酷く荒れ果てた礼拝堂。
争いの跡が色濃く残されており
床には割れたステンドグラスの破片が散乱している。
教壇の下には隠し扉があり
そこから地下室へと降りられる様だ。
中央にぽつりと佇む薄汚れた天使像は
どこか泣いている様にも見える…。
…男関係なら、か…。
(ぽつり呟いて。
三日月を模した香水瓶を取り出し
切なげに、愛おしげに目を細めてそれを眺める)
…貴方はいつも、私を幸せにも不幸にもするね…。
今度はいつ、私を思い出してくれるの?
貴方がいないと、私は幸せにはなれないのに。
貴方じゃないと、私は駄目なのに…。
…会いたいなあ…。