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ホクホク! 落ち葉でおいしく焼きイモしませんか?
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【パスティーシュと乙女の空想】
新井 すばる
は上機嫌で道を歩いていた。今日は、彼が愛好するシャーロック・ホームズのパスティーシュ
小説が発売される日なのだ。ミステリ研究会の会長である
ブリジット・アーチャー
と共に書店へ出かけ、
首尾よく入手に成功したとくれば、鼻歌が出てしまっても仕方がないだろう。
「ブリジットさん、これからどうする? 喫茶店でゆっくり読書会か、それともボクの家で読む? お茶と
ちくわなら出せるよ」
「うーん、そうね」
すばるの問いに、ブリジットは青い目を閉じてじっと考えた。
「喫茶店にしましょう。ホームズの小説を、紅茶片手に読むのって雰囲気あるでしょう?」
「いいねぇ! 本格的な紅茶をいれてくれるお店、あったかな」
スマートフォンを出して調べようとしたすばるだが、聞き覚えのあるような声を聞いた気がして、きょろ
きょろと辺りを見回した。
「どうしたの、すばる?」
「今、やがみんの声が聞こえたような気がして」
やがみん、というのは彼らと同じミス研のメンバーである八神 修のことである。連絡をとってみようかと
すばるがメール画面を開いた時、当の探し人が曲がり角の向こうから現れた。
「お、新井じゃないか。ブリジットも」
リヤカーを引く修。その後ろを歩く月と碧南の三人組である。リヤカーには落ち葉の詰まった袋がいくつかと、ペットボトルなどのゴミを入れた袋が積んであった。
「落ち葉なんて集めて、修は一体何をするつもりなの?」
「さぁ、何でしょう? 会長自慢の推理を聞いてみたいな」
「あら、推理するには情報が足りないわ」
「えーと、じゃあ……落ち葉とゴミは図書館や病院のまわりで掃除をさせてもらった。落ち葉のありかをメールで教えてくれたのは綾辻だ。俺たちはこれから、町長とみんなが待ってる寝子島小学校に帰る。秋のグルメを食わないとな」
修の提示した情報に、むぅ、と考え込むブリジット。
すばるはというと、月と目が合い、おたがいに会釈。もう一人の子にも挨拶しておこう、と碧南に目を向けると。
(心ここにあらず、という風だなぁ)
長身の少女の視線は、じっと修とブリジットに注がれている。
「黒い髪のヒロインと、金髪碧眼のライバル令嬢かぁ……」
碧南の呟きをすばるは聞き逃さなかった。
落ち葉と秋のグルメ、イベント好きの町長というキーワードから『校庭で焼き芋でもするのかな』と推測したすばる。今度は、碧南の言動に興味を覚えたのだ。
(ヒロインとか、ライバル令嬢ってなんだろ?)
碧南の視線は修とブリジット、修と月の間をいききする。
「常闇、羽生、疲れてないか? 水筒のお茶があるけど、どうだ?」
「ありがとうございます」
「どうもありがとう、八神くん」
二人が飲み終えると、修はブリジットとすばるにもお茶をすすめてきたが、これから喫茶店に行こうと考えていた二人は断った。それに、すばるには碧南の動向の方が気になったのだ。
ブリジットが披露する推理と、興味しんしんに聞く修と月の三者を交互に見て、頬を染め、溜息などついているのだから。
「やっぱり三角なのかなぁ……ヒロインは彼の気持ちが誰にあるか悩む日常パートよね、ここは」
すばるは自らの嗜好の矛先、そしてミス研の一員としてミステリに親しみ、仲間たちと推理を戦わせてきた。同年代の人間より、データの収集と分析から結論を導き出すやり方には長けているはずだ。
――だが。
(三角って? 日常パートってなんだ? あの羽生って子が何を考えてるのか、全く見当もつかない……ッ!)
若干16歳の少年には、乙女心の神秘という絶壁は高すぎた。
乙女ゲーム愛好者である碧南が、修と月と観察したいがために同行した、という情報はすばるには入手不可能なものだ。土台となる情報が不足していては、推理を構築することはできない。
「あー、もう、なんなのよ……すばる!」
「な、なに? ブリジットさん」
思考の隘路にとらわれていたすばるを、ブリジットの声が呼び戻す。
「あんたは分かった? 修たちが落ち葉を集めて何をするのか」
腕組みをして、頬をふくらませた顔を見れば、彼女が『焼き芋』という結論にたどり着いていないことは
分かる。尊敬するミス研の会長たる彼女がなぜ、と考えたところで。
「へっぷし!」
「大丈夫?」
風になびいた金髪に鼻をくすぐられ、すばるは小さくくしゃみをした。ブリジットの青い目が心配そうに
すばるを見つめている。
金髪に――青い目。
「そうか! ブリジットさんのご両親って、アメリカの人だったよね?」
「そうだけど、それがどうかしたの?」
「芋を焼くって聞いて、連想するのは?」
「ベイクドポテトかしら」
ブリジットの答えを聞いて、すばるはうん、と頷いた。日本文化に疎くては、結論に到達できなくても無理はない。
「日本では秋の風物詩として、落ち葉を集めて焼き芋をする人もいるんだ。ちなみに、焼くのはジャガイモじゃなくてサツマイモなんだけど」
「ふぅん……わたし、焼き芋って食べたことないわ」
「そりゃあいかん! せっかくだから覗いていこう。おいしいよ」
すばるはブリジットの手をとり、目を合わせてぱちっとウィンク。
「やがみん、お芋の数に余裕はあるかな?」
「あぁ、もちろんだ。仮に足りなくても、真央が持ってきてくれた秋のグルメがあるから問題ないさ」
こうして、『焼き芋の集い』に二人の参加者が加わることになったわけだが。
すばるとブリジットは知らなかった。
「ライバル令嬢をメインに据えた、別ルート追加ディスクかぁ……いいかも」
並んで歩く二人を見つつ、碧南がこう呟いたことを。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
陣 杏里
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年06月27日
参加申し込みの期限
2015年07月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年07月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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