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男子限定! スイーツバイキング
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【エピローグ】試食と打ち上げ
スイーツバイキングは、夕方六時に、予定どおり終了した。
一時間後、閉店し、あとかたずけも終わった店の厨房には、景貴とジニー、春彦の三人がいた。
「今日は、本当にご苦労様でした。……ささやかながら、慰労を兼ねて、新作の試食会と打ち上げを行いたいと思います」
景貴が、二人を見回して言うと、手にしたグラスを掲げる。中身はアイスティーだ。ジニーと春彦も同じくグラスを掲げ、三人は軽く乾杯を交わす。
「お疲れーっす! にしても、野郎だけっつーのも量マジ、ハンパなかったすね……」
グラスの中身を半分ほど飲んで、春彦が終了直後のことを思い出したように言った。
かなり大量に用意してあったスイーツは、どれもほとんど食べ尽くされ、商品を並べたテーブルの上はがらんとした状態だったのだ。
「くっそぉ、もうほとんど残ってねぇし……」
残ったら食べて帰ろうと目論んでいた春彦は、結局、そんなことをぼやきながら、パスタスナックの残骸をかじったのだった。
そんなわけで、彼は新作はがっつり食べて帰るつもりにしていた。
ジニーの方は、そこまでがっついているわけではないが、新作がどんなスイーツかは、楽しみにしている。
その二人の前に、景貴が持って来たのは、二種類のマカロンだった。
一つはわたあめをモチーフにしたもので、生地にふんわりと空気を含ませ、ふわっとした食感になるよう工夫してある。味も、わたあめのものだった。
もう一つはりんご飴をモチーフにしていて、生地はさくさくとした歯ざわりで、りんご味だった。表面にはザラメがかけてあり、外観も飴っぽさを出してあった。
「あ! コレ、前に俺が店長さんにお願いした、祭用のマカロンっすよね」
見るなり、春彦が声を上げる。
「はい。せっかく考えて下さったので、実際に作ってみました」
「へぇ、春彦のアイディアか。んじゃ、合作だな」
うなずく景貴に、新作を覗き込んで、ジニーが言う。
「……そうなりますか。とにかく、食べてみて下さい」
景貴が言うより早く、春彦は二種類のマカロンを手にしていた。
「ウマっ!」
一口食べて叫ぶなり、あっという間に両方とも食べ終え、グラスの中身を飲み干して満足の吐息をつく。
「わたあめは、なんか口ん中ですーって消えてって不思議だし、りんご飴のこのザラっとした感触とか面白れーし、飴っポイっすねー」
ジニーの方も、どれどれ……と二種類をそれぞれ口にして、軽く目を見張った。
「ん、悪くねえ。結構イケてる」
二人の反応に、景貴はホッとしたように笑みを浮かべた。
「喜んでいただけたようで、うれしいです。……お祭りに、出してみますね」
「ぜひ出して下さいっす! きっと売れるっす!」
大きくうなずく春彦に、ジニーも小さく肩をすくめて言う。
「祭用に作ったのなら、出すべきだろうな」
そうして彼は、「ちょっと待ってろ」と言い置いて、コンロの方へと向かった。
しばらくすると、厨房内にコーヒーのいい香りが漂い始める。
ややあって戻って来たジニーは盆を手にしていたが、その上には二人分のコーヒーカップとエスプレッソの入ったガラスポット、ミルクのピッチャーなどが乗っていた。
彼はまずカップを、景貴と春彦の前に置く。
「今日は一日、お疲れさん。ばたばた走り回って、疲れたろ」
言って彼は、景貴のカップにまずエスプレッソを注ぎ、その上から更にミルクを注ぎ始める。
「いったい、何が始まるんすか?」
「いいから、黙って見てろ」
カップを覗き込んで尋ねる春彦に、ジニーはそっけなく返した。
傍から景貴が、笑いを含んだ声音で教える。
「ラテアートですよ」
「え、ジニーさんにそんな特技があったんすか!?」
春彦は、驚いて目を剥いた。ジニーが、閉店後に毎日コツコツ、ラテアートの練習をしていたなど、彼は知るよしもない。
「失敗しても、文句言うなよ」
二人のやりとりに、ジニーはぶっきら棒な声を上げる。
「どんなふうになるのか、楽しみっすねー」
春彦は言って、わくわくとジニーの手元を見守った。
