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リトルスノー・リトルガーデン
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【『スノードーム』】
そう……曲名はまさしく、『スノードーム』。来る冬へと向けて、
黒依 アリーセ
が丹精を込めて書きあげた、とっておき。彼女の所属する軽音楽部では既に幾度かの練習を経て、その部長である
雨寺 凛
にとってももちろん、力のこもる一曲です。
ガラスの向こうで、アリーセがうなずきます。ガラスのこちらで、凛が笑みを浮かべます。合図は、それだけで十分。
歌が……響きます。
♪
……閉じたガラスの 中でたゆたう
外の世界を 眺めうつろう
♪
世界を隔てる 壁に手を当て
歌を紡ぐ 伝えたくて
舞い降る雪が 音に変わる
♪
青いバラと 七芒星が
ガラスを超えて 歌を届ける
♪
舞い降る音が 揺れて煌めく
歌う声と 響くギターが
♪
惹かれあって 世界を繋げる
煌めく音が 想い届ける
壁を越えて 重なる手が
♪
重なる歌が 二人を繋げる
♪
雪が止んで 音が消えても
繋がる手───
♪
「
───そのままに
…………」
最後の詞を、アリーセがそっと、唇に刻んだ……その、瞬間でした。
ぱぁん……! と、まばゆい光が、彼女を中心に弾けて。
ひらひら、はらはら……やがてあたり一面に舞う、儚げで小さな燐光たち。季節にはちょっぴり早い、白い雪。
「アリーセちゃんっ!」
「……あ……凛、さん?」
ぽふん、とアリーセの胸へ飛び込み、ぎゅうっとその背を抱いた凛。触れ合う体温、そのあたたかさ。やわらかさ。
スノードームは、その役割をつつがなく終えたのでしょうか? まん丸のガラスは弾けて、無数の光となって、空へと散りばめられて。少しずつ、ひらり、ひらりと、その場の全ての人々へ、等しく降り落ちていきました。
ぎゅう、と包み込む、彼女の優しいぬくもり。
「えっへへ。サイコーだったね、アリーセちゃん♪」
ぱちん! とウィンク。いつだって彼女は、凛は、そんな風にして明るくて、素敵なのです。
あの心地の良い空間に身を浸すひと時が、どうやら終わりを迎えてしまったらしいことには、一抹の寂寥感が胸を占めてはいるものの。
「……ふふ。ええ、本当に……最高だったわね」
いつの間にやら、左手に握り込んだ青い薔薇、滑らかな花弁がひとひら。いつも身につけている手袋の下には、七芒星……歌詞にも盛り込んだそれらは、アリーセの願いの象徴です。
(……『不可能を、可能に』。いつか……)
ふたりは手を繋ぎ、雪のように降りてくる、空に輝く雪を仰ぎ。それらが消えてしまうまで、眺め続けました。
「……ん? ああ、分かってる」
くいと袖を引っ張られ、振り返った
山野 無花果
は、ちょっぴり不安顔の担当さんへ、深くうなずきました。
執筆作業の追い込み中、どうにも回らなくなってしまった頭へと新たな刺激を呼び込み、リフレッシュするために繰り出した散歩道。その恩恵たるや素晴らしく、眺めたスノードームの数だけ、いえそれ以上に、今の無花果の中には、作品のネタと創作意欲が渦巻いております。
ドームの中にはどれも、そこでくつろぐ主を安らがせるものが満ちていたようで、彼らの表情はいずれも、底抜けに幸福そうで。それらのひとつひとつが、覗き込む無花果までもを心穏やかに、前向きにしてくれたようです。
家へ戻れば、まだまだ書き上げなくてはならないページが、何枚も残っています。けれどもう、彼が二の足を踏むことはありません……残りをすぱんと気持ちよく仕上げてしまえるくらいには、あのドームたちに力をもらうことができたはず。
「さて、戻るとするか。良い気分転換になった」
感謝の念と、そして新たに湧き上がる気力を胸に、無花果は帰路へとつきました。
ぱさりと首の後ろへ落ちた、ペンギンパーカーのフード。
ぼんやり周囲を見回して、
御巫 時子
は、きょとん。
(……元に、戻ったみたい。やっぱり、夢だったのでしょうか?)
