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帰宅して間もないのか。二人の姉弟は制服姿で部屋の掃除に励んでいた。
ジュスト・ランベール
は大きな木製の机の下に潜り込んだ。手にした雑巾で床を熱心に拭いた。すぐに金色の髪は汗でしっとりと濡れる。顎先からは汗が滴って床に飛沫を残し、透かさず雑巾を動かして拭き取った。
「こんなもんかな」
四つん這いの姿で後退して顔を出す。途端に笑顔となり、新鮮な空気を美味しそうに吸った。
部屋の隅には
レナ・ランベール
の姿があった。猫脚のキャビネットの上に置かれた細々とした物に小さなモップを当てていた。細かい動きは頭にも伝わって金色のボブが小刻みに揺れる。片方の足を苛立たしく動かして遂には床を踏み鳴らした。
「なんであたしが!」
「あの、姉ちゃん?」
ジュストの呼び掛けも耳に入らない。レナは赤い双眸で振り向くとモップを床に叩き付けた。
「あーっ! 掃除が面倒でー、心が折れるー!」
レナは頭を抱え込むようにして叫んだ。
ジュストは軽く息を吐いて傾ぐような姿で立ち上がる。歩きながらボサボサの髪に手をやり、転がっていたモップを回収した。
「この部屋だから気持ちはわかるんだけど」
フローリングの部屋は相当に広い。幸いなことに家具は少ないので雑巾掛けには適していた。
明るい表情でジュストはレナに雑巾を差し出した。
「僕がモップをやるよ。姉ちゃんは雑巾を頼むよ」
「それも面倒なんだけど!」
怒りながらも雑巾を引っ手繰って足元に落とす。上から踏ん付けると足で拭き始めた。まるで競歩の選手のように大きく腕を振った。
「二人でやれば終わるのも早いよ」
前向きな姿勢でジュストはモップを使った。隅々にまで目を配る。
「何かな?」
壁とキャビネットの間に一枚の紙のような物が挟まっていた。指を入れる程の隙間はなかった。モップを限界まで突っ込んで真横に動かす。何回か繰り返すと床にひらりと落ちた。裏返しになったそれを拾い上げると、一枚の写真であった。
目にした瞬間、ジュストは間延びした声を上げた。
「この写真、こんなところにあったんだ」
「おっ、何の写真~?」
興味を示したレナは雑巾をほっぽり出して駆け寄る。姉弟は肩を引っ付けて一枚の写真に見入った。
少し色褪せた写真には幼い姉弟が肩を組んで写っていた。二人の笑顔はどこかぎこちなく、姉の回した腕は弟の細い首を少し締めているようにも見えた。
「姉ちゃんは覚えてる?」
「……あー、こんな事もあったっけー。第一回ボコボコ選手権大会であたしが優勝した時に記念に撮った一枚ね!」
レナは挑戦的な笑みで拳を握る。ジュストは少し引き気味の顔で頭を左右に振った。
「勝手に話を作らないでよ。この写真は仲直りに撮ったものだけど、元は姉ちゃんが僕のことをチビ呼ばわりするから喧嘩になったんだし」
「チビにチビって言って何が悪いのよ。ほら、写真でだってわかるくらいチビなんだし、いいじゃない」
写真の二人は確かに身長に差があった。レナの言い分は正しい。ただジュストに気落ちした様子は一切なかった。反対に姉の方を見て少し誇らしい表情を作る。
「昔は小さかったけど、今では僕の方が一センチくらいは高いよね」
「ボサボサの髪でごまかしてるくせにー。あ、踵を一センチくらい上げてズルしたかもね!」
「そんなことしないよ。それに髪で一センチは無理だよ」
「じゃあ、学校の身体測定の前日に丸坊主にしてみてよ。そしたら信じてあげる」
レナはバリカンを持つような手付きで、ブイイイイン、と口で言った。ジュストの側頭部にグリグリと手を押し付ける。
「ちょ、ちょっと姉ちゃん、痛いよ」
「丸坊主は?」
「む、無理だよ。恥ずかしいじゃないか。それに成長期になったら身長は伸びると思うよ。僕は男だからね」
やや顔を上げてジュストは言った。レナは胸を張って対抗した。
「牛乳を毎日、飲んだからって急に大きくなったりしないし、あたしを上から見下ろすような真似をしたら絶対に許さないんだからねっ!」
「そ、そ、そんなこと、考えたこともないよ、はは」
緑の瞳がそれとなく真横に流れた。レナの訝しげな眼が追い掛けてきた。
「まー、そんな大それたことを考えてんなら、また昔のようにボッコボコにしてやるだけだよ!」
「そんなことしたら、またパパとママに怒られるよ」
「昔もそうだけど、あたしは怒られてもめげないし? 痛くも痒くもないんだからねっ!」
レナの声が熱を帯びる。怒気を感じさせる眼付きにジュストは即座に話題を変えた。
「その、昔話もいいんだけど、掃除の方を頑張ろうよ。パパとママの目もあるし」
「別にやらないとは言ってないって! 怒られるからとかじゃないしー」
少し唇を尖らせてレナは雑巾へと引き返す。足で踏ん付けて適当に足を動かした。
「あーあー、掃除してると色んなことを思い出しちゃうー。やる気が失せるねー」
「僕も頑張るから姉ちゃんも真面目にやってよ」
「やる気がー、お空の彼方に連れていかれちゃうよー。お掃除の魔力ねっ!」
レナは笑顔で言い切った。ジュストは半ば諦めて掃除を再開した。それとなく目には決意が滲む。
姉ちゃんよりも大きくなってやる。そうすれば力だって上回るはず。
「あんたはあたしには絶対に勝てない! 下剋上を狙うんなら、もっともっと身体を鍛える事ねっ!」
「……考えてないって」
踏ん反り返るレナにジュストは弱々しい笑みを返した。モップを使いながら静かに息を吐く。
掃除には魔力がある。そんな言葉が頭を過るジュストであった。
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担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年11月04日
参加申し込みの期限
2015年11月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年11月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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