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【ハロウィン】パンプキン・ファンシードレス・キャンペーン
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ハロウィンというイベントがここまで日本に浸透していたとは。
最近は経済効果もクリスマスに追いつくほどの勢いらしい。やっぱり来てよかったです、と
ミルカ・アハティアラ
は一風変わった仮装を楽しそうに眺めている。
(クリスマスもいいけど、ハロウィンのお洋服も素敵です)
彼女の祖父はクリスマス雑貨の店を経営している。そのためサンタやトナカイといった衣装はたくさんあるのだが――この行列の中では別の意味で浮いてしまうだろう。さすがにそれを着用してくることはなかった。
「ああいう格好してみるの、すっごく楽しそうですよね」
ミルカがひとり行列を眺めていると、隣からそう声をかけられた。
え? わたし? とミルカが声のした方を向くと、そこには銀髪の中学生ほどの少年が立っているのが見えた。ほんわりとした優しい雰囲気の学生は、ミルカと目が合うとにっこりと笑ってみせた。
「あ、ごめんなさいです、急に話しかけて。その色、僕と同じだったから」
目をぱちくりとさせるミルカに、銀髪の少年――
フィリップ・ヨソナラ
は自分の頭を指差してそう言った。2人の髪は、異質な仮装行列の中にあっても殊更目立つきれいな白銀。日本ではめったに見かけないその髪の色に、異邦の少年は親近感を覚えたのだ。
「ほんとだ、お兄さんも日本人じゃないんですか?」
ミルカの問いかけに、うーん、とフィリップは小さく首をかしげる。
「いろんな血がたくさん。日本もあるですよ。16分の5は僕は日本人」
「へええ……いろんな外国のご先祖様がいるんですね。すてきです」
わたしは――フィンランド人だと伝えようとしたとき、そこで自分の名前を名乗っていないことにミルカは気づいた。
「あ、わたしミルカって言います。フィンランド生まれですけど、日本……というか寝子島には小さいときからずっと住んでます」
「ミルカさん。可愛い名前です。僕はフィリップ。この秋から日本来たですよ」
日本語、ちょっと難しい。そう言って肩をすくめて笑うフィリップに、ミルカもつられて笑顔を見せた。
「ミルカさんは1人ですか?」
フィリップの問いかけに、ミルカはこくこくとうなずいてみせる。
「そうですか。これも何かの――ええと、縁、ですし。よかったらいしょーに衣装、選びませんか?」
「いしょー? ……いっしょ?」
「そう、いっしょ! いっしょに」
目の前の少年はミルカより少しだけ長く生きているようだったけれど、日本語はミルカの方が少しだけ上手みたいだ。彼のいうようにこれも何かの縁。よろこんで、とミルカは嬉しそうに笑って言った。
2人が向かったのは「かりる!」のコーナー。小学生のミルカと中学生のフィリップにとって、一着まるまる購入というのは金銭的に厳しかったからだ。
「わあ、お化けとかゾンビ! クリスマスと違っていろんな種類があるんですね!」
ずらりと並ぶもの珍しい衣装に、ミルカは年相応に目を輝かせている。
ハロウィンの基本ともいえるモンスターのコスチューム。それも面白くはあるが、小柄で可愛らしいミルカには少々不釣合いだ。ミルカさんはこれが、とフィリップがハンガーのひとつを手に取った。
それは、子ども用の黒い魔女のローブだった。それを彼女の胸元に当てるように持っていくと、うん、とフィリップは満足げにうなずいてみせる。
「真っ黒な魔女さんなミルカさん、とってもかわいいですね。髪の色がよく見えます」
「ほんとだ、この服とっても可愛いです! ……でも、ちょっと丈が長いかな?」
「問題ないですよ。魔女ってローブずるずる、なのですから」
たしかにおとぎ話の魔女は引きずるような長いローブを身につけている。それならこれでいいかも、と服を胸に当てたまま鏡を見るミルカの頭に、フィリップがぽんと何かを乗せた。
「ほら! こっちにコサージュとか、付けると黒に映えてきれいですのよ」
それは彼の握りこぶしよりも大きな、バラをかたどったコサージュだった。ビーズやラメのリボンの入った豪奢な作りをしているが、色が黒一色なので派手すぎる印象はない。
「フィリップさん、とてもセンスいいです! わたしこの格好に決めました」
彼が見立てた服と髪飾りは、どちらもミルカにぴったり似合っている。
ミルカは早速その衣装に着替えると、次はフィリップの衣装を探し始めた。
「どれがいいでしょうか? フィリップさんに似合いそうな……」
「わあ、これはライカンスロープ? 狼男、ちょっとアイザックに似てるかも」
フィリップが手に取ったのは、狼男をモチーフにした衣装だった。
「アイザック?」
「そう、僕の大事なお友達。かわいいドーベルマンですよ」
狼男の衣装を手に取りながら、フィリップは少し考えるような表情を見せる。
「せっかくならアイザックとしましたら、面白いと思ったのですが……」
彼の考えを悟って、うーん、とミルカも店内を見回してみる。が、残念ながら「かりる!」コーナーに犬用のコスチュームはないようだ。
しばらくミルカは考えていたが、ややあって「あ!」と思いついたように声をあげる。
「そうだ、ないなら作ればいいんです! たしか、物を作るコーナー、ありましたよね」
ミルカの提案に、フィリップはぱっと顔を輝かせた。
「ありました! 作られる場所もあったですね!」
ミルカさん、ナイスアイディアですよ!
