this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
ちゃよなら、フツウのひ
<< もどる
1
…
4
5
6
7
8
…
25
つぎへ >>
●津止先生といっしょ(おゆうぎ編)●
【正門前・横断歩道】
(……あん? 何だあのガキ。ずっと地面に譜面書いてるな)
一方、津止先生がさっきから書いている楽譜に、幼児ながらに興味を示している子供もいた。
ともに1年6組の生徒、
稀音家 歌乃
と
御鏡 聖
、
市橋 誉
の3人だ。
学校がこんな騒ぎならとっととサボろう、と早々に帰宅しようとしていた
稀音家 歌乃
だったが、気になってつい、やたらといかめしい顔の子供の手許をのぞき込んでしまう。
(ふーん……曲は知らねぇ……というかもしかしたら忘れてるだけかもしんねーけど)
両親ともにプロミュージシャンの家庭で育った歌乃は、親に仕込まれたため、小さい頃から楽譜も読める。何となく鼻唄で口ずさもうとする彼女だったが、しかしこれは、おそろしくややこしい譜面だった。なにしろ、五線の最初に♭記号が6個も置かれている。
つまり、黒鍵を多用する曲ということだ。しかし、何だか見覚えはあるような……。
「これはなんのおんがくなんですか?」
とその隣りで
御鏡 聖
が、しげしげと音符をながめて質問しているが、津止先生はやはり書くのに集中しきっていて、聞こえていないよう。
「……実際に奏でてみないと、イメージが掴めないな……」
おなじく読譜をしていた
市橋 誉
が、そこでやおら路面に、チョークで鍵盤を描き始めた。市橋がその細い指でポン♪と触れると、その鍵が地面に沈んで、わあ……と目をみはる歌乃と聖。
ろっこん【奏でるもの】で、市橋が路面のラクガキを、ピアノの鍵盤に変えたのである。玩具の鍵盤のように小さいし、チョークで描いているので、所々ゆがんでもいるけど、それでも触れればちゃんと音が鳴る。
その地面の鍵盤で、市橋がリズミカルに弾き始めたのは、
「あ、これって……」
何のことはない、幼児の歌乃と聖も、とてもよく知っている曲だった。
♪ねこふんじゃった
ねこふんじゃった
誰もが知ってる「猫踏んじゃった」。幼児でも暗譜で弾ける易しい曲なのに、楽譜に書くとやたらと複雑。そのため市橋も、実際に弾いてみるまで、これが何の曲だか分からなかったのだ。
♪ねこふんじゃった
ねこふんじゃった
コミカルなメロディにのって、チビ聖が手を叩いてすぐに歌い出し、「いっしょにうたいましょう?」と身振りで歌乃をさそう。最初は何故かためらっていた歌乃も、市橋の楽しげな速弾きにつられて歌を口ずさみ始め、
(あれ……なんかたのしい……なんでこんなにたのしいんだろ……)
その歌声も、どんどん大きくなっていって、やがて周囲の子供たちも巻き込んで。
(おんがくって、たのしい)
覚えやすいメロディに、絵を描いていた
小山内 海
と
常盤 四月
も、そして
梅影 裕樹
や
真辺 伸幸
に
逆巻 天野
、歌を聞きつけてやってきた
西桐 歩美
も、いっしょになって唄い出す。歌詞があちこちうろ覚えだけど、そんなのぜんぜんかまわない。
(……うん、すごくたのしい)
チビ市橋もそう思う、黒鍵の上で猫のように両手が跳ねまわる。
「ぴあの、だいすき!」
思わずそう口にしたら、津止先生と目が合った。
今まで、子供たちにまったく興味を示さなかった先生が、不思議そうにこちらを見ている。
「つどめせんせーもぴあの、ひこう!」
そう誘って、自分の続きの路上に、さらに鍵盤を描き足す。急いで描いたので、線路みたいにくねくね曲がってしまったけれど、津止先生が弾いても、きれいに音が出た。
「…………」
老け顔のままニコリともせず、津止先生もならんで鍵盤を弾き始め──
「っ、あは」
驚くべきことに、5歳児の津止先生は、ピアノが下手だった。
しかし、市橋に(馬鹿にされて)笑われたのではないことぐらいは、この先生にも分かる。市橋だって、みんなの歌声につられてどんどんつんのめるような速弾きになっていき、2人とももう、しっちゃかめっちゃかの連弾だ。
「たのしいな♪ ぴあの、ぴあの♪
おんがくはーせかいをすくうんだー♪
つどめせんせーもそうおもうよね♪」
とそれでもご満悦の市橋、ついにあまりに演奏が速くなりすぎて、歌声よりも笑い声の方が大きくなってしまい、みんな全力で走った後のように、きゃっきゃと全員その場に重なってたおれた。
「……そうだな、いちはし」
津止先生が、そこで初めて言葉を発する。
「ようしょうのころ、わたしのぴあののきょうしは、
わたしがこのきょくをひきはじめると、いいかおをしなかった。
わるいクセがつくといけないから、よせといって」
そこで、彼の生徒たちの顔をしげしげと見回し、
「だが──たのしいきょくをひいて、なにがわるいというのだろう」
