this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
【ハロウィン】寝子島ハロウィン☆デイズ!
<< もどる
1
…
47
48
49
50
51
…
106
つぎへ >>
さて北玄がしきりと首をかしげながら舞台を降りたころ、
久須部 紀伸
はいそいそとロリポップキャンディーを配布していた。
といっても単なる甘いだけのキャンディーではない。眼球を模したロリポップなのだ。それも、可愛さよりもリアルさを追求した形状で、血管の色までうまく配色されており、なんともギョロギョロしているのである。
正直、結構怖い。……無論、怖いからこそのグッズであるゆえこれでいいのだ。
このキャンディは、その名を『死霊の瞳キャンディー』という。実はこれ、近日公開予定のホラー映画
『死霊の瞳』
の宣伝用ノベルティで、映画の割引券(200円)となるタグが1枚付いており、包み紙の裏には公式サイトへの二次元バーコードも記載されているのである。リアルな眼球のデザインが食欲を減退させるが味はまとも……らしい。
「どうぞ、お願いします。ええ、味は美味しいですからご心配なく」
配布しつつ紀伸は歩く、その姿は『死霊の瞳』の登場人物、狂気の医者『ドクトルデドリ』のコスプレだ。
血らしき染みのついた白衣を着用しているが、しかしよく見ると白衣というより、ベルトのついた拘束服にも見える。顔色はずば抜けて白く、眼鏡の下の表情は不明で、総じて骸骨のような印象を受けることだろう。
もちろん、これは紀伸が本当に半死の状態にあるためではない。彼の高い技術による特殊メイクがなしえたものだ。
紀伸は「KISHIN」名義のホラー系イラストレーターを本業としている。挿絵やクリーチャーデザインの世界ではかなり幅広く活躍しており、緻密なタッチで世界的な評価を獲得していた。たとえ「KISHIN」の名を知らずとも、絵のタッチを見ただけで「あっ! 見たことある!」と気づく人は多いことだろう。
映画『死霊の瞳』は、そんな彼が美術協力した作品である。場面構成、クリーチャーのほぼすべてにたずさわっており、一部ではシナリオや演出にも関与していた。彼の長い活動を見ても、一本の映画にこれほど関与したことは他にない。いわば長年の夢のひとつが、実現したものであるとすら言っていい。
だからこの宣伝の機会を、どうしても紀伸は逃したくなかった。収益を上げられるかどうかより、自分の脳内を反映したような作品を、多くの人に鑑賞してもらいたい、というのが彼の偽らざる気持ちだ。
リッカルド町長をはじめ、コンテストの主催者側に紀伸の熱意は通じた。したがって彼は堂々と、しかも情熱を持って、ノベルティの配布を行っているのであった。
「勇生さん、どうですか状況は?」
紀伸が声をかけたのは……なんとゾンビだ!
けれども、
「えそうですね。飴の出来はかなりいいし、割引券がついていることもあって結構人手に渡りましたけど……」
ゾンビ氏は、ゾンビにしては饒舌すぎる口調で、すらすらと普通に返事した。
それはそうだろう、このゾンビも特殊メイクのたまもの、実際は
多喜 勇生
なのだから。
「それでもまだ、かなり残ってるなあ……」
ぼやくゾンビというのもなんだか牧歌的でよいだろう。けれどもそのメイクは『ど』が三つ付くくらいの本気具合、親兄弟であっても、すぐには勇生とは気がつかないのではないか。
乱暴に巻いた包帯は腐食しており、泥状になった膿が、その間からはみだしている。肌の色も、ついさっきまで土葬されていたかのように最悪だ。ウジがくっついているが、これも今すぐ動き出しそうなほどリアルな造形だった。
「久須部さんどうしましょう?」
と、勇生は自分のカバンを見せた。例の目玉ギョロギョロ飴が、まだまだぎっしり詰まっているのだ。
「まだ数がありますね……よし、仮装コンテストに出場して、映画の宣伝とノベルティの配布を告知しましょう」
「なるほど仮装コンテスト……って、えー! 出るんですかぁ!」
聞いてないよ、という気持ちを全力で表現した声を勇生は出すわけだが、表情のほうは特殊メイクが効き過ぎているのでよくわからない。ただ、「えー!」というのは偽らざる本心であった。
「自分の関わった仕事の宣伝ですからね、必死にもなります。さあ行きましょう」
とドクトルはゾンビの腕をつかんで、どんどんコンテストの運営テントに歩いて行く。
「それは宣伝にはなると思うけど突発すぎて僕、何していいか判りませんよー!」
ゾンビのほうは半泣きだ。
「大丈夫、適当にゾンビっぽくしてればいいんですよ」
「適当に、と言われましてもー」
かくして二人はエントリーシートを記入し提出した。事前に宣伝の許可をとったところ、どうぞどうぞと進められたのである。これを聞きつけたリッカルド町長からは、
「寝子島住民の活躍のお手伝いなのですから、どうぞ思いっきりやってください」
との御墨付きももらった。
「さすが町長、話がわかる!」
思わずゾンビもえびす顔だ。(もちろん、実際は特殊メイクのおかげでよくわからないが)
もらった菓子を食べているうちに、
「お、出番か」
もうすぐ、楢木春彦の順番が回ってくるようだ。今日一日、洋菓子店『Raton』で働いたので疲れはあるが、もうひとがんばり、最後までしっかり楽しもう。
さあて、と立ち上がった彼は、悪魔の姿に扮していた。それも、ぞっとするほど色気のある悪魔だ。そもそも悪魔というのは人間を騙すため魅力的な姿を取るものなので、これでいいのだろう。
そろそろ陽が落ちてきた。舞台にはすでに照明がともっているが、春彦はこれを指示して落とし気味にする予定である。光の加減が難しいが、あとは動きで――と春彦が思案していたのだが、
「とりっくおあとりーとー☆」
背後から大きな声をかけられ、びくっと硬直した。
「春彦君もコンテストに参加してたんだねぃ」
お狐姿の呉井陽太だった。
「なんだ呉井かよ……二度も同じ手で驚かすな」
「二度ともフレッシュな反応で楽しかったよん♪」
見れば、榊彩斗と須崎蒼志も一緒である。
「一番かわいいよーたを…みんなにみてもら、おう」
狸名彩斗はこんなことを言いつつ、熱心に陽太にブラッシングをかけており、
「狸と狐ってコンビっぽいし一緒に出たらどうっすか、って言ってたら、なんか俺も出ることになっちゃって……」
蒼志はたははと苦笑いしていた。
「ちなみにチーム名は『けもけもトリオ』だよーっ♪」
「けもけもトリオって」
と笑っていたら、春彦の名前が呼ばれた。
「よし、じゃ、行ってくるわ。呉井たちも終わったらツッコミに行くからな!」
春彦は軽やかに駆け出していった。なんだか彼らと出会って、緊張が解けたような気がした。
なお春彦のパフォーマンスは、彼の『ろっこん』自分にだけ見える空気の足場を宙に作る技で、三段跳びを繰り返し空中ジャンプを披露するという派手なものとなった。
「ははっ、菓子くれねーと地獄に落としちまうぜ!」
バク転を決め、フィニッシュ直後に春彦が告げたこの一言は、ひときわ多くの歓声と喝采を集めたのである。
<< もどる
1
…
47
48
49
50
51
…
106
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
【ハロウィン】寝子島ハロウィン☆デイズ!
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
1000人
参加キャラクター数
161人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年06月09日
参加申し込みの期限
2015年06月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年06月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!