何だか現実感が無いものの、心は確かに、羽のように軽くて。
来たときと同じ、あの水族館……けれど気付けばきらきら、あたりは何だか光に満ちていて、空気が輝いているようにも見えました。
ペンギンさんたちが見せてくれた、素敵な、幸せな、ひと時の夢。
(あら……)
そんな風に思ったところで。
時子は、見つけたのです。ペンギンプールに浮かぶ氷の上で、ぱたぱたと翼をはためかせている、あの親子のペンギンたちを。ろっこんで話しかけてみれば、二羽のペンギンさんは興奮したように、口々に時子へ言いました。
たのしかったね! きもちよかったね! またいっしょに、おひるねしようね!
「……ええ、とっても。またいつか、抱っこさせてくださいね? ペンギンさん……」
時子はやっぱり、のんびり、にっこり。
副会長、何やってるんですかー? なんて、顔見知りの生徒たちにかけられたそんな言葉に、
「ははは、見られてしまったな。気をつけて帰るんだぞ?」
八神 修
は苦笑いを浮かべながら、けれど晴れやかな気持ちで、彼らへ手を振り返しました。
現象はすっかり収まったようで、ドームの中に漂っていた思い出の品々は全て、あるべきところに戻ったようです。子猫たちもきっと、今は自宅で、修の帰りを待ち侘びているのでしょう。帰ってドアを開けたなら、きっと揃ってみいみいみい、にゃあにゃあと、賑やかな声で出迎えてくれるに違いありません。
(そうとなれば、早く帰ってやらないとな)
修は、儚く散って降り落ちて、やがて地面に吸い込まれるようにして消えていった、燐光のような雪を最後まで見届けると、くるり。踵を返し、歩き出します。
スノードームの、終わり際の気まぐれでしょうか? 何故だか手の中に残った、カフェニャテ……デフォルメされた自分と仲間たちのラテアートを眺めて楽しみ、ちょうど良い苦味と甘味のハーモニーに舌鼓を打ちながら、修は歩き去って行きました。
儚く雪降る、
スノードーム
。今日の日にいくつもの笑顔を生み出してくれた小さな箱庭は、ひとまず光となって、ほどけて消えていきました。
けれど、いつかまた……あるいはちょっぴり、心が荒んだ時。何だかいらいらとして、心が落ち着かない時。それを望む誰かのところへ、そしてあなたのところへも。
あの素敵な空間は、再び、現れてくれるのかもしれません。
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あとがき
担当マスター:
墨谷幽
ファンレターはマスターページから!
墨谷幽です。『リトルスノー・リトルガーデン』のリアクションをお届けいたします。
突然ですが、ちょっと余談を……とてもあたたかい素朴な絵を描かれることで知られた、とあるイラストレーターさんがおりまして。
ふとしたきっかけで知り、にわかながらにファンになってしまったその方が、残念ながら昨年に亡くなられてしまった際、改めてそのプロフィールについて調べてみたところ、実は著名なスノードーム・コレクターであり、なんとも素敵な響きの『スノードーム美術館』なる場所の会長も務めておられた……なんてことを知って、なるほどそんな一面もあったんだなぁ。と感心したのを、ふとこのシナリオの執筆中に思い出しました。
その後テレビで、そんな古今東西のスノードームを集めた美術館の映像を見る機会もあり、きらきらと綺麗で、眺めているだけで楽しくなってくるような多種多様なスノードームたちに、ついつい目を奪われてしまいました。
つまりはそういったこともありまして、墨谷も以前から多少なり、スノードームには興味があったりしたのでした。
精緻な芸術品にも見えるスノードームですけれど、これが調べてみると、案外お手軽、簡単に作れてしまったりもするみたいですね。
ドーム状のガラスこそ調達しにくいものの、たとえば空き瓶などに好きなオブジェを入れて、雪の代わりにきらきら綺麗なラメやビーズ、水に液体のり……そんな材料だけでも作れてしまうそうです。
ご興味のある方は、手作りスノードームにも挑戦されてみてはいかがでしょうか。墨谷もそのうちチャレンジしてやろうと、構想を練っているところであります。
最後に、今回のシナリオはすべからく、『
綿串
』イラストレーター様の素敵なスノードーム企画があってのものです。
この場をお借りして、厚くお礼を述べさせていただきます。ありがとうございました!
それでは、今回もご参加をいただきまして、ありがとうございました。
またの機会にお目にかかれますことを、心よりお待ちしております~。
お疲れさまでした!
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
学校生活
恋愛
SF・ファンタジー
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年07月15日
参加申し込みの期限
2015年07月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年07月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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