まわりくどいがつまり、津止先生も楽しかったと言いたいらしい……。眉間に険しくタテジワを寄せて、まったくそんな表情には見えないのだが、そう解釈する西桐歩美。
さっきから津止先生に質問するタイミングをうかがっていた歩美は、そこでようやく、
「みんながちいさくなったげんきょうはたかみちくんのせい?」
と聞けた。彼女は、今回の事件の犯人は、津止先生が怪しいとにらんでいたのだ。
けれど、津止先生の返答は、予想外のものだった。
「ちいさくなったとはなんのことだ、さいとう」
先刻から、どうも言動が少し変だと思っていたら……この先生、自分の身体が子供になっていることにまるで気が付いていないのらしい。さらに、周囲の生徒たちが小さくなっていることにも、違和感を感じていないようだ。問題なく、自分の生徒だと認識している。
(えっと、つまり……そもそも私たちを、外見で区別してないということなのかしら)
ツーサイドアップの頭をかしげて、歩美はあっけにとられるのだった。なので、
「つっしーはおっきくなったら何になりたい?」
と訊ねる四月の質問も、まだ大人の自覚のある先生に対しては、まるで要領をえなかった。
ただ、「横断歩道で遊んでいては危ない」との歩美の注意には反応を見せ、
「……そうだな」
とようやく自分がいる場所に気付いたように、音楽室へ戻るよう生徒たちに促す津止先生。
「せんせい、じゃあこんどはしきしゃさんをやってくださいね」
とその横に
御鏡 聖
が、手をつないで並ぶ。
「こいのぼりさんの歌とか、めだかさんの歌とか、ねこじまにつたわる歌とか、
たくさんのうたをみんなでいっしょに歌いましょう!」
──と、子供たちがワイワイと学校に戻ろうとした、その時だった。
キキキキキーーーーーーーーーーーッ!
最後尾にいた
市橋 誉
がそのブレーキ音にエッと振り向くと、道路の向こうからこちらに突っ込んでくる、1台のワゴン車が!
「あっ、おさない!?」
見ればその先に、さっきのおえかきやおゆうぎで疲れたのか、いつのまにか電柱に寄りかかって寝ている、
小山内 海
の姿が。思わず駆け寄ろうとする市橋、だがそのワゴン車は、いきなりブレーキが抜けたように暴走すると、そのまま眠っている海と電柱めがけて、まっしぐらに突っ込んでいく!
ダメだ、しんじゃう──
そう市橋が悲鳴をあげた瞬間、タイヤの1輪がいきなりカクンと路面に沈んで、
ジャジャーーーーン!
鍵盤を叩き付けるような音を立て、その場でワゴン車がスピンした。ゴムの灼ける匂いを辺りに撒き散らしながら、ようやくそこで止まる自動車。
恐る恐る市橋が目を開けると──海は無事だった。ギリギリ目の前で止まった車にもまるで気付かず、まだすやすやと路上で眠りこけている。
そして、その車の方を改めて見れば、そこはさきほど、市橋が津止先生といっしょに、ピアノを弾いていた場所だ。そう──彼が【奏でるもの】で路面に描いたピアノの鍵盤が、暴走するタイヤの1輪を地に沈ませ、危ういところでクラスメイトの命を救ったのだった。
よかった、とほっとした市橋が、ふとワゴン車の運転席を覗けば、
「わ……ああああああああああん!」
シートベルトに挟まれ、火が付いたようにそこで泣き出しているのは、自分とさして変わらぬ歳の幼児。そして、その後席のスペースには、何故か割れた丼や蕎麦などが辺り一面に散乱している。どこかへの出前の途中だったのだろうか。
「こ、これは……」
とその場で、唖然と立ちつくす市橋……。
どうやら、子供化ろっこんの影響は、ついに学校の外にまで及び始めたらしい。
このままでは、寝子島は大変なことになってしまう。だが、このろっこんの暴走は、一体どうすれば止めることができるのだろうか……?
<< もどる
1
…
4
5
6
7
8
…
25
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
ちゃよなら、フツウのひ
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
鈴木二文字
シナリオタイプ(らっポ)
ホワイトシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
学校生活
コメディ
推理・サスペンス
定員
1000人
参加キャラクター数
187人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年04月01日
参加申し込みの期限
2013年04月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年04月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!