃあ、緑茶でお願いします」
「わかりました。折口さん、あとは頼みます」
結衣香の笑みにゆづきは小さく頷いた。
「お客様、文芸部の部員が執筆した本はいかがですか」
「どんなジャンルがあります?」
真由良は興味を示したように即座に聞き返す。
「ジャンルは豊富です。ミステリ、SF、時代劇に怪談、詩や童話もあります」
「SFがいいかな」
「はい、すぐにお持ちします。出来ましたらご感想やご批評を承りたいのですが」
真由良は照れ臭そうな顔で手を振った。
「私には無理です。面白いとか、そのくらいの感想しか言えないと思います」
「十分です。部員の創作の励みになります」
一礼したゆづきは一方の本棚に向かう。すっと手を伸ばすと一冊の本を取り出して戻ってきた。
「こちらがお客様の希望されたSFになります」
「迷いのない動きが凄いですね」
今度はゆづきが恥ずかしそうな笑みを浮かべた。
本を受け取った真由良は近くの椅子に座った。急くように中身に目を落とす。程なくして横手から湯呑が置かれた。
「ごゆっくり、どうぞ」
結衣香は小さな声で言った。真由良は夢中になって読んでいる。黄色い目を輝かせて活字の中を自由に飛び回っているようだった。
結衣香とゆづきは顔を見合わせた。各々の好みの本を選んで、少し離れたソファーに並んで座る。
二人もまた、話の世界に旅立っていった。
一時間半の時が過ぎた頃、真由良が顔を上げた。満足そうな笑みにゆづきが近づいていく。
「お客様、話はどうでしたでしょうか」
「最高でしたよ! 危機的な状況に陥った時に彗星のように現れた漆黒の機体に感動しました! まさか、裏切り者とされていた人物が真の味方だなんて、思いもしませんでしたよ。最後のシーンで敵に打ち抜かれ、切り刻まれて宇宙を遊泳する機体を見た時には涙が出そうになりました」
一言の感想では終わらなかった。滔々と語ったあとで、ゆづきが聞いた。
「あの、面白かったのでしょうか」
「もちろん、面白くて感動して泣けて笑いました」
やはり、簡単な一言では済まなかった。
熱い感想は外にも聞こえていたのか。数人が顔を覗かせた。ゆづきと結衣香は笑顔で対応した。
小さな子供も増えてきた。ゆづきは一箇所に集めて絵本を開いた。紙芝居の要領で読み始めると、子供達は笑顔で興奮した。主人公の危機には頬を赤くして、がんばれ、と立ち上がって叫んだ。
「この話はこれでおしまい」
すると子供達は、もっと読んで、と押し寄せてきた。
「次はどれにしようかな」
その声に子供達が弾かれたように走り出す。各々が選んだ絵本を抱えて、これにして、と詰め寄った。
揉みくちゃにされたゆづきは、わかったよ、と楽しそうに笑って言った。
「いらっしゃいませ、ようこそ賢者の館へ」
明るい声が客達を温かく迎える。賢者が住まう山深い印象はまるでなく、賑やかな大家族のような時を過ごしていった。
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担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
145人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年08月22日
参加申し込みの期限
2015年08月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年08月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
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