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【スノードームの道】
その日の
御巫 時子
は、ペンギンさん! な気分でありまして。
「こんにちは、ペンギンさん……」
やってきました水族館、もちろん直行するのはペンギンコーナーです。よちよちと歩くペンギンさんたちの姿に、時子は、にっこり!
おまけに今日の彼女のお召し物は、可愛らしいペンギンパーカー。ふぁさっとフードをかぶりますと、お仲間だとでも思ったのでしょうか? ペンギンたちはガラスを隔てた時子へと向かって、よちよちよち。
「ふふ……私と、お話しましょうか? ペンギンさん」
鳥たちと会話ができる素敵なろっこんで、彼らとひと時、楽しいおしゃべりを……なんて思った、その時でした。
「……あら?」
ひとつまばたきをした瞬間に、ぱ、と移り変わった視界。
気付けばまあるい、球状のガラスの中。ふんわり、ひらひらと舞う雪……それに、ペンギンさん!
「あらあら。どうしましょう……?」
なんておっとり、時子さん、まったく動じませんでしたけれど。
突然、スノードームの中……とはいえ見回せば、ガラスの向こうで優雅に泳ぐ、ペンギンさんたち。時子のやわらかい膝の上には、親子でしょうか? 小さな雛とお父さんペンギン、二羽のペンギンさんが特等席とばかりに陣取っておりまして、もう、可愛らしいことこの上ないのです。
「まあ……雪が降っていますね。綺麗……でも、寒くはないみたい」
手のひらの上に落ちた雪のひとひらはすぐにも溶けて、冷たくもなく寒くもなく、むしろ心がほっこり、あたたかいくらい。時子は瞬く間に幸せな気分に包まれて、ふわりと膝の上の二羽を撫でました。
ペンギンの雛は雪がお好きの様子で、ぱたぱたとフリッパーをはためかせて、嬉しそうにぱたぱた、ぱたた。
ドームの中は、無重力。不思議な、けれどとっても心地の良い感覚……時子はのんびりふわふわ、ふわり、ふわり。
そんな彼女を、ドームの外を泳ぐペンギンさんたちは、時折興味ありげに覗き込みながらに、すいすい、すいすい。なんとも気持ちが良さそうです。
「ぶつからないように、気をつけてくださいね……あら?」
そうろっこんで伝えようとしたら、どうやら向こうには、声が届かないようです。けれどこつこつ、厚いガラスをノックしてみますと、ペンギンさんたちは一斉にくるりと時子を見て、すいすい。集まってきて、くりくりとした瞳で時子を見つめてきて……声は届かなくても、時子は嬉しくて、ほっこり。
「ふふ。気持ちよくって、可愛らしくって……素敵な夢ですね」
あんまり幸せで心地良くて、時子はついつい、うとうと。眠くなってきてしまいました……こくり、こくりと首が落ちかけたところで、見れば膝の上の二羽のペンギンさんたちも、揃ってうとうと。目はしょぼしょぼ。眠そうです。
時子はふんわり、胸の中に親子のペンギンを優しく抱き入れまして、ころりと無重力のベッドへ身体を横たえます。このまま、大好きなペンギンさんたちと一緒に、ゆったり眠りについたなら……どんなに気持ちが良いでしょう。
ひらり、鼻先に落ちた雪にも、ほっこり、にっこり。
「……おやすみなさい、ペンギンさん……」
そうして、すやすや。優しい眠りへ身を委ねた時子。
スノードームのまわりをすいすい、自由に泳ぐペンギンたちが、いつまでも、それを見守っておりました。
締め切り。いかに売れっ子作家である
山野 無花果
とて、その無慈悲な終焉から逃れる術はありません……いえ、まぁ、ちょこっと伸ばしてもらったり、なんてことは出来なくもないかもしれませんけれど。
ともかくそんな締め切り間近、ちっとも進まなくなってしまった万年筆をひとまず置きまして、彼は散歩へと出かけることにしました。気分転換というのは、ことのほか重要なものでありまして。
煮詰まった思考をリフレッシュするべく、ゆるりと散策する無花果の前へ、何やら不思議なものが現れたのは、疲れた作家を労うため、気の利いた誰かの計らいだったのでしょうか?
