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空を漕ぐブランコ
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鳥たちの囀りにおっとり相槌を打っていた
御巫 時子
は、ふと首を傾げて周囲を見回し、あら……と小さな声を上げました。
「お空のブランコ、ですね……?」
つい先ほどまで、公園のベンチでお弁当を広げて、顔なじみのハトや小鳥とのお喋りを、楽しんでいたはずなのに。気が付けばここは空の真ん中で、時子は長い長いブランコの上に、ちょこんと腰掛けているのでした。
ろっこんでお話していた鳥たちはそのまま、まだ時子の周囲を飛び回っていますが、
「どうしたんでしょうか、私達……?」
そんな時子の問い掛けにも、「くるっくー、もっとおべんとちょーだい」「コーエン? ぼくら公園にいたんだっけ?」「ずっとトキコとここにいたような?」
記憶力の悪い?ハトたちは、専らそんな調子で、さっぱり要領を得ません。
時子も時子で、それ以上はさして不思議と思うこともなく、入れ代わり立ち代わり隣りの座板に止まるハトたちにお弁当を分け与えながら、ブランコの揺れにゆったり身を任せます。
「ふふ、風が心地よいですね……」
こんなふうにブランコを漕ぐことなんて、最近はとんとありませんでしたから、まるで小さい頃に戻ったみたい。ろっこんで鳥の姿になって空を飛ぶのともまた違った、ほっとするような安心するような感覚です。
そのうち、上空からブランコを見つけた他の鳥たちも、時子の所に舞い降りてきました。
「あら? お久しぶりですね……。
少しお話していきませんか……?」
そんなふうに時子は、顔見知りの鳥にも、初めましての鳥にも分け隔てなく話し掛け、鳥たちとの交流を楽しみます。ユリカモメやマナヅル、ハクチョウなどの渡り鳥が下りてくれば、彼らの土産話や冒険談を聞き、疲れている鳥さんがいれば、ブランコの席を詰めたり、自分の肩や膝に乗せたりして、ゆっくりその羽を休ませてあげました。
鳥たちのそんなくつろいだ様子を眺めながら、時子は思うのです。
(私達が気付いてないだけで、もしかしたらこんなふうに、
空のあちこちにブランコがあって……
時々鳥さんがそこに止まっては、羽を休めているのかもしれませんね)
空の止まり木。点々と空に浮かぶブランコの情景を思い描いて、ふふっと時子は笑います。
「今度ブランコを見つけたら、私にも教えてくださいね、鳥さん……」
持ってきたお弁当は鳥たちと分け終え、水筒のお茶でほんわかお腹を温めると、そのうちだんだん眠気が訪れて、時子はロープを握ったまま、うとうと船を漕いだりもしてしまいます。
そのたびにちょんちょんと、肩に止まった鳥にうなじを突付かれ、はっと目を覚ますのですけれども。
「気を付けないと落ちてしまいますね……
ありがとうございます、鳥さん……」
でも、この長いロープのブランコは、少しの風だけで自然に大きく動き。その心地よい揺らぎで、また時子を幸福な眠りの世界へと誘うのです。
そんなことを繰り返していると、だんだんこれが夢なのか現実なのか、その区別も付かなくなってしまうのでした。蒲公英の綿毛を静電気でくっつけて作ったような、ふわもこの雲がこちらにやって来るのを見つけて、
「あんな雲に乗って、寝子島を1周できたら素敵ですね……」
そんなふうに微笑んでいると、いつの間にか自分の座っていたブランコが、その当の雲へと変わっていたりもします。
「まあ……」
握りしめていたロープは、上から下まで数珠繋ぎにつながった、雨のしずくの鎖へと変わり。そのクッションの効いた雲の上で、時子は鳥たちと一緒に飛び跳ねて遊びます。
そんなふうに時が経つのも忘れて楽しんでいた時子は、やがてこのブランコの上に何があるのかを、見てみたくなりました。
滴の鎖は、いつの間にかまた元の素朴なロープへと戻っており、見上げたその先は、うっすらとたなびく雲の中に消え、何がこのブランコを支えているのか、ここからでは見当も付きません。
周りの鳥たちに尋ねてみても、
「ほー、だよ」「ほー」「ほーがいるよ」
返ってくるのはそんな答えだけで、時子は首を傾げるばかり。
「ほう、ですか……?」
どうやら自分の目で、確かめてみるしかなさそうです。時子はろっこんでその身をツバメに変えると、くるくるとロープの周りを旋回して、ブランコから舞い上がります。
「ほーによろしく、トキコー」
鳥たちの声を後に、時子はぐんぐん上昇して雲の中へと入ります。ロープを見失いそうになったら、足で掴んで横に歩いて登ってみたり。雲を抜けて上に出れば、また再び飛び上がって、2本のロープの行方を追います。そんなことを繰り返していたら、そのうち疲れて草臥れてしまいそうなものですけれど、何故か時子はどれだけ飛んでも疲れを感じません。
それどころか、上に近付けば近づくほど、何だか懐かしいような嬉しいような、そんな気がしてくるのです。
(今日は不思議なことが多いですね……)
そうして何度目かの雲海を通り抜け、もう上には太陽しかない、という所まで昇って、ようやく時子は、ロープの終点を目撃するのでした。2本のロープは、繋がった1本のロープでした。
そのロープを鉤爪の間にしっかり挟み、太陽すら覆い隠すほどの巨大な翼を、空いっぱいに広げて。
悠々と時子の頭上を飛んでいる、
あの大きな鳥は──
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
鈴木二文字
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
恋愛
コメディ
SF・ファンタジー
定員
15人
参加キャラクター数
8人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年11月25日
参加申し込みの期限
2016年12月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年12月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
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