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パーフェクトワールドⅢ ~迷い仔達は異界の城に踊る~
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2つの鍵が揃い、『世界を結ぶ扉』が開かれる。けれど、
「うーん、何だか薄い膜のようなものがあるのです」
扉を開けた先の光とも闇ともつかない空間を指でつんつんとして、
椿 美咲紀
。
翼獣ルークが美咲紀の隣で首を傾けるその背を見遣りながら、クローネが肩を竦めた。
「鍵は開いたけど、正確には扉はまだ開いてないのよ。開けるのは、この私」
津止 孝道
先生の近くに
骨削 瓢
が位置取っているのを確認して、
「それじゃ、開けるわよ」
と、クローネは漆黒の翼を振った。扉を覆う膜が、見る間に消える。
「それで、外の翼獣達は……」
「わかってるってば。一閃、脱いで」
一歩前に進み出た
呉井 陽太
の言葉に応じ、犬杜 一閃に声を投げるクローネ。
一行からしてみれば唐突にすぎる話だったが、一閃は躊躇わなかった。
無言のまま、上に着ていた服を全て脱ぎ捨てる。
腰をくねくね、
ミッシェル・ナイスゲイ
が「いや~ん♪」と声を上げた。
「これは……」
固い声が
ロベルト・エメリヤノフ
の喉を震わせる。
一閃の背には、禍々しく、異様なほどに立派な黒い羽根が1本刺さっていた。
その羽根は、一閃が元よりカラスの眷属だったかの如くに彼の背を彩っている。
「誰か、抜いてやって頂戴。多分もう、本人にはどうにも出来ないから」
クローネの声を耳に、
恵御納 夏朝
は自然と彼の元へと足を進めていた。
「一閃さん、抜くよ」
「……ああ」
唾を飲み込んで、夏朝は一閃の背へと手を伸ばす。
思い切りよく、夏朝は漆黒の羽根を抜き放った。その途端。
「な、何だ……?」
ぐにゃりと歪む世界。その異変の最中で、
新田 亮
は思わず辺りを見回した。
温室が――いや、苺のお城そのものが、その姿を揺らがすや消えていく。
甘やかな色の空が端から鈍色に染まっていくのが、誰の目にも具に分かった。
城が消えた後の足元に広がるのも、愛らしい小花の咲く野っ原ではない。
渇いた大地に、申し訳程度に枯れた色の草が生えているだけだ。
宝石や苺のオブジェは、ごつごつとした無骨な岩々に。
その傍に生える植物はいかにも険呑な見た目で、空にはカラスが幾らともなく舞っている。
遠くに見える森も、可愛さや美しさとは無縁な姿にその見目を変えていた。
(やっぱり、苺の世界は一閃さんが……)
と、
御巫 時子
は胸元に手を握る。そして、
「な、なんか大変なことに……って、わ! きゅーちゃん!?」
桜庭 円
の肩の上にも、もうあの吸血鬼のぬいぐるみはいなかった。
上げられた声に驚いて羽ばたいたのは、1匹のコウモリ。
つぶらな瞳が、かろうじてそれが『きゅーちゃん』だと円に認識させる。
(ああ、絵の中で見たのはこの世界の姿で間違いなかったんですね……)
ぷーちゃんを腕に抱いて胸の内に
屋敷野 梢
が呟く中、
「見ろ! ヨク達の仲間だ!」
と、
八神 修
が遠くに見える翼獣の群れを指差した。
陽太の肩に止まって、半分自棄のような声でクローネが言う。
「ほら、早くあいつらを帰しちゃって。こんな世界、見てたって少しも面白くないでしょ」
その声を耳に、翼獣と縁を紡いだ者達は、急ぎ翼獣達を保護する為に動き出した。
翼獣が、また1頭、扉の向こうへと消える。
それを見送って、美咲紀はふうわりと微笑した。
「これで野っ原の翼獣達は皆、元の世界に帰れたはずなのです!」
梢が伴っていた翼獣達も、ぷーちゃん以外は既に扉の向こうに旅立っている。
ルークが、名残惜しげに美咲紀へと頭を擦り寄せた。
「ルーク……うん、私達ももうお別れだね」
その時が間近に迫っているのをルークの反応に察して、寂しげに目を細める美咲紀。
その肩に、修がぽん、と優しく手を置いた。
「笑顔でお別れしよう。……ここまでありがとう、ルーク。ヨクも」
くくると鳴いて、2頭の翼獣は仲間達の後を追い掛ける。
その姿がこの世界から消えるのを、美咲紀と修は切ないような気持ちで見送った。
もふもふもふもふ、翼獣ミケに埋もれるようにしてその毛並みを堪能しながら、
「ちょっと寂しいけど、ミケ達にも帰る世界があるんだもんねぇ」
と、
壬生 由貴奈
が声を零す。
ミケは、しょうがないなという顔をして、ただ、由貴奈にされるがままになっていた。
翼獣リブの背をぽんぽんとするのは、
楢木 春彦
だ。
「今までありがとな。凄ぇ助かったぜ」
当たり前だと言わんばかりに、リブがツンと顔を上げる。
「っはは、なんだかんだ付き合ってくれたリブって、世話焼きな姐さんみてぇだよな」
