酷く荒れ果てた礼拝堂。
争いの跡が色濃く残されており
床には割れたステンドグラスの破片が散乱している。
教壇の下には隠し扉があり
そこから地下室へと降りられる様だ。
中央にぽつりと佇む薄汚れた天使像は
どこか泣いている様にも見える…。
えっと…。
私の教会というわけではないのだけれど…。
うん…。そうだね。
その人達が今幸せなら
この子にとっても、それは幸せなことなのかも。
でももし、その人達が
この子を忘れてしまっていたらって考えると
私はちょっと、悲しいかな…。
(淋しげに目を伏せた後、気を取り直す様に穏やかに笑み)
私は勿論、忘れないよ。
ずっとずっと、この命が燃え尽きるまで
この子とこの教会のことを覚えておくの。
…貴方ってまるで、神父様みたい。
多分、そうなんだよね。
あの子の性格は、私にちょっと似てる気がする。
うさぎ飼ってる人って少ないの?
可愛いのにねー…。
この島には猫が多いからかな?