そんな中、ジニーはピッチャーとスプーン、爪楊枝を使って、エスプレッソの表面に模様を描き出す。
「お、ちゃんと形になってる! ジニーさん、すげぇ!」
目を見張る春彦の前で、やがて景貴のカップの表面には、愛らしいアライグマが現れた。
「かわいいですね。ありがとうございます♪」
景貴が、笑顔で礼を言う。
「すげぇ……! ジニーさん、いつの間に練習してたんすか?」
春彦は、それを見やって再び驚きの声を上げた。
だが、ジニーはいつ練習したとも言わない。
「流行ってんだろ、コレ。選挙バザーでも飲んだしな」
言って、今度は春彦の分のカップにまずエスプレッソを注ぎ、そこにミルクを注いで模様を描き始めた。
やがて出来上がったのは、バイクだった。
「うわ……! あざっす!」
再び目を剥いて礼を言うと、春彦はカップの表面を改めて見やる。だが、すぐに少し困ったような顔になった。
「これ、なんかもったいなくて飲めないっすよ」
「気にせず飲め。温かいうちが、美味いんだ」
苦笑して返すジニーに、景貴も言う。
「たしかにもったいない気はしますが……ジニーさんの心づくし、いただきましょう」
「そう……っすね」
春彦も、それはそうだとうなずいて、そっとカップを持ち上げるとゆっくり飲み始めた。
スプーンでかき回すことも、揺らすこともせず、ゆっくり飲むと、ミルクで描かれたバイクの絵は残ったまま、エスプレッソの分量だけが減って行く。
だがもちろん、中身が全てなくなれば、それで絵は消えてしまうのだ。
春彦は、名残惜し気な顔でエスプレッソを飲み干した。
景貴も飲み干し、「ごちそうさまでした。とても美味しかったです」とジニーに笑顔を向ける。
やがて、新作の試食会と打ち上げも終わりを告げた。
「二人とも、お土産を持って帰って下さいね」
景貴が、ジニーと春彦にそれぞれガレット・ブルトンヌの入った袋を渡す。
「……こいつも、悪くない味だったよな」
塩を加えて作るガレット・ブルトンヌは、甘じょっぱい焼き菓子だ。それを思い出して呟き、ジニーは袋を受け取った。
春彦も土産をもらって、ほくほく顔だ。
「さすが店長さん、太っ腹っす! ありがたくもらって行くっす」
袋を手に、陽気におやすみの挨拶をすると、そのまま店を出て行く。
ジニーも、「じゃあな」と軽く片手を上げて、踵を返した。
その二人を外まで見送り、景貴は今日半日のことを思う。
(忙しかったですが、楽しかったですね)
客の反応で、案外多かったのは「またこういう催しをやってほしい」「定期的に男性限定のバイキングをやってほしい」という要望だった。
(ちょっとした思いつきから始めた催しでしたが、周りの目を気にせず、ゆっくりスイーツを堪能したい男性のお客様は、本当に多いということなのですね)
そんなことを思い、景貴はまたこうした催しをやるのも悪くないかもしれない、などと考えるのだった。
ともあれ。
こうして、洋菓子店『Raton』の男性限定スイーツバイキングは、盛況のうちに幕を閉じたのだった。
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あとがき
担当マスター:
織人文
ファンレターはマスターページから!
マスターの織人文です。
参加いただき、ありがとうございました。
どのPC様もスイーツが本当に好きなようで、楽しく書かせていただきました。
書きながら、甘いものが食べたくなってしようがないリアクションでしたが――
みなさまにも、楽しんでいただければ、幸いです。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
織人文
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年06月23日
参加申し込みの期限
2015年06月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年06月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
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