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【静かな宝探し】
木次 要
は、言わば雑食。興味が向けばどんなものでも手に取りますし、実際ジャンルにとらわれず、様々な本を読み漁ってきました。そんな彼女にとって、ここ『思ひ出』の棚に納められたランナップたるや素晴らしく、
(やっぱり、すごいわよね)
学校の図書室や、街の図書館でもちょっとお目にかかれないような、古めかしくも素敵な本たち……そんなものが店内に、所狭しと並んでおりまして。特に、これ! と定めた本を探すのではなく、いくつも手に取ってみてはぱらりと開いて、惹かれる内容であったならそれを席へと持って行き、その日の読書を楽しむ……といったスタイルを好む要にはまさしく、宝探しのようです。
おまけに店主さんのご好意で、小中学生は飲食無料! 太っ腹です。中学生の要には、とってもありがたいお店なのでした。
(さて、今日は何が見つかるかしら……)
手を伸ばし、並ぶ本たちの天をなぞりつつ、その中から適当に引き出してはぱらぱらとめくり、流し読み。小説、画集に写真集、百科事典、何かの論文集のようなものまで、本当に多岐に渡る本たちを、要は内心わくわくとしながら眺めていきます。
と、そのさなかに。
(……何、読んでるのかしら? ちょっと面白そうな本ね)
気になったのは、ふと気付くと隣の棚から取り出した分厚い本へと目を落としている、
恵御納 夏朝
でありました。
『猫の住む島 ~寝子島のいまとむかし』なんて、表紙に描かれた子猫のイラストが牧歌的で可愛らしい、子供にも読みやすく編纂された、寝子島にまつわる郷土資料のようです。
何だか気になってしまい、思わずじっと見つめてしまっておりましたら、
「……?」
「あ。ごめんなさい、ちょっと気になってしまって……」
ふと目が合ってしまい、慌ててそう言った要へ、夏朝はけれどふんわり、微笑んでくれました。
中学生だという彼女が、興味深げに夏朝へ尋ねました。
「そういったものに、興味があるんですか?」
きっと要の問いに、さして深い意図は無かったことでしょう。けれど夏朝にとっては、なかなかに重い意味を持つ言葉ではありました。
「うん……ちょっと、ね」
少しばかり沈んだ調子に、要がちょっぴり、怪訝そうな表情を浮かべます。
思えばこのところ、色々なことがありました。寝子島には常に不思議なことや、奇妙な出来事が満ち溢れているのです。そしてそれらに起因して、夏朝やその友人たちへと、時に明確な危険となって降りかかることも……そう、
あの時
のように。
そんな中で、見知った間柄の誰かや、自分自身や、そして何より大切な半身たる『彼女』のために。今、できることがあるとするならば。
(僕は……知っておきたい)
異変や現象の多くは、大元をたどれば寝子島に伝わる伝承、かの落神伝説に端を発しているのです。今後にも備えて、そうした古くから伝えられる寝子島の郷土にまつわる諸々を知ることは、とても有益に思えます。きっといつか、こうして手にした本から身に付けた知識が、夏朝の大切な人を守る一助ともなるかもしれません。
と。そんな風に物思いに耽っていた夏朝へ注がれる、きょとん、とした要の目線。
彼女もまた、いずれこの島の不思議へと相対することになるのでしょうか? あるいはもう、そこへ半ば足を踏み込んでいたりするのでしょうか。夏朝には分かりません。けれど、ともかく。
夏朝は彼女へ向かって左手を掲げて、猫型パペットのハルくんの口を、ぱくぱく!
「このお店、面白い本がたくさんあって、迷っちゃうニャーッ」
「……そうね。楽しいわよね」
思わずくすりと笑みをこぼした要へ微笑んでから、もう何冊か。夏朝は、お目当ての本を探します。
「……あ、おいしい……」
サンドイッチをぱくりと頬張った夏朝は、ほっこり。ハムと卵、それにレタスを挟んだ、大変にシンプルな一品ではありますけれど、お味はなかなかです。
「でしょ? コーヒーだって、悪く無いのよ」
常連の要は、今日もそんなコーヒーを味わいながら、見つけた一冊をじっくりと堪能します。
要が選んだ本は、夏朝にもちょっぴり触発されたものか、『当世寝子島紀行』という写真集です。まだ今ほどには発展しておらず、黎明期に当たる時代の寝子島を歩いた著者が撮影した、島の自然やそこに生きる人々の表情、そして猫たちの姿をありありととらえたモノクロ写真の数々……それらに情緒たっぷりな紀行文が添えられた、見応え、読み応えも十分な逸品です。
大の猫好きらしい夏朝など、先の一冊に加えていくつかの郷土資料を調べつつも、要がページをめくるとたびたび現れる猫の姿に、思わず横からちらりと覗き込んでは、嬉しそうな笑みを浮かべていたり。
ふと夏朝は、
「ここの本って、借りたりは……できないのかな。駄目かな……?」
「うーん? 貸し出しはしてなかったと思うけど……欲しい本は、購入もできるわよ?」
と要が教えてくれたものの、夏朝がひょいと見せた背表紙につけられた値札には、
「あ……結構、するわね」
「うん」
中学生の彼女には、ちょっぴり手が届かないお値段が書き入れられておりました。
それでも夏朝は、可愛らしい猫のイラストが描かれた装丁が気に入ったらしく、諦められない様子で、
「アルバイトで稼いだお金があるから……このくらいなら……でも、ちょっと厳しいなぁ。でも……」
なんてひとしきり、むむむっと悩んだ末に。思い切って、
「あの。これ、買います!」
と、お買い上げ。
要は、小中学生は無料でいただけるコーヒーを啜りながら、その光景を眺めつつ、
(……大人だなぁ)
小柄な印象の夏朝が、その時ばかりは、何となく大きく見えたりするのでした。
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担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
恋愛
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年07月03日
参加申し込みの期限
2015年07月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年07月10日 11時00分
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