(ふむ。奇妙なことはあるものだ)
スノードーム。何故だか郷愁の念を誘う、狭くてちっぽけで、素敵な空間。それを外から眺めた無花果は、執筆に行き詰まりどうにも複雑に入り組んでしまった頭の中が、すうっと綺麗にほどけてまっさらになっていく感覚を覚えて、
(しかし、こんなのも、存外悪くはないな)
いつも平坦な表情に、うっすらとながら口元を緩めて、自然と小さく笑みを浮かべました。
まさしくそれは、不思議な光景……雪降るドームの中で、親子のペンギンと一緒にすやすやと静かな寝息を立てる少女、時子。外側には、幾羽ものペンギンたちがすいすいと、彼女を見守るようにして泳ぎ回っております。その幸せそうな寝顔には、無花果の心までもほっこり、じんわりあたたか。
(……ん? ひとつきりではないのか)
気付けば視界の端に、別のドームもちらりと見えまして。彼は、これは素晴らしい散歩道を見つけたとばかり、見れば無数にあるらしいドームを順に眺めていくことにしました……この時ばかりは、締め切りのことなどスッパリと忘れてしまいながらに。
けれど、無理もありません。その光景はあまりに幻想的で、不思議で、美しくて、どうしようもなく、興味をそそられてしまうのです。無花果はゆっくり、幾つものドームを覗き込んでいきます。
畳んだ傘と思い出を胸に、膝を抱えてまどろむ、顔見知りの
五十士 柊斗
。
(五十士じゃないか。きっとあの傘は、彼にとって大切な、何か象徴的なものなのだろうな)
朝鳥 さゆる
に、
篠崎 響也
。ふたつのドームから漏れ聞こえる音、不思議なアンサンブル。
(何て、心地の良い音色だろう……不思議な協奏だ)
ベッドに寝転ぶ
桜 月
、テディベアを抱いて漂う
滝原 レオン
。
抱き合いながらゆらり、ゆらり。寄り添い合って眠る、
小山内 海
と
御剣 刀
。
彼らはぼんやり、夢の中。
(……創作意欲をかきたてられてしまうじゃないか)
ON AIR!
仲村渠 鳴
、
獅子島 市子
に
桃川 圭花
の響かせる、その素晴らしい歌声には、
(きっと、プロの歌い手なのだろうな。つい聞き惚れてしまう……)
無花果のみならず、多くの人々が足を止め、耳を傾けています。
歯車、ぬいぐるみ、特徴的なドームでくつろぐ
呉井 陽太
。隣にはビリヤード台、のんびりと読書を楽しむ
須崎 蒼志
。
「……友人か?」
「え? ああ……」
どうやら共通の知り合いであるらしい、
鴻上 彰尋
へと気まぐれに声をかけてみますと、彼はふたつのドームを眺めて微笑み、
「そんなところです」
漂う本に、原稿用紙に。
薄野 一月
のドームには、大いに親近感を抱いてしまいます。
(同業者、だろうか? どんな物語を綴るのだろう……いつか、読ませてもらえたなら)
そのお隣、バイクのライダースーツやヘルメットなど、いかにもアクティブな物品に囲まれた
楢木 春彦
のドームへ、無花果はふとメモ帳を取り出しさらさらとペンを走らせ、丸いガラスへとぺたり。
『そこから世界は、どう見える?』
何やら勉強中らしき春彦は、顔を上げてメモと無花果の顔を見つけるなり、にっ! 笑って、親指を立てて見せました。
(もし自分が、この中に入ったら……どうなるだろう?)
どのドームへも、はらはら、儚く降り続ける雪。
(降るのは雪ではなく、原稿用紙になってしまいそうだが……あの中から見た景色は、それは美しいのだろうな)
想像します。もし無花果自身が、ドームの中に入ったなら。
そこにあるのが、例えば書きかけの原稿だったりしたなら、誰にも邪魔されず、思う存分に執筆へ打ち込むことができて、さぞはかどることでしょう。
(いや、それより……『彼女』があの中へ閉じ込められてしまったなら、とすればどうだろう。スノードームの中へ囚われたヒロイン、王子様がそれを見つけ、ガラス越しに……)
無花果の代表作、『コイネコ』シリーズの主人公たる彼女を思い浮かべたなら、もう彼の思考は止まりません。巡るイメージ、スノードームの中から解放された彼女が、にっこり! 無花果へと微笑むのです。
「……ん?」
突然、がっしと掴まれた腕。何事かと振り返りますと、そこには見慣れた顔が。
「ああ、担当さん。君か。なんだ、そんな必死な顔をして……原稿? 締め切り?」
ばったり出会った、それはいつもお世話になっている、編集部の担当さんでありました。どうやら、間近に迫った締め切りを前にふらりと自宅を抜け出した無花果を、慌しく探していたようです。
はっとして思い出す現実、未完成の原稿……けれど無花果は、涼しい顔で言ってのけました。
「大丈夫、心配しなくていい。今ならすぐにでも書き上げられるだろう。それより……君もほら、この光景を楽しまないか?」
スノードーム。にわかに出会った素敵な現象は、少しばかり疲弊してしまった彼を、すっかり癒してくれたようです。
そして、最後に。
「……ああ、これは……どうだ。なぁ、素晴らしいじゃないか」
散歩の終わりに、無花果は、出会ったのでした。
雪降るドームの中、黒髪の歌姫。傍らに、ギターを携えた熱きロッカー。ふたりの作り出す、鮮烈な音楽に。
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3人まで
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学校生活
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定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年07月15日
参加申し込みの期限
2015年07月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年07月22日 11時00分
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