修羅場を乗り切れ？！　――原稿を仕上げよう！――｜リアクション

修羅場を乗り切れ？！　――原稿を仕上げよう！――

　――後日。

　『希望戦士ニャンダム　ライデンボルト』が連載されている雑誌がお店に並ぶ。それを見つけた御剣刀はわくわくするのを押さえられなかった。
（自分が関わった漫画が、こうして雑誌になるのはドキドキするもんだな）
　早速雑誌を買い、鞄に入れると「ルヴィアにも見せてあげよう」と家路を急いだ。
　その週から３回連続で雑誌を買う事になる刀だったが、その３つ目の話を読んだ際、モブの中に今回作業に当たったメンバーやルヴィアに似た者を見つけて思わずくすり、と笑った。
　御巫時子も雑誌を購入していた。そして、ゆっくりお茶を飲みながら読み、作業風景を思い出す。確かに苦労も多かっただろうが、皆の頑張りがこの漫画を作ったのだと思うと、胸の奥が熱くなる。
（みなさん、本当にお疲れ様でした……）
　時子は、自然と微笑んでそう呟いた。

「ん？　読みたいの？」
　雑誌を読んでいた桜庭円は、愛猫のにゃーくんが漫画を覗き込んでいる事に気が付いた。にゃーくんは前足でとんとんしながら本の匂いを嗅ぎ、ちょっとうろちょろすると開かれた雑誌の上に載る。
「もぅ、見えづらいよにゃーくん。……もしかして、興味あるの？」
　円の言葉を聴いているのかはさておき、にゃーくんは興味深そうに漫画を見ているのだった。

「買っちゃった……」
　種子島タネは今回得た報酬の一部でライデンボルトの単行本を買っていた。本当は脱稿した帰りにでも本屋で買って帰りたかったのだが、夜遅かったのでお店が閉まっていたのだ。
　今回携わった漫画は６巻目に掲載されるようで、時期が着たら予約しようと考える。そして、家で味わうようにゆっくり読めば、奥深いものを感じ取ったという。

　そして、後木真央はというと……。
「ふぉぉ？！　ほ、本当にいいのだ……？」
「うん、これぐらい朝飯前だし」
　瓜山レイに、Tシャツにニャンダムに描いてもらっていた。だめもとでお願いしたらあっさり受け入れてもらえたのだ。もちろんサイン入りである。大切にしてね、といわれ、真央は嬉しそうに肯いた。

　何はともあれ、今回の一件は無事に終了。アシスタントさんたちも全快し、今日もレイは漫画を描く。
（皆のお陰で俺は頑張れた。何かの形で、恩返しできたらな）
　心からそう思うレイだった。

（終）

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あとがき

担当マスター：菊華伴
ファンレターはマスターページから！

菊華です。
今回は修羅場へのヘルプ、ありがとうございます。
おかげさまで無事に原稿が間に合いました。

メシスタントする人、絵を描く人、と綺麗に分かれてバランスもよかったように思います。
個人的にカレーと鶏飯はいいなぁ、と。ポテサラのっけトーストもいいですねっ！！

その後、原稿は無事に編集さんに渡されまして。
編集さんやアシスタントさんたちは皆さんの腕に唸っています。ともかくお疲れ様でした！

皆様には次の称号をプレゼントします！！
・修羅場の助け人

瓜山さんの関係するシナリオは今後も少しずつやっていく所存ですので気がむきましたらよろしくおねがいします。

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