嬉しそうに言うフィリップを見ていると、なんだかミルカも嬉しくなってくる。
「じゃあ行きましょうか! アイザックの衣装を作りに!」
「つくる!」のコーナーも、大勢の人でにぎわっている。
慎重な面持ちで下絵を描いているのは、
御巫 時子
だ。彼女はハロウィンで持ち歩くかぼちゃのランタンを作ろうとこのコーナーを訪れていた。
「よし、下書きはこれでいいでしょうか……あとはかぼちゃをくり抜いて……」
かぼちゃのランタンを作るのは初めての作業である。どん、と作業台に置かれたこぶし大のかぼちゃを前に、御巫は思わず人差し指を顎に当てた。
「ええと……どうすればいいんでしょう」
かぼちゃを前に首を傾げる彼女に助けの手を差し出したのは――
どういうことか、これもまたかぼちゃだった。
『ヘイ、オ嬢ジョウサン! カボチャノ扱イでオ困リノヨウダネ』
どこからともなく現れたのは、ジャック・ド・サンタであった。奇妙な声に奇妙な外見。ハロウィンという特殊な状況でもひときわ目立つその奇人を前に、しかし御巫のおっとりとしたペースはいつも通りだ。
「はい……くり抜くのが難しそうで。かぼちゃさんはやり方、ご存知ですか?」
『ナント、オ嬢サン! カボチャニカボチャをくり抜ケト!?』
「あっ、ごめんなさい……そうですよね、あなた、かぼちゃさんですものね……」
かぼちゃのジョークに慌てて謝る御巫。これにはかぼちゃも苦笑いだ。
『……意地悪言ッテ悪カッタネ。ジャック・ド・らんたんハはろうぃんの名物。作リ方ヲ教エルクライ、オ安イ御用サ!』
ジャックは彼女の隣に腰掛けると、彼女に作り方を教え始めるのだった。
そんな2人の隣では、銀色の髪をした2人の少年と少女が真剣に何かを作っていた。
一見まるで兄妹のようにも見える彼らの作業台には、布が大きく広げられている。
「これくらいの大きさで大丈夫でしょうか」
「うん、アイザックたぶんこれくらい。あとは、鼻と口が長いくてですね……」
身振り手振りでフィリップが愛犬の様子を伝えようとする。彼のジェスチャーを見ながら、ミルカはふんふんとうなずきながら布の採寸をとっていた。
「体の部分はこれくらいでよさそうですね。あとは……ふさふささせた方がそれっぽいでしょうか」
そう言ってミルカはフィリップの衣装に目を向ける。彼は「かりる!」ブースで着替えてきた白銀の狼男の格好をしている。せっかくならお揃いのようにしたいところだ。
「ふさふさ、ほしいですね。綿みたいなふわふわ、これくっつけたらよさそうですかも?」
「そうですね、ちょうど色もぴったりですし!」
2人で知恵を出し合って、ようやく一着の小さな衣装が完成した。
ふわふわとした綿の毛並み、そして布の切れ端やリボンなどで彩られたその衣装はフィリップのものとよく似ている。愛犬とのお揃い衣装に、フィリップは満足げだ。
「できたです! これ、サイズからしてきっとアイザックにピッタリでしょうか」
「アイザックが着るの、とっても楽しみですね! わたしも見てみたいです」
そこまで言って、ミルカはふと、フィリップとは今日出会ったばかりの仲だと気づく。彼のことはフィリップという名前と、16分の5だけ日本人ということしか知らないのだ。
(せっかくこんなに仲良くなれたのに――今日が終わったらお別れなのかな)
一抹のさみしさを胸に、ミルカが小さく下を向く。
そんな彼女に、ミルカさん、とフィリップは声をかけた。
「ミルカさん、 これプレゼントです」
そう言ってフィリップが彼女に差し出したのは、可愛らしい星のチャームだった。そのきらきらとした銀色の星には、リボンが丁寧に巻きつけてある。
「このリボン、僕とアイザックのと同じので飾りです。とっても楽しかったお礼なのです」
アイザックの衣装を作る際、縫いつけなど細かい作業は女の子であり――何より普段から家事全般をこなしているため、同年代の女子よりもだいぶ手先が器用なミルカが担当していた。そのあいだに、フィリップは彼女へのお礼を準備していたのだ。
「わあ、かわいい……!」
差し出されたチャームを、ミルカは大切な宝物を扱うようにそっと握り締める。
「ありがとうございます、フィリップさん! ずっとずっと大事にします」
「カバンとか、ペンダントとか、どこかにつけてくれたら、いっぱい嬉しいです」
だってそれ、僕とアイザックとミルカさん、3人の友だちの証ですから。
「友だち……そうですね。私たち、友だちですもんね」
「はい! アイザックの写真、撮れたら必ず、ミルカさんに見せますねっ」
「楽しみにしてます。約束ですよ?」
ミルカの言葉に、フィリップは大きな笑顔でうなずいた。
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3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年05月15日
参加申し込みの期限
2015年05月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年05月22日 11時00分
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