酷く荒れ果てた礼拝堂。
争いの跡が色濃く残されており
床には割れたステンドグラスの破片が散乱している。
教壇の下には隠し扉があり
そこから地下室へと降りられる様だ。
中央にぽつりと佇む薄汚れた天使像は
どこか泣いている様にも見える…。
(抱きかかえた黒ウサギに視線をおろし)
『もうすぐ家に迎えて一年くらいにはなるでしょうか』
『当時捨てられてたこの子を迎えたのが中学の時でしたから』
『今となっては私の数少ない家族の一人ですよ』(もふもふ)
『後押ししてくれるだけの力は、貸してくれるのですね』
『では私も少しだけ…出来ればこの子を少しだけ抱いていてくれますか?』
『大人しい子なので、暴れたりはしませんから』
(お祈りに向かうために、抱えている黒ウサギを冴来さんに差出し)