学園ロミオとジュリエット！｜リアクション

学園ロミオとジュリエット！

　　【校内で触手ぷれいが決行されました】

　そんな中、ふと叶寿里達へ向かって、声が届いた。
「聞いたよー、２年の先輩に恋してるんだってね。でも、ラブレター渡しに行く時にいろいろ起こるんだって？　手伝うよ」

　恋！　それは極めて、どストレートだった。
　同じく“女の子って恋をするとさらに可愛くなるよね！”と現れた、女の子大好き、朝野未沙の言葉に一気に顔が赤くなる寿里。

　無自覚ろっこん発動──！
　降ってきたのは、

　大量の昆布と、塩水。

「危な──きゃあっ！！」
　違和感なく上空に現れた巨大な水の球に、未沙が慌てて庇おうと走る。
　しかし、足元のワックス＆バナナに見事に足を取られて、寿里を巻き込んで、椅子ごと押し倒して全力でこけた！

　水の球は移動しそちらへ直接落下した為、綾辻綾花と緋紅朱赫乃は無事だった──が、その後の光景を目にして、二人は何だか非常に嫌な予感しか感じ取れなかった。

　二人の目に見える視界の中──揉んでいる。
　後頭部をしたたかに打ち付けた寿里の胸に、偶然当たってしまった手がわきわきと動いている。

「あ、こ、これは不可抗力だから──！
　あ、このサイズなら、Ｃ……いや、Ｄかな？」

　思わず口にする自己弁護が驚く程に効果が少ない。
　まず、未沙の目が怪しい。
　目が欲望にギラついている。

　その気配を察した、綾花と赫乃は二人から一気に距離を取って教室後ろの壁まで思いっきり張り付いて逃亡する。
　──瞬間、その予測は的中した。

　未沙のろっこん発動！
　【ろっこん名】あなたの後ろに這い寄る触手
　【発動条件】興奮している時に水分が身体に付着する
　【能力】両手両足がそれぞれ触手化する

　水分の付いた身体に、思わずサイズ確認してしまった女の子の胸。
　条件は整い……未沙の両手足は瞬時に触手化して、本能に忠実に付近の女の子に襲い掛かった！

　被害を受けたのは、叶寿里と、側にいた羽生碧南。そして、
「おい、ここに告白しようとして酷い目にあっているっていう女子は──ぅわあ！！」
　非常に恐ろしいタイミングで教室を覗き声を掛けてしまった、寿里を心配して１階まで降りて来た、３年生の吉祥寺黒子も触手に絡まれ縛り上げられた後、一気に教室内に引きずり込まれた！

　教室内に、幸か不幸か、碧南がひとなのが幸いした。
　碧南がいる為、形になりきれず、触手の色は透明！　そしていつもより７割引きで細い！
　しかし、細くて透明な分、こっちの方が遥かにえっちい！

「うわあ！　何かヌルヌルしたのが谷間！　谷間に何かがぁっ！！」
「何が起きてるのか、全くだけれども『男性向け１８禁』は守備範囲外ーっ！」
　
　綾花と赫乃は、目の前の恐怖の余りに後部教室壁に張り付いたまま動けない。

「ふふ、寿里さんって食べちゃいたいくらい可愛い……」
「…ァ…！　…ァアン…っ」

　──以降、全力でらっ倫に抵触してしまう為、一度場面転換を行なわせて頂きます──