言って、春彦は朗らかに笑った。
別れの切なさを胸に燻らせながらも、元の世界に帰すのが正答だと春彦はよく知っている。
「……またどっかで逢えたら嬉しいぜ」
春彦の言葉に、リブは応じるようにして喉を鳴らした。
「そっか……帰るならお前ともお別れ、だよな」
しゅん、と表情を曇らせるのは
来島 アカリ
。
「ライ、短い間だったけど、色々ありがとな。お前のおかげでちょっとは頑張れたと……って、うわ!?」
真摯に言葉を零すアカリを、翼獣ライが思い切り突いた。
真っ正面から向き合っていたので、アタックを食らったのは背中でなく腹である。余計に痛い。
「っ、何だよもー! やめろって!」
けれどもライは、ふん、とどこか挑戦的な顔。
アカリは、ぱちぱちと瞳を瞬かせた。
「……湿っぽいのはやだって?」
ぐるる、ライはちょっぴりだけ不機嫌そうな声を出す。
その通りだと、言っているのだ。
「ったく、もー、素直じゃねーんだから……俺も人のこと言えねーけど……」
ライが、もう一度アカリの腹に頭を寄せる。今度の一撃は、優しかった。
「じゃあ……またな、ライ。さよならじゃなくて、また」
雷の目を持つ翼獣は、アカリの言葉に満足げな顔をしたのだった。
その様子に、翼獣ミーシャを思う存分撫で回しながら、ロベルトは口元を柔らかくする。
ミーシャが、別れを惜しむようにくるると喉を鳴らした。
「そっか、そうだな……なんだか寂しいね、ミーシャ。元の世界でも、元気で」
ミーシャの舌の温もりが、ロベルトの頬を撫でる。
くすぐったさに、ロベルトはあははと笑った。
「大丈夫。来島の言う通り、きっとまた会えるよ」
いつになるかはわからないけれど、そんな日が来る気がするのだと。
ロベルトは、ミーシャの頭をぽふぽふとしてやった。
「……そうだ。色んな世界の扉があるなら、可能性はゼロじゃねえ」
だから絶対にまた会おうと、
卯木 衛
は翼獣カイに笑い掛ける。
そうして、衛は自身のドックタグをカイの足に結んでやった。
「これ、再会の約束! 絶対、絶対だからな!」
くぅ、とカイが鳴いた。くぅ、くぅ、くぅ、と、何度も何度も。
共に在った証を刻みつけるように、己も、その約束を忘れないとでも言うように。
黄色の瞳を、せめて今ここでは、衛は涙で湿らせるつもりはない。
再びを約束したから、一時の別れは、笑顔を以って迎えよう。
陽太も、ここまで共にやってきた翼獣ムクの背を、頭を、どこまでも優しく撫でていた。
胸に溢れる感謝の気持ちを、ありったけ込めて。
「元気でね、ムク」
つん、とムクの鼻先が陽太の顔に触れる。
頬に頬を寄せられて、陽太はくすぐったいよと笑った。
(正直に言うと、少し寂しいけれど……)
だからといって自分達の世界で共に歩めるわけではないとは、
勅使河原 悠
の胸の内。
「レオ……本当に、ありがとう」
抱き締めれば、常に傍らにあった翼獣レオの温度が心と身体の芯まで染みた。
元の世界で、仲間達と一緒に幸せに暮らせますようにと。
祈りと感謝を込めて、悠は馴染んだ温もりを送り出すのだ。
梢は、抱いていたぷーちゃんを地面に下ろしてしゃがみ込む。
「……ね、ぷーちゃん。私たちは、たぶんここでお別れです」
みゅう? と首を傾けるぷーちゃん。
込み上げる愛しさと切なさに、梢は目元をくしゃりと和らげた。
「お姉ちゃんからのお願いです。幸せに……そして、強く育ってください」
みゅうみゅうと、ぷーちゃんが梢の足元に擦り寄ってくる。
何かを察して、その何かが悲しいものだと知って、梢に全身で甘えている。
そんなぷーちゃんを、梢は優しい手つきでなでなでした。
「大丈夫……私、何度もぷーちゃんに救われてたんですよ? 今だって」
もしもう一度会えたら、と紡ぎ掛けて、梢は首を横に振る。
今はお互い、自分達の世界を生きよう、と。
ぷーちゃん達と共にあった時間が、梢の胸で光を放つ。
「――大好きだよ、ぷーちゃん」
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冒険
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20人
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20人
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2016年10月15日
参加申し込みの期限
2016年10月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年10月22日 11時00分
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