酷く荒れ果てた礼拝堂。
争いの跡が色濃く残されており
床には割れたステンドグラスの破片が散乱している。
教壇の下には隠し扉があり
そこから地下室へと降りられる様だ。
中央にぽつりと佇む薄汚れた天使像は
どこか泣いている様にも見える…。
うん…。
手を出したくなっても私達の事を思って
敢えて必要以上に手を出さない様にしてくれているのかも。
猫の神様に尋ねたら、あの子は何と答えるかしらね。
一途と言えば聞こえはいいけど
私のこれは恋や愛というより呪いに近いわ。
だから、私に想われている人はもしかしたら不幸かも。
自分がそれだとか、考えたことはないけれど
恨みより、可哀想だと思う気持ちの方が
強いことは確かね…。